麻生太郎氏の「武装難民来たら射殺するのか」発言に左派団体や識者ら猛反発 (1/3ページ) - 産経ニュース
2017.9.24
麻生太郎副総理兼財務相が23日に宇都宮市の講演で、北朝鮮有事に関して「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と発言したことについて、24日、左派系団体を中心にツイッターで麻生氏を非難する声が相次いだ。
(略)
一方、これら識者らの引用したニュースが朝日新聞デジタルだったが、このニュースを取り上げた毎日、読売新聞や共同、時事通信などが「武装難民対策」と見出しを取ったのに、朝日だけが「難民対策」としたために、難民に向けて射殺を検討すると早合点する向きもあり、そのためか、朝日新聞は「武装難民対策」と見出しを変更した。
麻生氏は従前から北朝鮮有事の際、日本に上陸する難民について国会で対策をすべきと問題提起している。
麻生氏を批判する人のツイッターには「どー聞いても、治安維持に見識のある政治家の発言としか思えんが? これのどこがヘイトと関係するのかもさっぱりわからん」「最悪の事態を想定している麻生さんがおおむね正しいわけですな」「武装難民のことですよ。テロリストを放置することが客観的に正しいとお考えですか」「あくまで最悪までちゃんと考えなければいけない旨を伝えたに過ぎないと思うのですが」などというリプライがあった。(WEB編集チーム)
麻生さんも、産経も、皆さんも、呑気でいいねえ(笑)。
武装難民の、どこが「最悪の事態」なのか?
武装難民で済むのなら、安いもんだ。
北朝鮮からの武装難民がやってくると想定しても、おそらく100件程度。
日本海沿岸の日本人の被害はおそらく数十から数百人。一番最悪のパターンを想定しても、どんなに多く見積もっても、被害者は1000人。
もちろん被害者1000人が少ないとは言わない。日本史に残る犯罪被害だ。しかし、2017年の日本が直面してる脅威はそんなレベルの話だったっけ?
今現在の日本にとっての真の脅威は、ボロ船に載った食うや食わずの、予備の弾丸もたいして持ってない敗残兵ではない。核ミサイルだ。
核ミサイルが東京に撃ち込まれれば、今の技術では防げない。都心で核爆発。被害者は1000人では済まない。東日本大震災の被害者数を超える、東京大空襲の10倍以上、1,000,000人単位である。
最低でも1,000,000人が確実に焼け死ぬ核ミサイルを前にして、
最悪でも1000人しか想定できない武装難民の心配をしてる場合か?
というより、それでも武装難民がやって来る日本は、想定される未来の中では、ぜんぜん最悪ではない。
最悪どころか、武装難民で済むのなら、日本にとって「不幸中の幸い」。
もっとぶっちゃけて言えば、武装難民がやって来る日本は、長期的には、おそらく最もラッキーな未来だろう。
武装難民がやって来るということは、2つの未来を意味する。
・北朝鮮の崩壊。または、少なくとも核ミサイルを撃つ意思と能力の喪失。
・北朝鮮難民が安全だと思うくらい、日本はあんまり被害を受けてない。
その未来は、核ミサイルを持つ北朝鮮が消滅して、日本の被害が少ない。
もう核ミサイルの心配はない、もう北朝鮮の横暴もない、考えられる限り、一番ハッピーな東アジアじゃないか。
さて、武装難民はなぜ武装するのか? 非武装よりも利益が期待できるか?
