在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

親米保守はなんでルビオなんかに期待したのか?~「オヤジ」共和党は「飛び級」民主党ではない。

ロボット・ルビオ。

ターミネーター2」でいうなら、溶鉱炉に沈む寸前だ。

 

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ワシントンDCで、ルビオが勝つのは当たり前。

連邦政府があって、かつ、黒人が多いDCで、もしもトランプやクルーズが勝ったら、もうアメリカも終わりである(笑)。

 

米大統領選 首都決戦 トランプ氏敗れる 主流派ルビオ氏が一矢報いる (産経新聞) - Yahoo!ニュース

 米大統領選の候補者指名へ向け共和党は12日、首都ワシントン(コロンビア特別区)で党員集会を開き、マルコ・ルビオ上院議員(44)が勝利し(得票率37・3%)、代議員10人を獲得した。
 2位はオハイオ州知事のジョン・ケーシック氏(63)で、得票率35・5%、代議員獲得数9人。ドナルド・トランプ氏(69)は13・8%と3位にとどまり、代議員を獲得できず、首都では敬遠された。テッド・クルーズ上院議員は最下位だった(得票率12・4%)。

 

しかし、薄氷の勝利である。

ルビオ   37・3%

ケーシック 35・5%

トランプ  13・8%

クルーズ  12・4%

 

ケーシックとほとんど互角。これで主流派をルビオで一本化なんてムリ。

他所者トランプが人気ないのは当然として、

連邦上院つまりワシントンの住人であるはずクルーズが、トランプ以下というのも、ワシントンでのクルーズの嫌われっぷりが判って面白い。

 

去年から、日本の親米派、政治学者、政治評論家、保守メディア、ジャーナリストでは、ルビオが一番人気だった。

読売新聞とか産経新聞とか、産経のバイアス拡声器ことコウモリじゃねえや古森さんとか、ただいま売り出し中の美人政治学者三浦瑠麗たんとか。

産経やコウモリはともかく、結構リベラルでなにより美人(^^)の三浦さんを悪く言うつもりはないが、

しかし、前々から書いてきたように、私には、いくら共和党だからといって、なんでルビオなんかに期待できるのか?本命だと予想するのか?、さっぱり理解できなかった。

 

狂気の3トップ、トランプ、クルーズ、カーソン。ブッシュ弟絶望?希望の星ルビオ~民主党ヒラリーが嫌いでも、共和党じゃヤバイ(笑) - 在日琉球人の王政復古日記

2015-12-05

唯一のプロ・ルビオが生き残っても、アマには勝てない。
というか、ルビオだって、プロの中では一番アマっぽい人だし。

 

アメリカ大統領選挙~アイオワ:民主党サンダースは共和党トランプより支持率が高い~ニューハンプシャー:ケーシックが2位! - 在日琉球人の王政復古日記

2016-02-01

保守系に分類される日本の政治評論家や、共和党贔屓の産経新聞なんかが、「最後はルビオが出てくる」とルビオ待望論を主張していたが、あれば客観的予想というよりは、主観的希望、願望、祈り(笑)に近い。

 

政策の好き嫌いではない。彼が共和党主流派のホープだというのも理解する。

しかし、ジェブですらが受け付けない今の共和党で、ルビオなら大丈夫という根拠がまるでない。大本命で優秀だったブッシュ弟がぜんぜんダメなくらい、主流派が嫌われまくってる現状で、ジェブより資質で劣るロボット・ルビオの人気が上がるわけがない。

 

共和党は民主党ではない。

 

民主党は「若さ」が強みになる。「マイノリティ」は武器になる。

ケネディオバマのように「タマ」さえ良ければ、逆転ホームランの「飛び級」がありえる。

 

しかし、共和党は良くも悪くも「オヤジ」の党なのである。飛び道具は通用しない。着実な実績と懐の深さで勝負する党なのだ。元B級役者のレーガンだって知事で修行した後に花が咲いたのである。

共和党で、勢いだけで「飛び級」した候補は、サラ・ペイリンティーパーティー系を見れば判るように、ロクなのがいない。

 

