在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

東京(1290km)に届く北朝鮮の核ミサイルは北京(811km)にも届く~中国石油禁輸の結果は蒙古襲来か?満州事変か?

北朝鮮の核問題・ミサイル問題で、最も不思議なのは、中国共産党・北京政府である。

 

北朝鮮平壌~日本・東京:1,290km。
ほぼ等距離が、平壌~ロシア・ハバロフスク1,291km。
平壌大阪990km。
ほぼ等距離が、支那上海951km。
平壌モスクワ:6,425km。
平壌ワシントン:11,061km。
ちなみに、平壌琉球那覇1,435km。
そして、平壌北京811km。 

 

見ての通り、北朝鮮に近い外国首都は、ソウルの次は、東京ではなく、北京なのだ。

皇居に届く北朝鮮の核ミサイルは、習さんの中南海にも十分届く。 

 

<北朝鮮ミサイル>30分間飛行 新型の可能性 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

2017/5/14(日)
 北朝鮮は日本時間の14日午前5時28分ごろ、北朝鮮北西部・亀城(クソン)付近から弾道ミサイル1発を発射した。日本政府が発表した。菅義偉官房長官によると、東北東の方向に約30分間、約800キロを飛行し、日本の排他的経済水域EEZ)外の朝鮮半島東約400キロの地点に落下したと推定される。高度は初めて2000キロ以上に達したとみられ、稲田朋美防衛相は「新型の弾道ミサイルであった可能性がある」と述べた。
(略)

 

約800キロ、発射方向をぐるりと変えれば、そのまま習さんの寝室なのだ。

 

金正恩のナイフは、

文さんの喉元にも突き立っているし、

安倍ちゃんの喉元にも突き立っているが、

習さんの喉元にも突き立っているのである。

 

トランプさんが、北京に核ミサイルを撃ち込むことは、近い将来にはない。

プーチンさんが、北京にミサイルを撃ち込むことも、近い将来にはない。

インド、パキスタン、イギリス、フランス、イスラエルが、北京にミサイルを撃ち込むことも、まずはあり得ない。というか距離的に届かない。

しかし、北朝鮮の金さんは、日本だけでなく、支那にとっても、そこまで信用できる相手ではない。

 

苦楽を共にした同志すら殺した、極端に猜疑心が強かった毛沢東が生きていたら、北朝鮮が北京に届く核ミサイルを持つなんて、絶対許さなかっただろう。

そういう意味では、プーチンの態度も不可解だ。北朝鮮の核ミサイルは、まだまだモスクワには届かないが、シベリアの中心ハバロフスクには届くのである。

 

北朝鮮の核ミサイルに脅威を感じるべき国家は、日本よりも、アメリカよりも、まずは支那であるはずなのだ。

たとえば、北京からはるか遠いけれど、ベトナムあたりが核ミサイルを持つなんて事態は、支那は絶対容認しないはずである。しかし、北朝鮮には恐ろしく甘かった。

 

とはいえ、遅まきながら、北京も態度を変えつつある。

 

北朝鮮、異例の中国批判 両国関係で「一線越えた」 (CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース

2017/5/5(金)
(CNN) 北朝鮮朝鮮労働党機関紙、労働新聞は4日、中国が北朝鮮との関係における「レッドライン(越えてはならない一線)」を越えたとして、異例の中国批判を展開した。
労働新聞は論説の中で、北朝鮮が核開発を中止することは決してないと断言。中国については「米国に踊らされている」と形容し、米国による朝鮮半島の軍備増強の口実を与えていると非難した。
中国国営の人民日報と英字紙グローバル・タイムズに対しても、北朝鮮との関係を損なうような見境のない報道を慎むべきだと要求した。朝鮮半島情勢の緊迫化を受けて、中国国営メディアでは北朝鮮に批判的な内容の報道が増えていた。 

  

北けん制か、中朝友好条約の見直し示唆…中国紙 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

2017/5/6(土)
 【ソウル=中川孝之】中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は4日の社説で、朝鮮半島有事の際に中国が自動介入することを規定した「中朝友好協力相互援助条約」の見直しを示唆した。
 条約は朝鮮戦争(1950~53年)を共に戦った中朝の絆の象徴で、中国メディアが有効性に疑問を呈するのは異例だ。
 北朝鮮が6回目の核実験や大陸間弾道ミサイルICBM)発射を強行して米国の武力行使を招いたとしても、中国は静観する姿勢を示すことで、挑発をけん制する狙いとみられる。北朝鮮の国営メディアが3日、異例の名指しでの中国批判を展開して以降、中朝の亀裂が深まっている。
 「中朝友好条約を維持すべきか」と題された社説は、61年に締結された条約が「朝鮮半島の長年の平和に寄与してきた」と歴史的意義を強調。その上で、北朝鮮核兵器に執着し、国連安全保障理事会の決議に違反するミサイル発射を続けていることが「朝米の軍事衝突のリスクを高めている」と批判した。

