在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

フィデル・カストロ爺さんよ、貧困や革命は語ってイイが、あんたに核兵器や戦争を批判する資格だけは1ミクロンもない。

あの世で、

ケネディ兄弟が「おいおい、それはないだろう」と苦笑し、

フルシチョフが「ふざけんな、このバナナ野郎!」と激怒しているだろう。

あ、共産主義者にあの世はないか(笑)。

 

オバマ氏の広島演説を批判=カストロ前議長が90歳―キューバ (時事通信) - Yahoo!ニュース

キューバフィデル・カストロ国家評議会議長は13日、90歳の誕生日を迎えた。
 5月に広島を訪問した際のオバマ米大統領の演説を批判するコラムを寄稿したほか、卒寿の式典に出席して4カ月ぶりに公の場に姿を見せ、反米主義を掲げる「革命の英雄」の健在ぶりをアピールした。
 前議長は13日の共産党機関紙グランマ(電子版)で、広島で行われたオバマ大統領の演説は「何十万人の住民を殺害したことへの謝罪の言葉が欠けていた」と強調。広島と長崎を無作為に選んだ原爆の投下は「犯罪的な攻撃だ」と厳しく指摘した。コラムは12日付。
 弟のラウル・カストロ国家評議会議長や同盟国ベネズエラマドゥロ大統領とともにハバナで行われた式典にも出席した。背中は丸まっているが、白いジャンパー姿で元気にマドゥロ氏と談笑する様子などが国営テレビでも生中継された。

 

冷戦も共産主義も遠くなりにけり。

 

この暴言に怒るべき保守派や右翼も、(実現の可能性がほとんどない)共産主義には警戒心は薄く、今や、支那朝鮮の反日民族主義にしか興味がない。

そして、当時を憶えている、知っているオールド左翼は左翼で、ほとんど唯一と言っていい、社会主義革命の「成功例」、キューバカストロチェ・ゲバラの名誉だけは守りたいから、ダンマリである。

 

誰もかれも、21世紀の皆さんは、このカストロ爺さんの、文字通り「オマエが言うな(笑)」としか言いようがない、噴飯物の戯言を批判しない。

 

フィデル・カストロには、

第三世界の無残極まる貧困と抑圧と差別を糾弾する資格はある。

アメリカ資本主義の悪辣な搾取構造を批判する資格はある。

解決策としての社会主義革命を主張することも認めよう。

 

しかし、

あんたに、反戦平和を訴えたり、核兵器を批判をする、そんな資格だけは、1ミクロンもない。

だって、あんたは、革命戦士であり、人殺し軍人ではないか。銃を手に取って他人の命を奪い続けた人生なのである。

 

特に核兵器に関しては、この爺さんは、人類社会を破滅させる一歩手前まで行った「キューバ危機」の当事者である。

それも戦争反対でも話し合いによる和解でもなく、キューバを守れ、共産主義革命を守れ、アメリカ帝国主義を倒せ、そのためなら全面核戦争になっても構わない!と主張し続け、ビビったクレムリンの尻を叩き続けた、ゴリゴリのタカ派だったのである。

 

西暦1962年、人類と文明が終わりかけた14日間~ケネディ死す。フルシチョフ死す。カストロ生き残る。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

世界中が火の海になっても、放射能障害で何千万人が死んでも、貧困と搾取を打ち倒す世界共産主義革命のほうが人類にとって価値が優る、と叫んだ男なのだ。

あともう少しで、二足歩行、農業の開始、金属の発見、宗教の発明、貨幣経済化石燃料フランス革命、などなどと並び、ホモ・サピエンスの歴史に決定的なターニングポイントを作りかけた爺さんだ。

 

カストロは、人命でなく革命、平和でなく核戦争、を選んだ男なのである。

  

それが「悪」だったと言えるかどうかは、歴史の審判を待つしかないが、少なくとも、ヒロシマナガサキをダシにして、まるで反戦平和主義者みたいな顔をして、核兵器を批判する資格だけは、あんたには全くない。

 

日本の9条護憲派左翼は、なぜキューバ軍事独裁者カストロを批判しないのか? - 在日琉球人の王政復古日記

 

無条件降伏の大日本帝国VS国体護持のキューバ。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

カストロやチェ・ゲバラが「南米の毛沢東、金日成、ポルポト」「左翼のピノチェト」にならなかった理由は?~科学から神学へ後退する政治学。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

《リバタリアン映画列伝》「エスケープ・フロム・LA」ジョン・カーペンター監督~トランプVSサンダースVSスネーク・プリスケン(プリスキン) - 在日琉球人の王政復古日記

 

ベネズエラ社会主義(サンダース、トランプ)VS共和党ネオコン&リバタリアン~『肩をすくめるアトラス』アイン・ランド(笑)。 - 在日琉球人の王政復古日記