「戦後７０年、まだ米国の洗脳工作にどっぷりつかった方々が憲法を教えているのかと驚く。一般庶民の方が国家の独立とはどういうことか気づいている」
もちろん学問は、「数」の問題ではない。「質」の問題である。
人数は１０人でも良いんだが、しかし、こんな「うかつ」な反米思想を口走る学者をＯＫとするのは、アメリカと「希望の同盟」な安倍政権として、アリなのか？
安保関連法案：「合憲という学者」官房長官たくさん示せず - 毎日新聞
安保法制を合憲と考える学者がたくさんいる−−と豪語していた菅義偉官房長官が、１０日の衆院特別委員会で「数（の問題）ではない」と述べ、事実上前言を撤回した。合憲派の学者について菅氏は「１０人ほど」とし、３人の実名を挙げた。法案の廃案を求める憲法学者は２００人を超え、安保法制違憲論は日増しに強まっている。
「勝負どころだ。（合憲派の学者が）こーんなにいる、と示せなければ、法案は撤回した方がいい」。１０日の特別委で、民主党の辻元清美議員が菅氏に迫った。この場面で菅氏が実名を挙げた学者は、長尾一紘・中央大名誉教授▽百地章・日本大教授▽西修・駒沢大名誉教授−−の３人。
長尾氏は、安保法制を合憲とする根拠として、国連憲章が個別的自衛権も集団的自衛権も認めていることなどを挙げ、「戦後７０年、まだ米国の洗脳工作にどっぷりつかった方々が憲法を教えているのかと驚く。一般庶民の方が国家の独立とはどういうことか気づいている」と熱弁をふるった。
長尾一紘さんによると、戦後７０年、アメリカは日本人を洗脳してきたらしい。
まず、一般論として、外国であるアメリカが、主権国家たる日本の国民を洗脳工作することは許される行為なのか？ まあ許されんわな。発言してる長尾一紘さん自体、アメリカは良いことをしたという意味では発言していない。アメリカは悪いことをしたのだ。
で、そのアメリカが、７０年に渡る日本人洗脳工作を「悪かった」と謝罪したことがあったのか？ というより洗脳工作自体を認めたことすらない。つーかアメリカは戦後ずっとＧＨＱ占領政策を通じて日本を民主化＝良い事をした、という認識である。
百地氏も１０日、取材に「日本の安全保障環境が大きく変化し、米国と手を組んでおかないと日本の安全が守れないというのが、集団的自衛権行使容認の大きな理由だ。憲法の枠内の政府見解変更であり憲法違反ではない」と訴えた。
しかし、百地章さんは、日本国民を洗脳するようなアメリカと手を組まないと日本の安全は守れないと明言している。
「一般庶民の方が国家の独立とはどういうことか気づいている」・・・確かにその通りで(笑)、自国民を勝手に洗脳してくるような外国の軍事力を頼らないとやっていけない国家は、通常「独立国」とは呼べないと思う(笑)。
【日米首脳会談】安倍首相、米議会演説で「希望の同盟」を強調 - 産経ニュース
安倍晋三首相は２９日午前（日本時間３０日未明）、日本の首相として初めて米上下両院合同会議で演説した。題名は「希望の同盟へ」。戦後７０年の節目に、敵対国から同盟関係となった日米の「心の紐帯（ちゅうたい）」を訴え、日米同盟の発展が世界の平和と安定に貢献するという「未来志向」の考えを前面に打ち出した。
洗脳工作してくるようなアメリカとの「希望の同盟」とは、いったい、どういう種類の「希望」なのか？
小林よしのりあたりの、安倍政権批判、アメリカ批判は、そういう意味なのである。
もし、長尾一紘さんが、学問的良心に基づいて、ならびに、日本の愛国者として、アメリカをは日本を洗脳工作した、と明言するるならば、日本が集団的自衛権を行使するのは許されるとしても、集団的自衛権のパートナーがアメリカであることだけは絶対に反対しないと理屈が通らない。
洗脳してくる相手と軍事同盟を組むべきなんて平気で言えるのが売国奴だけである。
または、親米路線の安倍政権の立場を考えないで、新聞に自分の趣味を熱弁してしまう「思想的ウッカリ屋さん」＝国語辞典に載ってる表現に直せば「状況判断できない馬鹿」だと認めるか。
安倍政権と菅義偉官房長官は、長尾一紘さんを参考人として国会に招致すべきである。
国会の場を、正々堂々「アメリカは日本国民を洗脳した敵性国家だ」そして「安倍政権は日本を洗脳したアメリカと同盟を結んでいる」と明言してもらうべきだ。
「アメリカは日本人を洗脳していない！」と長尾一紘説に反論するのか？
「アメリカが日本人を洗脳しても許される！」と長尾一紘説を認めるのか？
どっちになるのか？
