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在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

「安倍命の阿比留瑠比さん」VS「産経新聞政治部全体」

AKB48ファン、といっても「推しメン」という個人付きのファンが普通だそうだ。

同じ産経新聞でも、8日の阿比留瑠比さん署名記事と9日の1面?無署名記事じゃ、かなりニュアンスが異なる。

  

安倍首相、条件なし「日中会談」貫く 中国に大きな軟化は望めず(1/3ページ) - 産経ニュース

首相は、中国側が求めた会談の諸条件にはあくまで応じなかったが、議長国として会議を成功させたい中国側が最後に折れてきた形だ。  

中国側は首脳会談を実施しなかった場合、首相がAPECの多国間会議などの場で中国が嫌がる「海洋における法の支配」などのキーワードを用い、東シナ海南シナ海での中国の横暴な行為を名指しで批判してくることを恐れていたという。

2014.11.8(阿比留瑠比)

 

【日中首脳会談へ】友好ムード演出も両国に“3つの火種”…「歴史」「領土」「安保」(1/2ページ) - 産経ニュース

 靖国問題について、日本側は合意文書に「靖国」と明記することを拒否。

 首相が今後参拝すれば、中国政府が今回の合意文書に「違反」していると批判する可能性もあるが、合意文書に「靖国」の文言が入らなかった事実は重い。

一方、尖閣諸島の領有権問題に関しては、文書の中に「尖閣諸島」と明記された。

 とはいえ、首相自身が「中国側はおそらく中国側の考え方があるわけだが…」と認めるように、尖閣諸島領有権問題の棚上げを主張し続けてきた中国側は、日本側が歩み寄ったと評価している。国際的な宣伝戦で「日本が棚上げを認めた」と触れて回る可能性が高い。

2014.11.9 

 

産経でも、個人的に推しメン安倍ちゃんに入れ込み過ぎの阿比留瑠比さんと、全体を俯瞰する政治部本隊じゃ、見方も変わってくるわけだ。

まあ新聞というのは全部1人で書いてるわけじゃないので、こういうことは他の新聞でも往々にして起こる。

 

朝日だって、慰安婦捏造をやらかしたのはいわゆる朝日らしいリベラル傾向の強い社会部で、政治部と経済部のスタンスはもっと保守的、というかネオリベっぽい。

日経だって、自由市場経済バンザイのようで、政治部のスタンスは結構リベラルである。

 

阿比留瑠比さんは、安倍ちゃんはぜんぜん譲歩してない!、安倍ちゃんがAPECで名指し批判することを恐れた支那側が一方的に譲歩した!、と、安倍ちゃん外交大勝利宣言だが、

贔屓も引き倒しで、支那が議長国のAPECで、日本の首相が支那を名指し批判なんて、できるわけないでしょうが(笑)。

 

それは安倍ちゃんの根性の問題ではなく、アメリカも他国も同調しなかったら(そして、よっぽど深刻な問題でない限り、参加国が議長国のメンツを潰す同調なんかするわけがない)、孤立するのは日本なのである。

国際会議で名指し批判というレベルまで行くのは、ロシア・ウクライナみたいに、ほとんど戦争状態に突入してから話である。

 

その点、9日の無署名のほうがバランスが良い。

外交は戦争じゃないんだから双方のメンツを立てる。

安倍ちゃんだけが一方的に譲歩したわけでもないし、習さんだけが一方的に譲歩したわけでもない。

支那は「靖国」を明記できなかった点で譲歩し、日本は「尖閣」を明記した点で譲歩し、双方痛み分けで、首脳会談なのだ。

 

そして同じ産経。

【日中首脳会談へ】米政府が日中合意を歓迎「米国が重要な役割」とも - 産経ニュース

 また、メデイロス氏は「日中合意の環境醸成に、米国が重要な役割を担った」とし、米国の外交努力の成果でもあるとの認識を示した。

 

つーわけで、安倍ちゃんの背後には、「オレたちが付いてるぞ!」というアメリカのバックアップと、「アベ、いい加減に妥協しろ!」というアメリカのプレッシャー(笑)の、2つがあったわけだ。これもどっちか一方ではなく、双方ワンセットだ。

 

というわけで、日中首脳会談を巡る、靖国尖閣、アメリカ、への個人的感想は、産経政治部とほぼ同じで、そこそこ妥当だったようだ。

 

「靖国ナシ」だが「尖閣明記」~もし同じ内容を、民主党政権で出してたら、非難轟々大炎上だったな(笑)~日中首脳会談決定。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

名物記者というのも良し悪しである。

産経、アメリカといえば、これまた「あんたは白人のキリスト教原理主義者のつもりか?」と思うくらい(笑)、共和党ヨイショで、デモクラット嫌いの古森義久という名物記者がいる。

あの人もアメリカ記事もあまりにバイアスが掛かりすぎて、ちょっと(どころではないが)困る。ほとんど共和党広報誌である。

阿比留瑠比さんは国内なんで今回みたいにバイアスが判りやすいが、古森義久さんはアメリカなんでアレだけ読んでると、ちょっとバランスが悪いだろう。

 

しかし、韓国通の黒田勝弘みたいに味わい深い記者もいるので、個性的な記者が全部悪いわけでもない。要は複数の記事を読んでバランスを取ることである。