在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

(推理)ダブルスタンダード(表現)~朝日新聞慰安婦報道名誉毀損訴訟VS小川榮太郎氏森友加計事件名誉毀損訴訟

朝日新聞の勝訴確定 慰安婦報道巡る名誉毀損訴訟:朝日新聞デジタル

2018年2月24日
 朝日新聞慰安婦に関する報道で誤った事実が世界に広まり名誉を傷つけられたなどとして、国内外に住む62人が朝日新聞社謝罪広告の掲載などを求めた訴訟で、本社の勝訴とした二審・東京高裁判決が確定した。原告側が22日の期限までに上告しなかった。
 朝日新聞慰安婦報道を巡っては三つのグループが訴訟を起こしたが、すべて請求棄却の判決が確定した。
 今回確定したのは、慰安婦像が建てられた米国グレンデール市近郊に住む原告らによる訴訟。慰安婦を強制連行したとする故吉田清治氏の証言に関する記事などが訴えの対象となった。
 今月8日の高裁判決は、「記事の対象は旧日本軍や政府で、原告らではない」として名誉毀損(きそん)の成立を否定した。
 原告側は記事により「日本人が20万人以上の朝鮮人女性を強制連行し、性奴隷として酷使したという風評」を米国の多くの人が信じ、嫌がらせなどを受けたと主張した。これに対して高裁判決は「記事が、この風聞を形成した主要な役割を果たしたと認めるには十分ではない」と指摘。「読者の受け止めは個人の考えや思想信条が大きく影響する」と述べ、被害と記事の因果関係を否定した。

 

正論大賞に新保祐司氏 新風賞は小川榮太郎氏、三浦瑠麗氏 - 産経ニュース

2017.12.5
また新進気鋭の言論人に贈られる正論新風賞には文芸評論家の小川榮太郎氏(50)と国際政治学者の三浦瑠麗氏(37)が選ばれた。
(略)
 新風賞は18回目。小川氏は国語の空虚化や文学の衰退など日本人の核となる精神の喪失が最も深刻な危機と訴える姿勢が、三浦氏は米大統領選で早くからトランプ氏勝利の可能性について検証するなど幅広い取材力と冷静な分析力が評価された。新風賞の2人受賞は初、さらに三浦氏の女性受賞も初めて。

 

阿比留瑠比の極言御免】朝日新聞は優れた反面教師 都合が悪いと言論で立ち向かわずに即裁判…言論の自由はそんなに軽いのか(1/3ページ) - 産経ニュース

2018.1.28
(略)
 その一方で、朝日は小川氏の著書に対しては「言論の自由の限度を超えています」(千葉光宏・執行役員広報担当)と決めつけ、言論に言論で立ち向かうことを避けていきなり提訴した。自分たちは言論の自由謳歌し、あの手この手で他者を攻撃するが、批判は許さないというあからさまな二重基準である。
(略)
 自分たちに都合のいい言論は美辞麗句を駆使して守るが、都合の悪い言論は裁判でただちに封じる。そんな姿勢で、読者の信頼が得られるはずがない。

 

朝日に提訴された小川榮太郎氏激白「言論封殺への露骨な一手」 事実に反する「素粒子」、どう説明するのか(1/3ページ) - 産経ニュース

2017.12.29
 「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」(飛鳥新社)の著者で文芸評論家の小川榮太郎氏が産経新聞のインタビューに応じ、同書により名誉を傷つけられたとして小川氏らに対し計5千万円の損害賠償請求訴訟を起こした朝日新聞について「大言論機関が裁判に逃げた。言論弾圧であり、自殺行為だ」と批判した。
(略)
 冗談を言うなという話です。私は回答しているんですよ。朝日が私の言論に不服なら、言論で論破したらよい。
(略)
 つまり、大言論機関が個人を恫喝(どうかつ)しつつ、実際には裁判に逃げたのです。言論を封殺するために非常に露骨な手を打ってきた。言論機関がこんなに早々と言論を打ち切ったのは自殺行為です。言論で勝てる自信がないことからくる「断末魔と」もいえるのではないでしょうか。
 訴訟の中身ですが、私が「『安倍叩(たた)き』は今なお『朝日の社是』なのだ」と書いたことに、朝日は「事実と違う」と主張する。しかし、これは表現です。私が推理だと明言している部分も事実に反するという。こんな裁判が許されたら、表現の自由の歴史に大きなゆがみができる可能性がある。今後、自分が気に入らない表現や論評について、大企業や言論機関が個人相手に訴えられるようになってしまう。まさに言論弾圧社会ですよ。

 

産経新聞は、朝日新聞に名誉棄損で訴えられた小川榮太郎氏に、産経主催の正論新風賞を表彰したわけですが、同じ産経新聞は、朝日新聞慰安婦報道名誉毀損訴訟をどう評価してるんでしょうか?

 

言論には言論のみで戦うべきか? 言論に裁判で戦うのもアリなのか?

