在日琉球人の王政復古日記

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アベノミクスは【リベラル左翼】である(その5)~安倍ちゃん金融緩和VSレーガン金本位制。

通貨に、右翼な通貨、左翼な通貨、というものあるだろうか?

 

サッチャーのお次はレーガンである。

アベノミクスは【リベラル左翼】である(その4)~安倍ちゃん消費税延期VSサッチャー人頭税強行~われわれの日常は「人頭税」的である。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

 

アメリカでは、共和党(リパブリカン・GOP)が右翼・保守、民主党(デモクラット)が左翼・リベラルだ。

レーガンは共和党であり、ファンもアンチも認める、右翼・保守となる。

レーガンの衣鉢を継ぐ共和党の中でも究極の小さな政府を目指す思想をリバタリアニズムという。

大統領選にも出馬した経済右翼リバタリアンロン・ポールは、日本で言えば日銀に相当する連邦準備制度理事会(FED)の権限縮小・廃止を主張している。
なぜなら、FEDが景気対策だナンだと無制限にドル紙幣を印刷すれば、ドルの価値が下がり、ドルを保有するアメリカ国民の資産が減少するからだ。

「FEDがアメリカ人の財布に手を突っ込みドルを盗んでいる」という理屈になるわけだ。
ポールに言わせれば、アベノミクス、日銀の異次元金融緩和は、日本国民の預金通帳からカネを泥棒していることになる。

 

実際、サッチャーレーガンも、その経済政策は、アベノミクスの反対、インフレ退治であり、ポンド高、ドル高、金融引き締めであった。

 

アベノミクスは【リベラル左翼】である(その3)~安倍ちゃんVSサッチャー&レーガン~デフレVSインフレ。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

中央銀行の勝手な金融政策をストップする方法、それが、ロン・ポールも主張し、レーガン政権も末期に検討した、金融制度の大変革「金本位制への復帰」である。

金本位制」。

サッチャー人頭税どころではなく、あまりにもラジカルなんで、ちょっと検討だけで、実行は、現在でもほぼ不可能である。

 

金本位制とは通貨の発行量を国家のゴールド保有量とリンクさせることだ。

ドルも、円も、ゴールドにリンクして価値が決まるので、安定する。というか、勝手に動かせなくなる。

そうなれば、アベノミクスみたいな金融緩和はほとんど不可能になる。

政府も中央銀行も、不況の時の景気対策、逆に過熱景気のときのバブル対策もできない。そんな不自由なもんを何で賛成するのか?

いや、話はサカサマで、金本位制は「政府は、政治家は、役人は、いや人間は、手前勝手な都合で、通貨をコントロールできると思うな」という発想なのである。

 

バブルならバブル、不況なら不況、それでいいではないか。

最終的には「神の見えざる手」で落ち着くところへ落ち着く。それが自由市場だ。

それを浅はかな「ヒトの見える手」で勝手にいじるな。余計に悪くなる。

これこそが保守思想である。

 

日本の国会に、サッチャーレーガンや、ロン・ポールを初めとした共和党右派が議席を持っていたら、全員でアベノミクスを「あまりにリベラルだ」という理由で反対しただろう。

 

そんな共和党の方が日本の味方で、アメリカ民主党は日本の敵、なんて言説を流している産経新聞のアメリカ特派員某や、元NHKの共和党シンパ某は、明らかにバイアスがかかり過ぎである。

 

《アンチ・サッチャー映画列伝》「この道しかない(There Is No Alternative.)」VS「クソババアが死んだ(The Bitch Is Dead!)」~「アベノミクス第3の矢」VS「地方創生」 - 在日琉球人の王政復古日記

に続く。

 

(まとめ)アベノミクスは【リベラル左翼】である。 - 在日琉球人の王政復古日記