在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

似た者同士~日本人「東京裁判には納得できない!」=韓国人「日韓基本条約には納得できない!」

いくら安倍ちゃんを支持する人でも「安倍首相は自力で空を飛べるから支持する」という人は、おそらくいないだろう。だって実際に空を飛べないんだから。

 

ポツダム宣言「本当に読んでないようだ」 志位氏が皮肉 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 志位氏は、自民党幹事長代理だった首相が月刊誌「Voice」2005年7月号の対談で、「ポツダム宣言というのは、米国が原子爆弾を二発も落として日本に大変な惨状を与えた後、『どうだ』とばかり(に)たたきつけたものだ」と語っていたと指摘。だが、宣言は1945年7月26日に米英中の名で発表され、同8月6日と9日の原爆投下後、日本が同14日に受諾を決定した。志位氏は「(宣言は)二つ原爆が落ちた後に『たたきつけられた』ものではない。事実誤認がある」と述べた。

 

こんなの、安倍ちゃんへの打撃には全然ならない。

 

安倍ちゃんが歴史の細かい話を間違うくらい普通にありうることだ。

そもそも、安倍ちゃんを支持している人は、安倍ちゃんの政治思想・愛国心が好きだから、支持してるのである。

別に、安倍ちゃんに学問的知識が豊富だから、支持しているわけではない。

安倍ちゃんに空を飛ぶ能力がゼロなのは、支持者も承知の話である。

 

さて、ポツダム宣言である。

この歴史的政治決着を巡って、日本人の間にイロイロ意見が出たようだ。

 

首相補佐官がポツダム宣言に反発? 「精査しないと何とも言えない」 : J-CASTニュース

安倍晋三首相のポツダム宣言をめぐる発言は、安倍内閣の中でも様々に受け止められているようだ。

菅義偉官房長官は「受諾したことに尽きる」の一点張りで事態を鎮静化させたい考えだが、首相補佐官の一人は、宣言の文言一字一句については「精査してみないと何とも言えないのでは」と述べ、宣言の一部に反発しているともとれる姿勢を示した。

 

【阿比留瑠比の極言御免】「世界征服のための戦争だった」 荒唐無稽な「共同謀議」史観(1/3ページ) - 産経ニュース

 志位氏が引用したポツダム宣言第6項は、この東京裁判でもインド代表のパール判事らから数々の反論がなされた荒唐無稽な「共同謀議」史観に貫かれている。どうして今さら、そんな珍妙な認識を日本が認めないといけないのか。

 ここで思い出すのは、これまで国会で繰り返されてきた「日本は東京裁判を受諾したのだから、その歴史判断も受け入れなければならない」という議論だ。

 国を個人に置き換えて考えてみたい。裁判を経てある判決を言い渡された場合、法治国家の一員である以上、当然、その刑に服さなければならない。

 だが同時に、外形的に刑を受け入れても、内心で裁判官の判断を不服に思うのも、自身は実は無罪だと考えるのもその人の自由であるはずだ。憲法19条「思想および良心の自由」を持ち出すまでもない。

 東京裁判を受け入れたからといって、その思想や歴史観、政治的背景、各国の都合や思惑を全部ひっくるめて引き受けることなどできようはずもない。

 それが可能だと考える人は、他者の内心に容易に手を突っ込み改変できると信じる危険な傾向を持つ人物だということにはならないか。

 

どうも日本人は、70年前の、ポツダム宣言にも、東京裁判にも、内容に不満があり、納得できないようだ。

 

さて、話は飛ぶが、ここ最近70年ほど、日本と韓国の間がギクシャクしているようだ。

 

韓国メディア「日韓ネットユーザーの嫌韓・嫌日反応、深刻なレベルに」=「韓国の良いところを見せて行けば関係修復可能」と希望捨てない声も (Record China) - Yahoo!ニュース

 

まあ、隣国同士というのはたいがい仲がよくないものが、琉球と日本のように奇跡的に仲が良い隣国関係もあるのだから(笑)、日韓も何とかしてもらいたいものである、

日韓のトラブルはほとんど全ては、慰安婦にしても、世界文化遺産にしても、竹島にしても、徴用工にしても、過去の植民地支配に関わる歴史問題だ。

で、日本と韓国は何もせず放置したのか?といえば、そうではなく、ちゃんと解決策を取っている。

50年前の「日韓基本条約」の締結である。その条約にこう明記されている。

 

[文書名] 日韓請求権並びに経済協力協定(財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定)

http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/JPKR/19650622.T9J.html

第二条

1 両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する

 

ここに、日本と韓国におけるトラブルは、一切合財全部含めて、この条約で解決したことにしよう、と書いてある。

たとえ、慰安婦の真実がなんであれ、竹島がどうであれ、すでに政治的法的には全て解決済みなのだ。

50年後になって、慰安婦がどうのこうの、責任をどうのこうの、中でも特に請求権つまり賠償をどうのこうの、と言い出すのは、日韓基本条約の精神に反することだ。

 

おそらく日本に不満を持つ韓国人はこう言いたいのだろう。

ウリナラの正統の代表者ではなかった朴正煕軍事独裁政権が、イルボンとの間に締結した韓日基本条約は、時代錯誤な「米ソ冷戦」思考に貫かれている。どうして今さら、そんな珍妙な認識をウリナラが認めないといけないのか。

 ここで思い出すのは、これまでイルボンで繰り返されてきた「韓国は日韓基本条約を締結したのだから、その歴史判断も受け入れなければならない」という議論だ。

 国を個人に置き換えて考えてみたい。裁判を経てある判決を言い渡された場合、法治国家の一員である以上、当然、その刑に服さなければならない。

 だが同時に、外形的に刑を受け入れても、内心で裁判官の判断を不服に思うのも、自身は実は無罪だと考えるのもその人の自由であるはずだ。大韓民国憲法「第19条 すべての国民は、良心の自由を有する。」を持ち出すまでもない。

 日基本条約を受け入れたからといって、その思想や歴史観、政治的背景、各国の都合や思惑を全部ひっくるめて引き受けることなどできようはずもない。

 それが可能だと考える人は、他者の内心に容易に手を突っ込み改変できると信じる危険な傾向を持つ人物だということにはならないか。 

 

ポツダム宣言も、東京裁判も間違っていた。日本は正しい・・・

じゃねえや、

日韓基本条約は間違っていた。韓国は正しい・・・という理屈だろう。

 

何十年も前に、納得づくで取り決めたはずの国際的な約束事に、しかも現在の外交関係の基本となる重要文書に、今さら不満を言い出す日本人、じゃねえや、韓国人には、連合国、じゃねえや、日本人もウンザリであろう。