武装すれば、銃で脅せば、銃で殺せば、日本人の持ってる食料を奪える。しかし、警察や自衛隊が反撃してくるから、安住の場所は確保できなくなる。
非武装でも、日本人に土下座すれば、日本人の持ってる食料を恵んでもらえる。さらに警察や自衛隊が保護してくれて、一時的にせよ、安住の場所も確保できる。
ホンモノの難民ならば、相手が日本みたいな先進国ならば、合理的に考えて、長期的に考えて、武装は損であり、非武装の方が得なのだ。
つまり、武装難民はホンモノの難民ではない。ニセモノの難民だ。
一つの可能性は、北朝鮮政府の命令を受け非正規戦闘を実行するテロリスト。
もう一つは、治安の悪化に便乗した金儲け目的の海賊山賊。
しかし、テロリストも、海賊山賊も、絶対条件がある。日本人が手を出せない逃げ帰れる本拠地が確保されていることである。
日本人を殺して、金品を奪えば、警察や自衛隊がやって来る。戦闘力は警察や自衛隊の方が上だから、死にたくなければ逃げるしかない。つまり、逃げる場所がないと、武装難民(テロリストまたは海賊山賊)はできない。ソマリアの海賊だって、本拠地があるから、海賊行為が可能なのだ。
つまり、日本と北朝鮮との間を往復できる能力・環境がなければ、武装難民は不可能(やってもメリットがない)である。しかし、今回の想定の場合、彼らは北朝鮮に戻れるだろうか? 北朝鮮政府は崩壊し、日本海はアメリカ海軍だらけだ。
もちろん、テロリストや海賊山賊がそのまま日本に居座って、北朝鮮に逃げ帰る必要はないパターンもある。
それは、どんなに日本人を殺しても、警察や自衛隊がやって来ない場合。つまり日本政府が機能を喪失した無政府状態である。「北斗の拳」の世界。おそらく東京は焼け野原だ。
しかし、この場合は、もはや武装難民なんていう「些細なローカル問題」をどうのこうのと悩む日本ではない(笑)。
仮に日本が無事で、それでも北朝鮮から難民がやって来るのならば、北朝鮮政府は崩壊しているわけで、命令を受けるテロリストはいないだろうし、海賊山賊に対処するだけで済む。残りの99%は非武装でホンモノの難民だから、武装難民の心配はかなり小さい。
さらに、その場合は、日本だけの問題でもない。韓国も支那もロシアもアメリカも同じ悩みを抱えることになる。
というか、難民の数で考えれば、韓国や支那に比べたら、日本はぜんぜんマシ。
北朝鮮の人口だって平壌のある西側に偏っている。日本海より黄海側に人口が集中している。海に逃げ出す難民の数も、日本を目指す日本海より、支那山東省を目指す黄海の方がずっと多いだろう。
というより、北朝鮮人ならば、日本海に出たら、沿岸沿いの同胞の地・韓国を目指すのが当たり前で、日本に来るのは、日本を目指すというより漂流したパターンくらいだろう。
さらに海なんかより陸の方がその百倍深刻である。中朝国境そして韓国休戦ラインの難民の数は日本海どころの騒ぎではない。
そんな状況なら、難民の扱い、さらに武装難民(がいたとしても)の対処は、日本だけで考えてもしょうがない話で、おそらくアメリカの仕切りで、日本、韓国、支那、ロシアで共通の方針ができるだろう。麻生さんの心配は解決している。
以上の想定は、これでも、考えられる限り、一番ラッキーなパターンだ。
「北朝鮮から日本に難民がやってくる」という想定は、昔からあった。
核ミサイルの金正恩ではなく、米ソ冷戦終結・大飢饉だった金正日の時代だ。当時は、北朝鮮との戦争というより、北朝鮮の内部崩壊を想定していた。当時ならば、武装難民は大きな問題だった。
しかし、現在の状況は、北朝鮮の内部崩壊を想定していない。北朝鮮とアメリカの戦争を想定している。北朝鮮だけが都合よく崩壊してくれるかもしれなかった金正日の時代は終わった。今や、武装難民がやってくる頃には、核ミサイルも飛んでいる。もう日本は武装難民どころの騒ぎではない。
東京も危ないが、ソウルはもっと危ない。
戦争の場合、難民になるのは、北朝鮮人だけではないのだ。もっと数が多くなるのは韓国人なのである。
人口が少なく、距離が遠いうえに、ガソリンもない、ボロ船しか持ってない北朝鮮の難民より、
人口が多く、距離が近いうえに、ガソリンもあり、ちゃんとしたフェリーや貨物船や漁船がたくさんある韓国からの避難民の方が、はるかに多くなる。
おそらく難民の9割は韓国人で、少数の北朝鮮人、さらにレアケースでしかないの武装難民の対処を考えてるヒマはないと思われる。
ソウルや釜山が火の海なら、東京や大阪、さらに横須賀、青森三沢、山口岩国、長崎佐世保、そしてわが琉球那覇も、無事ではないだろう。
ますます、武装難民はどうでもいい些末な話で、混乱の中、自衛隊の超法規的に銃殺しても、それが問題にされるのは10年後。日本が回復した後の話だ。
武装難民を心配してるのは、牧歌的で楽観的で能天気なのだ。
いったいナニが根拠なのかまでは知らないが「東京は無事だ」と思い込んでるから、そんな「余裕のある話」ができるのだ。
北朝鮮から武装難民がやってくる頃には、韓国から普通の難民がその100倍やってくるし、対応を考える政府が東京から引っ越してる可能性もある未来なのである。