 

韓国の文さんは、北朝鮮への対応で当選したわけではない。

ましてや反日感情で勝ったわけでもない。日本に入ってくるニュースの量と内容で誤解しやすいが、今の韓国人にとって大統領を決める上での対日感情の優先順位は全然低い。

韓国人の頭の中は、国内の格差問題や雇用問題や経済問題でいっぱいいっぱいで、北朝鮮や日本まで気が回らない。気が回ったところで、北朝鮮に何もできない。

日本も、事実上、北朝鮮に、これ以上、何もできない。手段がない。

アメリカも、軍事オプションしかない。「やらない」か「やり過ぎ」だ。

しかし、支那は、北朝鮮をストップさせるカードを持っている。

 

「石油」だ。

近代の軍隊は石油がないと動かない。戦車も石炭では直接動かない。 

前世紀、大日本帝国という国も、最初はアメリカの警告に聞く耳を持たず、イケイケドンドンだったが、石油を止めらた途端、進退窮まったのである。

 

石油がないと、核開発もミサイル開発も、ストップする。

そして、石油禁輸それ自体に、北京政府に大きなデメリットはない。

売るのを止めれば儲からないが、石油の売上代金なんか大した問題ではない。

つまり北朝鮮を止められるのは、石油を供給できる北京政府だけだ。

う一つ支那の肩代わり可能な石油産出国ロシアがあるが、こっちはアメリカの交渉で何とかなる。 

 

しかし、習さんが「煮え切らない」理由は「その後」にある。

北朝鮮が、石油を止められて、核開発・ミサイル開発も止まった、とする。

しかし、その後はどうする?

止まったからって、石油輸出を再開すれば、核開発・ミサイル開発も再開する可能性が高い。

じゃあ、また止めるしかない。結局は、石油を止め続けるしかない。

いつまでか? 金さんが改心することはまず考えられないから、北朝鮮の現体制が崩壊するまで、である。

しかし、その後の北朝鮮がどうなるのか?、これには何の保証もない。

 

もし、崩壊した北朝鮮を、アメリカの同盟国・韓国が吸収すれば、

 

平壌北京811km。

 

在韓米軍が北京から811kmの距離に来る。

広い支那平原、ミサイルだけでなく、アメリカの戦車を遮る障害物は何もない。

北京の危機という意味では、金さんリスクと変わらない。

まあ、現実の戦争の不安よりは、中国共産党のプライド・面子の問題ではあるが。

 

もちろん、北朝鮮を統一した韓国を、支那が脅しと圧力で、アメリカから切り離し、丸ごと呑み込むことが出来れば、鴨緑江まで迫った国境を、玄界灘まで押し戻すことができる。

福岡の目と鼻の先に人民解放軍鎌倉時代蒙古襲来だ。日本にとっては悪夢のシナリオである。

韓国が大嫌いな日本の嫌韓派も「あり得る最悪の未来」として語ることがあるが、嫌韓派は「最悪だ」と言いながら、どうもその深層心理は「いっそ、そうなって欲しい」と願ってるフシがある(笑)。

嫌韓派は、怨み骨髄の韓国人が政治的自由を失い独裁統治の地獄に堕ちるのを見たいのだ。

 

支那の属国・統一韓国。

これが支那にとってはベストシナリオに見えるが、短期的にはそうでも、長期的には4000万人に支那の平均を大きく上回る韓国の生活水準を保証するのは至難の業である。

そうでなくても、100万人ろうそくデモなんかをやらかすくらい、朱子学的正義感情の強い韓国人を政治的に安定させるのはかなり大変だ。

何か起こったら、玄界灘の国境は一気に鴨緑江までひっくり返る。そのときは延辺朝鮮族自治州朝鮮族200万人もタダでは済まない。

国境が接すれば、市場の論理からいって、遅かれ早かれ、韓国人は満州で商売をやりだす。朝鮮と満州は経済的に切っても切れない関係になる。

今度は鎌倉時代ではなく、100年前の日本領・朝鮮と同じだ。

そうでなくても、韓国は輸出主導の国なのだ。商品を売り込むマーケット確保に必死なのは、戦前の日本とソックリである。

敗戦が骨身に染みた日本人と違って、建国以来のナショナリズムを疑わず、戦争への反省なんかまったく持ってない韓国人による「21世紀の満州事変」の可能性だってゼロとは言い切れない。

 

とはいっても、未来がどうなるか?なんて、中南海にも決められない。

ワシントンも無理だし、東京もソウルも論外だ。

未来に何が待っているか、誰にも判らないが、まずは目の前の金さん核ミサイルを何とかするのが、東京の、ワシントン、そして北京の最優先事項である。

 

その後に、平和なんかやってこない、としても。

 

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