在日琉球人の王政復古日記

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アベノミクスは【リベラル左翼】である(その3)~安倍ちゃんVSサッチャー&レーガン~デフレVSインフレ。

おそらく、安倍ファンは、サャッチャーやレーガンが好きだろう。

おそらく、アンチ安倍は、サャッチャーやレーガン嫌いだろう。

 

安倍ちゃんが、イギリス女性宰相にならって、アベノミクスを「この道しかない」ってアピールしてるせいで、安倍ファンも、アンチ安倍も、「安倍ちゃん=サッチャー」だと思い込んでいる。

賛成にしても、反対にしても、安倍ちゃんとサッチャーレーガンの経済政策、「アベノミクス」「サッチャリズム」「レーガノミクス」はよく似てる、と思い込んでる点では大差はない。

  

しかし、個別に見れば、安倍ちゃんとサッチャーレーガンは、ぜんぜん違う。

ほとんど正反対である。

 

確かに、サッチャーサッチャリズムレーガンレーガノミクスは、経済的に「右」だったし「保守」だったが、

安倍ちゃんの「アベノミクス」は、ゴリゴリ「左」だし明々白々「リベラル」なのだ。

 

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安倍ちゃんの経済政策は

A.デフレ解消。

B.ケインズ政策

C.アベノミクス第1の矢=リフレ。金融緩和。円安誘導。 

D.アベノミクス第2の矢=ケインズ。財政出動・公共事業。需要喚起。

E.アベノミクス第3の矢=ネオリベ成長戦略。持続的経済成長。

F.地方創生=地方経済活性化。

G.法人税減税。消費税増税。財政健全化。【でも消費税増税延期】。

H.国債刷りまくり、日本円刷りまくり。財政赤字拡大。大きな政府。

くらいに分けられるだろう。

 

対するサッチャリズムは、

A.インフレ抑制。

B.ハイエク路線。マネタリズム

C.中央銀行金利引き上げ。ポンド高誘導。【でも失業率上昇でリフレに逆転】。

D.公共投資抑制。緊縮財政。

E.水道、電気、ガスなど国営事業民営化。金融規制緩和ウィンブルドン現象

F.炭鉱など、主に地方の不採算産業の大胆な切り捨て。

G.所得税減税。付加価値税(消費税)増税。「人頭税」導入。

H.失業率上昇。賃金低下。小さな政府。

 

そしてレーガノミクスは、

A.インフレ抑制。

B.サプライサイド経済学

C.金融引き締め。高金利。ドル高誘導。【プラザ合理で一転ドル安・円高】。放漫財政。

D.軍事費拡大。

E.規制緩和

F.(特になし)

G.法人税所得税減税。

H.貿易赤字財政赤字の増大。小さな政府。「金本位制」検討。

てな感じか。

 

まず第一に、安倍ちゃんと、サッチャーレーガンでは、大前提の経済状況がまったく異なる。

安倍ちゃんの日本はデフレに苦しんでいたが、

サッチャーのイギリスやレーガンのアメリカはインフレに困っていた。

ほとんど反対だ。

サッチャーレーガンはインフレを脱却してデフレにしようと悪戦苦闘していたのだ。

 

逆にいえば、国民経済というものは、デフレさえ脱却できれば、インフレになればハッピーではないということだ。デフレもインフレもどっちも困るのである。

 

現実問題として、アベノミクスサッチャリズムレーガノミクスで、A,B,Cは明白に違う。全くのサカサマ。

 

そして、これは、ただ単に、今はデフレだから、今はインフレだから、という状況の違いだけではない。

原則として、経済はどうあるべきか?、国家はどうあるべきか?、という恒常的な思想の違いでもある、

 

あ、私は経済が判ってないので、間違いや勘違いがあれば、

経済にお詳しい方、

というより、

安倍ちゃんが好きだからといっても現実を曲げない方、

嫌いだからといっても理屈を変えない方は、

ご指摘いただければ幸いである。

 

アベノミクスは【リベラル左翼】である(その4)~安倍ちゃん消費税延期VSサッチャー人頭税強行~われわれの日常は「人頭税」的である。 - 在日琉球人の王政復古日記

に続く。

 

(まとめ)アベノミクスは【リベラル左翼】である。 - 在日琉球人の王政復古日記