在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

#SEALDs VS #在特会 ~ なぜ堀江貴文/ホリエモンは在特会をdisらないのか?

スキな政治勢力がやっても許してる言動を、キライな政治勢力がやると許さない。

みたいな、そういうダブルスタンダードが原則として大嫌いだが、SEALDsの言動への批判基準と在特会の言動への批判基準の違いは、一概に手前勝手なダブルスタンダード、「だけ」とは言い難い面もある。

 

両団体の「立ち位置」の違い、というか、左翼と右翼に求められる「倫理」の違い、というか、SEALDsと在特会の扱いの違いはどこから来るのか?

 

SEALDs女性が誹謗者を「クズ」呼ばわり 「社会の最底辺さまよってるようなクズ」 (J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

 安全保障関連法案に反対する学生団体「SEALDs(シールズ)」の女性メンバーが、周囲の人物に対してネット上で誹謗中傷が投稿されていることに「こんな社会の最底辺彷徨(編注:さまよ)ってるようなクズに(以下略)」とツイッターに書き込み、物議をかもしている。
 中傷されていることに対し同情する声がある一方、SEALDs関係者からも過去に暴言が飛び出していたことから、「そんな風に言うから」「自業自得」と反発する意見も相次いでいる。

 中心メンバーの奥田愛基さんは8月23日の国会前での集会で安倍首相に対し、「バカかお前は」と発言。別の女性メンバーは7月31日、デモを批判した衆院議員武藤貴也氏にツイッターで「お前の方が自己中だし利己的だわ。ふざけんなよ。てめーの体のすべての穴に五寸釘ぶち込むぞ」(すでに削除)とメッセージを飛ばした。
 こうした発言が出るたびにツイッターなどには
  「ほんと口悪いな。なにが平和だ。言葉の暴力はいいのかよ」
  「この団体の方々は、どうしてこんなに口が悪い人が多いの?」
とあきれるような書き込みが出ている。  

 

もちろん、SEALDsへの批判の大半は、SEALDsが嫌いな、左翼が嫌いな、保守、右翼、ぶっちゃけネトウヨからものだろう。

しかし、左翼が嫌いだから、という理由ではない人々もある程度いると思うのだ。

 

SEALDsが、

日本の安倍首相に「バカかお前は」と言い、

行動するLGBT武藤貴也さんに「てめーの体のすべての穴に五寸釘ぶち込むぞ」と言ったらしい。

 

しかし、在特会を初めとする、いわゆる「行動する保守」系団体だって、

韓国の朴姐さんに「バカかお前は」レベルとことは毎度のように言ってるし、

韓国人や在日朝鮮人に「ゴキブリ」だのなんだの言いたい放題である。

 

そして、SEALDsには、

「ほんと口悪いな。なにが平和だ。言葉の暴力はいいのかよ」
「この団体の方々は、どうしてこんなに口が悪い人が多いの?」

という批判がおこるが、

在特会行動する保守には、

「ほんと口悪いな。なにが美しい日本だ。キタナイ言葉はいいのかよ」
「この団体の方々は、どうしてこんなに口が悪い人が多いの?」

という批判は、ないわけではないが、ちょっと方向性が違う。

 

ぶっちゃけ、批判する側も、支持する側も、

在特会が汚い罵詈雑言を使うのは、なんとなく、当たり前、みたいなところがある。

ああいうポジションの人間なら、ああいう言葉遣いだろう、みたいな。

しかし、批判する側も、支持する側も、

SEALDsが汚い罵詈雑言を使うことに、なんとなく、違和感がある。

ああいうポジションの人間は、ああいう言葉遣いをしてはいけない、みたいな。

 

※話はちょっとズレるが、偶然なのか?高度な当てこすりなのか?、よりにもよって、あの武藤さんに対して「体の穴にぶち込むぞ」なんてタマラナイ、じゃねえや、ヒドイ言い回しを使うなんて、同性愛差別の疑いが濃厚だ。LGBT支援者はSEALDsを批判すべきじゃないか?

 

たとえば、堀江貴文/ホリエモンは、当初からSEALDsに批判的だ。

暇人だの、馬鹿だの、理解不足だの、連合赤軍になる危険があるだの。

確かに、ホリエモンは、反・左翼である。じゃあ右翼なのか?、といえば全然違う。

昔から、尖閣諸島なんか支那にあげちゃえば?、天皇は戦争責任を取ったのか?、日本に天皇制って必要なの?、などなど、右翼や保守派が激怒する発言を繰り返している。

じゃあ左翼なのか?といえば、SEALDsは批判するのである。

当の安保法案に対しても、賛成か反対かを質問されて、「正直どっちでもいい」と答えている。

 

われわれは、SEALDsに好意的な人々も、在特会に好意的な人々も、政治の世界を「右翼VS左翼」「保守VSリベラル」というに二項対立で見がちだが、右翼でも左翼でもない、かといって中立でもない、第三の立場がある。

たとえば、TPPに賛成するのは右翼なのか?左翼なのか? 郵政民営化右翼なのか?左翼なのか? 上海の株式相場で金儲けする人は右翼なのか?左翼なのか? 彼らはどっちでもない。

 

政治の世界は「三つ巴」なのだ。

 

ネオリベVSソシアルVSコンサバ~現実的な政治路線は「3つ」しかない。あるいは「3つ」もある。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

大雑把に分ければ、

SEALDs≒ソシアル

在特会≒コンサバ

ホリエモンネオリベ

ということだ。

 

ホリエモンには、韓国や在日に対して、敵対心を持ってる言動は見られない。

尖閣天皇に対する考え方から言っても、在特会の主張にも賛同していないだろう。

 

しかし不思議なのは、ホリエモンは、SEALDsに対しては積極的に何度もdisるのに、在特会に対しては積極的に発言していないことだ。

ホリエモンの立場から見て、SEALDsのやってることが「暇人」なら、在特会の行動だって「暇人」のはずだ。

しかし、SEALDsには積極的に発言しても、在特会はほとんど無視だった。

 

このホリエモンの態度の差はどこから来るのか?

 

ホリエモンがSEALDsを積極的にdisるのは、表面上はSEALDsの主張を馬鹿にしている、のと同時に、ホリエモンの心の奥にSEALDsを無視できない「なにか」があるのだ。SEALDsはホリエモンをイライラさせるのである。

・・・SEALDsよ、オマエラはなんで無意味なことばっかりやってるんだ? もっともっと賢くなって、オレみたいな意見になるべき/なれる人間だろう・・・、という思いがあるのではないか?

乱暴に言えば「近親憎悪」だ。

 

対して、在特会は、ホリエモンをイライラさせない。

・・・在特会にいるような人間は、いまさらどう勉強しようが、オレのような考え方になれるわけがない。そういう素質はない。あいつらは一生あのまんまだ。だからどうでもいい・・・という感覚ではないか?

 

これは、在特会は下品な発言でもスルーされるが、SEALDsは下品な発言は許されない、という違いにも通じる「なにか」である。

 

その「なにか」が、SEALDsの(かすかかもしれないが)可能性でもある。

言い方を変えれば、やり方次第では、ホリエモンはSEALDsの味方にできるかもしれない。かなり難しいが、可能性はゼロではない。

 

SEALDsは、有象無象のネトウヨからの批判は聞き流してもいいけれど、ホリエモンのdisや、あと小林よしのりあたりからの批判は、自分たちの体質改善のヒントになるのでマジメに考察したほうがいいだろう。

 

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