在日琉球人の王政復古日記

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《在日コリアン映画列伝》日活「キューポラのある街」(1962)吉永小百合VS「Triumph des Willens」(1934)VS「風と共に去りぬ」(1939)


映画「キューポラのある街」予告編 - YouTube

 

この映画を見たことがない、嫌韓派、および、リベラル派、在日コリアンは、ニセモノである。

BSで無料で見られる。録画の用意だ。

 

キューポラのある街 | 月曜スペシャル「銀幕の大女優~BS12人の女~」 | BS12 トゥエルビ

BS12トゥエルビ 2017年04月10日(月) 19:00~21:00

日活「キューポラのある街」(1962年)

 

1934年、レニ・リーフェンシュタールというドイツの女性監督がナチスに依頼されて記録映画「意志の勝利 Triumph des Willens 」(1934年)を撮った。

 


Triumph des Willens 1935 English subtitled

 

彼女は才能が有り過ぎた。

「意志の勝利」は、映画として、特にテクニック面で、あまりに出来が良すぎたために、彼女の名前はナチス協力者として残ってしまい、戦後は不遇な映画人生を送る。

 

それから5年後の大東亜戦争直前、アメリカで「風と共に去りぬ」(1939年)が公開された。

 


Tara's Theme ~ Gone with the Wind

 

今見ても、これが戦前の映画だというのが恐ろしい。

平均的な庶民が牛肉も満足に食えなかった日本は、こんな映画を普通に作ってしまう国と戦ってしまったのである(笑)。勝てるわけがない。

風と共に去りぬ」は、今でも日本では大傑作と評価されている。

平成の皆さんは見てない人が大多数だろうが、昭和の映画好きならば、誰でも一度は見ているだろう。

しかし本国アメリカでは批判も多いのだ。なぜなら黒人奴隷制度を肯定的に表現しているからだ。

作られたのは、公民権運動よりはるか前、南部では人種差別が当たり前だった時代である。当時では、白人と黒人が対等だなんて、そんな映画は公開しても観客の大多数である白人は誰も見に来ない。

 

1934年、レニ・リーフェンシュタール「意志の勝利」も、

1939年、ヴィヴィアン・リークラーク・ゲーブル風と共に去りぬ」も、

当時の倫理観ならば、当たり前の映画だった。そして、どっちも名作だ。

 

1962年、吉永小百合の日活「キューポラのある街」も、同じ運命にある。

この映画では、差別感情をまったく持たない、正義感にあふれた、一点の曇りもない善良な少女が、かけがえのない親友とその家族を、積極的に、「この世の地獄」へ送り込む。

21世紀の今の視点から見れば、帰国者には陰惨と絶望の明日しかないのが判ってしまっている。

 

吉永小百合の晴れやかな笑顔は、

ヒトラー・ユーゲントの凛々しい笑顔や、

黒人奴隷の田舎者丸出しのおどけた表情と、

同じなのである。

 

当時の日本は、60年安保の余燼冷めやらぬ、戦後高度経済成長前夜。

日本の世論は今より、はるかに左で、戦争嫌い、軍人嫌い、庶民もはるかに貧乏で、やっとこさ白米のご飯が何とかなった、いまだテレビも冷蔵庫もない、社会主義に夢と理想を見ていた時代だ。

 

韓国は1961年に朴槿恵元大統領のご尊父・朴正煕将軍が軍事クーデタで政権を取った時代。

軍人嫌いの日本の世論は、もともと日本人にある朝鮮人差別感情と相まって、韓国を嫌悪した。

相対的に評価が上がったのが、夢の社会主義を実現している北朝鮮だった。こっちは朝鮮人への贖罪感情がさらに評価を上げていった。

 

もちろん、ごく少数の保守派や、すでにソ連の非道を知りぬいていたシベリア帰りの日本人や、朝鮮戦争を経験した民団系の在日韓国人など、北朝鮮の正体を批判している人もいたにはいたが、あくまでも少数派だった。

左翼は、中には「これは、北朝鮮内部も、ヤバいんじゃないか?」と思われる情報もあったのに、あらゆる情報を、都合の良い方向にしか解釈しなかった。

大多数の日本人は、北朝鮮の正体なんて、知ろうともしなかった。

 

無関心と、誤った過大評価が、数十万人の在日朝鮮人を、はるかにマシな日本から、この世の地獄に送り込んだ。そして、積極的に地獄直送便を後押しした、良心的日本人もいた。

 

1930年代のドイツ人やアメリカ人が間違ったのに、

1960年代の日本人や在日朝鮮人が間違ったのに、

2017年の日本人や韓国人がいっさい間違っていない、ワケがないのだ。

20XX年の人々からは、丸見えなのである。

 

1962年の吉永小百合は、2017年のわれわれなのだ。

 

そういう、「時代」という、どうしようもない存在を実感するためにも、その生き証人として、日活「キューポラのある街」をぜひご鑑賞いただきたい。

 

 

しかし吉永小百合という女優さんは不思議な存在だ。

日活時代の彼女は文句なしに素晴らしいのだが、その後の東映、平成になってからの東映と組んだ映画は、次から次へと大惨事を引き起こしている(笑)。

 

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吉永小百合は、評価の難しい女優さんだ。

日活時代は確かにアイドルでありスタアだった。

しかし、歳を取ってからは、ロクな映画に出ていない。

どんなに名監督でも、主演の彼女に焦点を当てれば当てるほど、駄作・凡作の乱れ打ちになる。

特に、近年の「吉永+東映」のコラボは、「ウナギ+梅干」以上の破壊力で、金券ショップの邪魔者になっている(笑)。

理由はホントによく判らない。

彼女の演技が上手いとは言わないが(笑)、間違いなく問答無用で美人だし、彼女並みの演技下手な女優さんでも、映画自体は面白い、という女優や映画は山ほどあるのに、不思議である。

 

最近の「吉永+東映=大惨事」ではなく(笑)、1962年の日活「キューポラのある街」は、娯楽映画、青春映画としても名作である。

昭和を代表する「アイドル女優」若き吉永小百合の代表作でもある。

政治抜きでもおススメしたい。

 

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