名誉棄損訴訟は、言論への弾圧? 言論の自由

ヤレヤレもっとヤレ? ダメダメやめろ?

 

朝日新聞慰安婦報道が気に入らない人々が、朝日新聞を名誉棄損で訴えた。

小川榮太郎氏の森友加計事件朝日新聞批判本が気に入らない朝日新聞が、小川榮太郎氏を名誉棄損で訴えた。

 

朝日新聞小川榮太郎氏を名誉棄損で訴えるのが、小川榮太郎氏の言論活動への弾圧に当たるのなら、

慰安婦報道に怒る人々が朝日新聞を名誉棄損で訴えたのも、朝日新聞の言論活動への弾圧に当たるのではないか?

 

産経の阿比留瑠比さんは、小川榮太郎氏の言論について、裁判は言論弾圧だ、朝日新聞は同じ言論で反論すべきだ、と主張するが、

じゃあ、朝日新聞の言論について、裁判は言論弾圧だ、慰安婦報道に怒る人々も同じ言論で反論すべきだ、と批判すべきではないのか?

 

もちろん逆も言える。

小川榮太郎氏を名誉棄損で訴えた朝日新聞は言論を弾圧する新聞だ。

じゃあ、朝日新聞を名誉棄損で訴えた人々も言論を弾圧する人々だ。

産経新聞は、言論を弾圧する朝日新聞と、言論を弾圧する慰安婦報道訴訟の、双方を同時に批判すべきだろう。

 

もちろん、新聞と個人は違う。

新聞は巨大言論機関で、個人は卑小で弱い。

しかし、新聞は数社しかないが、個人は1億人いる。

ネット言論って、その数の力で、巨大組織に対抗する、ってことじゃなかったっけ?

 

しかも、小川榮太郎氏は、日本の巨大言論機関・産経新聞が正論新風賞で認めた、日本を代表する、日本有数・超一流の言論人である。

彼の言論の内容は、巨大言論機関・産経新聞が保証している。まさか、そうでもない人物に産経新聞が賞をあげたりはしないだろう。

私は産経新聞を信じている。だから、小川榮太郎氏も信じている。

つまり、小川榮太郎氏は、巨大言論機関・朝日新聞と互角なのだ。

訴えたからって、弱者への弾圧にはなるまい。

 

言論で勝てる自信がないことからくる「断末魔と」もいえるのではないでしょうか。

 

いやいや。

裁判だって言論の戦いだ。言論で勝てないのなら、裁判でも勝てない。

もしも朝日新聞が言論で勝つ自信が無かったら、裁判でも確実に負けるんだから、最初から訴えないでしょう。

逆に、朝日新聞は、正しいか?カン違いか?は別にして、言論で勝てると判断したから、裁判に訴えたわけでしょう?

 

朝日新聞も、慰安婦報道名誉毀損訴訟で、相手を返り討ちにしたんだから、

小川榮太郎氏も、この森友加計事件名誉毀損訴訟で、朝日新聞を返り討ちにすればいいじゃん。

だって、小川榮太郎氏は、ご著書がファクトとロジックにおいて正しいと自信があるんだから。

 

訴訟の中身ですが、私が「『安倍叩(たた)き』は今なお『朝日の社是』なのだ」と書いたことに、朝日は「事実と違う」と主張する。しかし、これは表現です。

 

うーん。

小川榮太郎氏が、ご著書で事実と異なること書いても、「それは表現だ」で許されるのならば、

朝日新聞が、記事で事実と異なること書いても、「それは表現だ」で許されちゃいませんか?

 

私が推理だと明言している部分も事実に反するという。こんな裁判が許されたら、表現の自由の歴史に大きなゆがみができる可能性がある。

 

推理だと明言したら、何を書いてもイイのなら、朝日新聞だって「推理だ」と前書きして何でも書けますが。

 

推理ですが、小川榮太郎氏の正体は金星人です。絶対に火星人ではない。

 

たとえば、実際の殺人事件に関して、実在する人物に対して、「これは推理だけど、Aさんが殺したと思う」と書いたら、名誉棄損になるだろうし、裁判でも負けると思います。

 

というか、小川榮太郎氏のご著書には、「事実」ではなく、「推理」の部分が混じってるの?

それを根拠に「戦後最大級の報道犯罪」は誇大表現過ぎませんか? 

推理で「犯罪」と断定しちゃいかんでしょう。

 

この日記の表題「ダブルスタンダード」は、「誰が」を明記してません。

朝日新聞を指してるのかもしれないし、小川榮太郎氏を指してるのかもしれないし、産経新聞を指してるのかもしれないし、慰安婦裁判を起こした人々を指してるのかもしれないし、金星人を指してるのかもしれない。

これは事実ではありません。「表現」です。

そして真実ではありません。「推理」です。

小川榮太郎氏のご主張ならば、これが言論の自由です。