在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

地震、台風、噴火、豪雨、豪雪、津波、洪水、雪崩、土砂崩れ~天と地に呪われ、そして愛された日本列島。

「慣れ」というのは恐ろしい。

 

ヤマトンチュの皆さんは、普段はあんまり感じないが、冷静に考えてみれば、こと自然災害に関しては、日本列島は、この地球で最も呪われた場所の一つである。

 

ほぼ100%の日本人は、台風も経験しているし、地震も経験している。 

それを普通と思っているかもしれないが、世界標準で言えば、異常なことなのだ。

 

世界には暴風雨も地震も経験したことのほとんどない人々がたくさんいる。
たとえば、ヨーロッパなんて、定期的な暴風雨も来なければ、北部なら地震を経験したことのない人もたくさんいる。

日本列島は、世界有数の、台風直撃地帯であり、地震多発地帯だ。 

世界には、暴風雨がよく来る地域もあるし、地震の多い地域もあるが、両方とも多い場所は珍しい。

 

そして、世界有数の火山地帯だ。 

 

気象庁|活火山とは

 

隣に活火山があって、定期的に火山灰が降る50万人都市なんて、桜島のある鹿児島以外、世界にもあんまりないだろう。

 

気象庁 | 降灰予報

 

さらに、津波も多いし、洪水も多いし、土砂災害も多い。

 

かけてくわえて、これもあんまり意識されてないが、日本列島は世界有数の豪雪地帯でもある。

日本より寒冷な地域はいくらでもあるが、そこそこ人口のある地域で雪が2メートル降りました、いや3メートル超えました、なんて話は世界でもそう多くはないのだ。

 

すべての原因は、日本の場所にある。

 

日本列島はマントルがぶつかってる上に乗っかっている。

これで地震が多いし、火山も多くなる。現在、大半が休火山なのは単なる幸運だ。

マントルがぶつかる場所ということは、大陸と海洋の間ということでもある。

太平洋に向かってむき出しなので、台風が直撃する。

さらに地震が起これば海からの津波をさえぎるものは何もない。

マントルが活動する、火山が多い、ということは造山運動が盛んということになり、山地が増える、平地が狭くなる。

 

そして、何の因果か、場所がちょうど温帯モンスーン気候にあって、降雨量が多い。
山が多くて、雨が降る。

両方の結果、川が水量豊富で、急流になる。河川が氾濫、洪水が起きやすい。山と川が多ければ当然土砂災害も多い。

 

さらに、温帯モンスーン気候の中では最も北に位置して、冬季の気温は結構下がる。
湿って、寒ければ、雪が多くなる。
日本より降雨量の多い地域は南のほうにいくらでもあるが、気温が高いので雪にならない。
日本より寒い地域は大陸内部にいくらでもあるが、乾燥してるので積雪量は増えない。
そこそこの人口密集地で積雪2メートル3メートルなんてのは世界では珍しいのである。

 

台風、地震、噴火、豪雨、豪雪、津波、洪水、雪崩、土砂崩れ、、、まさに天災列島である。

 

比較的少ないのは、砂嵐とイナゴくらいか。あと、湿度が高いので、渇水は少ないし、大火災も少ない。

 

お隣の友人(笑)朝鮮半島と比較すれば、さらに日本列島の特殊性がよく判る。

日本列島と朝鮮半島、距離的には近いのに、天災に関しては文字通り天と地ほどの差がある。

 

マントルから外れた朝鮮は地震が少ない。日本と比べればほとんど無いといってもいい。
造山運動も弱い。よって日本ほど山地も険しくない。平地が多いし、川も緩やかだ。

火山も白頭山くらいだ。

台風は、ちょうど日本列島が防護壁になっているので、あんまりやってこない。たまに直撃しても、すでに勢力は弱くなっていることが多い。

大陸気候で乾燥して降雨量が少ない。冬の降雪・積雪も少ない。

山地が少なく、雨も少ない。当然、洪水も土砂災害も少なくなる。

 

こと天災に限れば、呪われた日本列島、祝福された朝鮮半島である。事実なんで怒らないように(笑)。


ただし、植生でいえば、気温が高く降雨量の多い日本列島のほうが、朝鮮半島より有利である。
積雪の多い山岳地帯は天然の貯水池であり、豊富な河川、豊富な地下水を生み、寒冷地域も、雨不足の季節でも、水不足になることが少ない。

植生が有利ということは、日本列島は農業生産が有利ということだ。つまりコメを植えればよく育つ。
水量が多いので山地でも植林が進む。つまり日本は緑豊かな場所になる。林業も有利だ。木材もたくさん取れる。

対して、朝鮮半島は植生が不利なので、山地も緑が少なくなり、禿山になりやすい。禿山になれば保水力もなく、水不足になりやすい。

 

つまり、農業だけやった場合、日本列島が維持できる人口と、朝鮮半島の維持できる人口では、相当な格差があるだろう。
よって、古来より、メシを食うならコメが育ち易い日本列島、天災を考えると大地が揺れない朝鮮半島、ということになる。

 

建築や工芸も、朝鮮より日本のほうが技術的に優れているのは、これが原因である。
なぜなら、日本列島の建造物は地震、台風、洪水の被害に対応できる設計しないと持たないが、地震も台風も洪水もない朝鮮半島では建築の技術が未熟でも壊れる要因が少ないので問題がない。
これは日朝双方の工芸技術に対する考え方、習得や発展にも影響する。
日本列島のほうが工芸が発達し技術や伝統が保持されるのに比べ、朝鮮半島があんまり発達しなかったのは、日本には「そうしないと天災に勝てない」事情があり、朝鮮側には「そうしなくても生きていける」安楽さがあったわけだ。

 

さらにマントルと火山は、日本列島に少なからぬ地下資源を生んだ。
肝心の石油が取れないんであんまり目立たないのだが、古来よりジパングは金と銀の産地である。アジア有数の天然資源国だったのだ。 
日本が産出する大量の銀は、支那の宋銭や朝鮮半島高麗人参と交換され、前近代の東アジア経済を回転させる原動力となっていた。

 

天災に悩まされた日本人の性格はこうなる。 

天災が多いということは、努力しないと生きていけない。
植生が豊かということは、努力すれば報われる。

 

天災の少ない朝鮮人性格はこうなる。

天災が少ないということは、努力しないでもなんとか生きていける。
植生が貧しいということは、努力だけではどうしようもない。

 

おそらく昔々、列島と半島の間では
「おれ、コメの取れる列島のほうがいい!」
「いや地震も台風もコリゴリだ。半島に帰ろう!」
と、それぞれ住む場所を決めたんだろう(笑)。
それが日本人と朝鮮人の性格の違いになったんだと思う(笑)。

 

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