前々から気になったCM。
「日本人の味覚は、世界一繊細だと思う。」
なんて言い切ってしまうのも、世界有数で厚顔だと思う(笑)。
まあ日本人ならぬ異邦人ではあるが、味覚自慢のフランス人やイタリア人でもないので、「はあ、、、さいですか」と言うしかないが(笑)。
さらに、これがあの「コカコーラ」を売ってる会社だというのは、話が出来過ぎなような気もする。
が、こういう根拠不明のお国自慢を、国を挙げて政府主催でやらかすのが、おなじみ「お隣さん」である。
10月9日は「ハングルの日」らしい。隣人としてお祝い申し上げたい。
しかし、日本には「ひらがなの日」「カタカナの日」なんかないわな。
琉球にもそういうのはない。
なんだか、韓国人にとってのハングルは、日本人にとってのひらがな・カタカナとが異なる、思い入れ(過剰)があるように見受けられる。
2015年10月11日
韓国の黄教安(ファン・ギョアン)首相は9日に行われた「ハングルの日」の記念式典であいさつに立ち、「もしもハングルがなければ、わが民族もない」とその重要性を強調した。聯合ニュースの報道として、中国・環球網が同日伝えた。
黄首相はまた、「ハングルはわが民族の一部分であり、われわれの誇りだ。ハングルは創造性と科学性を持った文字で、学びやすく、書きやすい。韓国が情報技術強国として絶えず発展し、国民が情報化の恩恵を受けられることも、ハングルがその土台となっている」と語った。
【社説】「ハングルの日」振り返ってみる私たちの言葉と文 (中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース
2015年10月09日
今日は世宗大王(セジョンデワン)がハングルを作って569周年になる日だ。ハングルの優秀性を伝える意味深い記念日だ。固有の文を持つ国は20余りに過ぎない。ハングルは韓国・北朝鮮を含め8000万人が使う世界13位の大国語だ。インドネシアの少数民族であるチアチア族や南太平洋のソロモン諸島のような文字のない民族にもハングル表記法が普及した。遠からずハングルを使う人が1億人に達するものと予想される。国際会議でも10大実用言語と認定された。ハングルはどの民族の言語よりも科学的で創意的で、多義的だという評価を受けている。
もう、コーラ屋のお茶の宣伝の比ではない(笑)。
この辺の「お国自慢ハイパーインフレ」は、やはり韓国独特の味わいだ。
われわれ琉球人にこういう素質はない。
いくら、数年前の自分の主張を平気で手の平返して、急に「安倍さんのTPPだから正しい!」とか「麻生さんの人民元決済は中国潰しの奇策!」とか根拠ゼロのポエムを歌い出す、大脳皮質がフレキシブルなネトウヨさんでも、「世界に誇るひらがなの優秀性!」「世界で認められた科学的なカタカナ!」なんてことは、まず言い出さないだろう。
そもそも、こういう乱暴な文脈で「科学」という言葉を使うから、韓国とノーベル賞との間に距離ができてしまうような気もするが(笑)、まあノーベル賞が取れてないのは琉球人も同じなんで、あんまり偉そうなことは言えない。だいたい琉球人はノーベル賞を取れないことを悔しがるレベルですらないが(笑)。
「創造的」だの「科学的」だの、そういう創意過剰・非科学的な表現を使わずに説明すれば、韓国人が自慢するハングルの「利便性」とは、要は、単なる、アルファベットの「利便性」ではないか。
なぜならハングルは、アルファベットの一種だからだ。
そもそも、ハングルだろうが、別の文字だろうが、この世界に「(前提抜きで)最も優れた文字」なんてもんはない。
ある言語には適した文字、不適な文字、があるだけである。
たとえば、母音や子音が多い言語なら、仮名よりハングルの方がマシだろう。母音が多様でアイウエオだけじゃない言語や、V音・B音、L音・R音の区別、TH音などがある言語は、やはり仮名では表現が難しい。ハングルの方がまだ対応の可能性がある。
それは、ハングルが母音と子音が分離しているからであって、ハングルだけの特性ではなく、アルファベットの特性なのだ。
逆に、琉球人は日本の仮名をパクッた、じぇねえや、採用した。しかしハングルは採用しなかった。母音も子音も少ない琉球語にとっては、漢字に近い仮名の方が使いやすかったのだろう。
母音と子音の分離記述。これは朝鮮人のオリジナルな発明でもなんでもなく、ハングルが参考にした蒙古の「パスパ文字」がアルファベットの一種だったからだ。
異論もあるようだが、私は「ハングル・パスパ文字起源説」を支持したい。
蒙古のパスパ文字は、ウイグル文字のパクリで、ウイグル文字はアラム文字の変形で、アラム文字はフェニキア文字まで行き着く。大きくアルファベットの仲間なのだ。
アルファベット帝国は、ラテン文字、キリル文字から、ヘブライ文字、アラビア文字、インドの各種文字、タイ文字まで広がる。
大雑把にいえば、世界で使われている文字は、「支那の漢字」と「日本の仮名など漢字の派生文字」以外は、だいたい全部アルファベットなのである。ハングルもそっちの陣営だ。
なんで「ハングル・パスパ文字起源説」を支持するかといえば、支那人や日本人と同じく、漢字にドップリ使った朝鮮人は、独力で「母音と子音を分離した文字」をイチから発明するのが難しかったと思うからだ。
支那人、日本人、朝鮮人、漢字文化圏の人間にとって、文字は「意味」だ。「音」ではない。漢字は発音できなくとも使用できる。逆に漢字文化圏の人間にとって「意味のない音」を文字ととらえるのは難しい。
日本人と朝鮮人の歴史的相違は、北アジアの遊牧民族との接触である。特に蒙古による侵略だ。蒙古はパスパ文字を使っていたわけで、そこから「母音と子音を分離した文字」のアイデアを拝借したのだろう。
ハングルが完成したのは李氏朝鮮だが、パスパ文字が知られたのは高麗時代である。
「当時の高麗は蒙古の属国だった」と日本のネトウヨは馬鹿にするが、琉球人の私からみれば「朝鮮人が世界の頂点に最も近づいた時代」だったと思う。
高麗の忠烈王はフビライの娘を嫁にする。蒙古は今で言えばアメリカのような世界帝国である。属国というが、高麗王はその世界帝国皇帝の娘婿なのだ。ユーラシアの支配者の義理の息子だ。モンゴル人ではない者にとって、世界帝国のヒエラルキーでこれ以上のポジションは無い。
以上、そのままなら、ハングルは、アルファベットの一種であり、特段優れた文字ではないのだが、 パスパ文字から作った文字を、「母音と子音の羅列」と「分かち書き」ではなく、音節でまとめて漢字タイプのブロック形式に変形させたところが、朝鮮人の独創である。
アルファベットと漢字のハイブリッド。これは文句なく素晴らしい。
しかし、そのハングルの独創が最大限の威力を発揮するのは、日本人の登場を待たないといけなかった。
10月9日は「ハングルの日」~ハングルVS神代文字VS仮名。 - 在日琉球人の王政復古日記
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