もしも、ルビオがヒスパニックらしく民主党から出ていれば、若さもマイノリティも武器になって、政策も民主党右派の支持を得て、まだ可能性があったかもしれない。ヒラリーを「右側」から脅かす有力候補になっていたかもしれない。

 

共和党でルビオは青すぎる。

同じ主流派・ジェブ、クリスティ、ケーシックと比べれば、薄っぺらなのだ。海千山千のトランプに勝てるわけがない。クルーズに比べてもカリスマ性がない。

同じセリフの繰り返しでロボットと揶揄されたり、手が小さい!チンチンが小さい!の口喧嘩でトランプに負けたり、明らかに経験が足りない。

 

「クリスティ、カーソン→トランプ」「フィオリーナ→クルーズ」「ジェブ→?」「ブルームバーグ、共和党主流派(笑)→クリントン」 - 在日琉球人の王政復古日記

 

撤退候補が次々支持を表明する中、最後の大物・ジェブは、誰を支持するのか?まだ沈黙を守っている。

党の理念、政策のスジでいうのなら、ルビオか、ケーシックである。

それに、3月15日、ルビオの地元フロリダ、ケーシックの地元オハイオで予備選だ。それまでに支持を出さないと効果は薄い。もう時間はない。

特にフロリダはジェブの地元だ。影響は大きい。トランプやクルーズを倒す気なら、すぐにでもルビオ支持を表明すべきだ。

しかし、ジェブにとって、ルビオは、自分を追い落とした裏切りの後輩なのである。同じフロリダを地盤とする先輩格のジェブが出馬するのに、わざわざ支持層を分裂させてまで出馬したのだ。

もし今回、ジェブのサポートに回っていれば、ジェブが当選すればしたで美味しいポストをゲットできただろうし、落選すればしたで終わったジェブからキレイにフロリダを引き継ぐことが出来ただろう。

なんとか最後まで生き残ったが、ジェブ先輩の敵に回り、彼を追い落とす形になってるわけで、共和党主流派の大勢力・ブッシュ・ファミリーから余計な怨みを買ったようなものだ。そしてフロリダ直前で、誰からも支持表明がない。

 

そして、もはや末期状態である。

 

共和・ルビオ氏が奇策「ケーシック氏に投票を」 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

米メディアは11日、共和党指名候補争いでドナルド・トランプ氏の独走を止めるため、マルコ・ルビオ上院議員(44)の陣営が支持者に対し、オハイオ州ではジョン・ケーシック知事(63)に投票するよう呼びかけたと報じた。
 フロリダ、オハイオなどの「大票田決戦」を15日に控え、ケーシック氏に協力する見返りに自らの地元フロリダでの支援を期待する「奇策」とみられる。
 ルビオ氏はFOXテレビのインタビューで「フロリダでトランプ氏に勝てる唯一の候補は私で、他候補への投票はトランプ氏への投票と同じだ」と主張。「反トランプ票」の結集を呼びかけた。一方、ケーシック氏はMSNBCテレビで「自分の支持者に『投票しないで』と言えるわけがない」と語り、ルビオ氏への協力を否定した。

 

いくらフロリダを取ったところで、オハイオを捨てたら、トランプはおろか、クルーズにも追いつけない。 

もう本選を勝ち抜く戦略はなく、地元フロリダで恥をかきたくないだけだ。

 

いろんな意味で、今回は出馬するべきではなかった。あと4年8年上院で修行を積めば、もっと良い大統領候補になっていた。 

若くて、マイノリティで、カリスマ性があり、スピーチが上手くて、政策的にも慎重着実、オバマみたいなタマは異常な特殊例なのであって。そうそう出てくるタマではないのだ。

 

フロリダのロボット・ルビオ。

オハイオの話の判る頑固オヤジ・ケーシック。

3月15日、勝てなければ、2人とも終わり。

残るは、ウソも芸の内の口八丁手八丁と、ホンモノの狂人だけだ。

つまり、古き良き党=グランド・オールド・パーティー=GOP=話の判るガンコ親父の共和党も終わる。

 

(まとめ)2016年アメリカ大統領選挙~民主党VS共和党~ワシントンVSラジカルレフトVS宗教保守VSリバタリアンVSポピュリスト - 在日琉球人の王政復古日記