在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

アメリカ大統領選挙~アイオワ:民主党サンダースは共和党トランプより支持率が高い~ニューハンプシャー:ケーシックが2位!

民主党   全国 アイ NH 地 型 外 内 経 血  宗   

ヒラリー_ 全52 ア47 39 東 職 鷹 リ 大 女  メソ  
サンダース 全37 ア44 54 東  鳩 リ 大 ユダ ユダ
オマリー_ 全02 ア04 03 東  ? リ 大 アイ カト   

共和党   全国 アイ NH 地 型 外 内 経 血  
トランプ_ 全36 ア31 31 東  鷹 保 大 プ白 長老

クルーズ_ 全20 ア25 N12 南 草 鷹 保 小 ヒス 南バ
ルビオ__ 全10 ア15 N09 南    小 ヒス カト
カーソン_ 全08 ア09 N04  草 ? 保 小 黒人 SA
ブッシュ弟 全05 ア04 11 南  鷹  大 プ白 カト

クリスティ 全03 ア03 07 東  鳩 リ 大 イタ カト

ハッカビー 全02 ア03 01 南 草 ? 保 小 プ白 南バ
ケーシック 全02 ア03 13   鳩 リ 小 プ白 聖公
フィオリナ 全02 ア02 04 西 経 鷹 保 小 女  長老
ポール__ 全02 ア03 03 南 経 鳩 リ 小 プ白 長老
サントラム 全00 ア01 00 東 草 鷹 保 小 イタ カト  

独立            地 血 外 内 経 血  
ブルームバーグ        東 経 鳩 リ 小 ユダ ユダ 

 

いよいよアイオワ。現状をまとめてみた。

 

全国:全国支持率。アイ:アイオワ NH:ニューハンプシャー

地:地盤。東=海岸、五=五大湖南=部、中=中部、西=西海岸

型:タイプ。=職業政治家、草=草の根宗教系、経=経済系、左=左翼、ポ=ポピュリスト 

外:外交、軍事(どっちかというと。以下同)。鷹=タカ派、鳩=ハト派、?=中間・不明

内:内政、移民、同性愛、銃規制。リ=リベラル、保=保守、?=中間・不明

経:財政・経済。大=積極財政(福祉または軍事)、小=健全財政(減税)

血:エスニシティジェンダー。女=女性、プ白=プロテスタント白人、黒人=アフリカ系、ユダ=ユダヤ、ヒス=ヒスパニック、アイ=アイルランド系、イタ=イタリア系

宗:信仰。メソ=メソジスト、ユダ=ユダヤ教、カト=カトリック、長老=長老派、南バ=南部バプテスト、SA=セブンスデーアドベンチスト、聖公=聖公会

 

パッと見て、東海岸に偏ってる。有力、注目の候補はほとんど東。

ヒラリーは南部出身だが、政治基盤はニューヨーク。

トランプもブルームバーグもニューヨーカー。

サンダースもアメリカの東で北の端っこのカナダに近いバーモント。

 

民主党は、支持者すら見飽きた(笑)常連ヒラリーVS社会主義者サンダース。 

 

もう見飽きた、とはいえ、カトリックの大統領はいたし、有色人種の大統領も実現したが、女性の大統領はまだいない。

アメリカ広といえども、実現のチャンスは、現時点でヒラリーしかいない。ヒラリーがダメなら、次は誰か?

 

よくよくみれば、民主党では2位のサンダースの支持率は、共和党1位のトランプよりも高いのだ。

もちろん、党派別集計だし、人数ではなく支持率なんで、比較にはならないが、

今回の大統領選で本当に驚くべきは、暴言トランプの1位ではなく、社会主義者を自称する異端児サンダースの支持率が、その話題のトランプを上回っている!ことなのである。

 

初の女性大統領か? 初のユダヤ人かつ初のソーシャリスト大統領か?

 

共和党は、本流のはずの職業政治家が「職業政治家だから」という、いろんな意味(笑)でどうしようもない理由で、共和党支持者から嫌われている。

そして、カネだけはある草の根素人と、やたらと聖書を振り回す宗教系が押しまくってる。もはや、政教分離を否定する宗教政党である。

そして、国際情勢を視野に入れない、ワシントンやウォール街を敵視する、という意味では「反体制」政党だ。あの共和党が(笑)。

 

保守系に分類される日本の政治評論家や、共和党贔屓の産経新聞なんかが、「最後はルビオが出てくる」とルビオ待望論を主張していたが、あれば客観的予想というよりは、主観的希望、願望、祈り(笑)に近い。

 

いくらなんでも、1位のトランプは応援できないし、2位のクルーズもアメリカ政治を知れば知るほど宗教狂人だとわかる。ホンネはブッシュ弟なんだが数字的に不可能に近い。となれば、キリスト教福音派じゃない外国人から見れば、共和党で一番マシで、まだ可能性があるのは、ルビオしかいない

 

事実、アイオワの地元新聞は、やはり、民主党ならヒラリー、共和党ならルビオを支持する、と公表した。

 

クリントン、ルビオ両氏支持=アイオワ地元紙 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

米大統領選に向けた民主、共和両党の候補者選びで、初戦となる党員集会が2月1日に開かれる中西部アイオワ州の有力地元紙デモイン・レジスターは23日、民主党ヒラリー・クリントン国務長官(68)、共和党はマルコ・ルビオ上院議員(44)を支持すると発表した。
 両党の主要候補に直接インタビューをしたうえで決めたという。クリントン氏については「(民主党で)知識と経験の深さ、広さにおいて対抗できる候補はいない」と指摘した。
 一方、共和党については、今回の選挙が党の将来を規定するとし、「怒りや悲観、恐れ」か「違った道」の選択だと指摘。ルビオ氏を「共和党と米国の新たな方向性を描く可能性がある」と評価した。

 

これがニューヨークとなると、民主党ヒラリーは当然として、共和党はルビオではなくケーシックだ。

 

CNN.co.jp : 米NYT紙が民主クリントン氏、共和ケーシック氏の支持表明 - (1/2)

ワシントン(CNN) 米紙ニューヨーク・タイムズは30日、今年の米大統領選の立候補者では民主党ヒラリー・クリントン国務長官、共和党ではオハイオ州のジョン・ケーシック知事を支持するとの論説を掲載した。
有力紙とされる同紙の支持表明は、来月1日に民主、共和両党の指名候補争いの初戦となるアイオワ州の党員集会に臨む両氏に追い風となる可能性がある。
タイムズ紙はクリントン氏の経験と政策理念を評価。一方で指名争いのライバルとなっているバーニー・サンダース上院議員については大銀行の解体や医療制度改革案を含む一部の公約の実現性に疑問を呈した。
ヒラリー・クリントンは米国の未来図を確保する上で民主党にとって適切な選択である」と指摘。「中産階級に繁栄への希望を与え、女性の権利を拡大させ、不法移民の滞在に合法性の機会をもたらし、米国の安全を維持する」などの未来図に同調した。
共和党候補の支持率で首位である人物が示す未来図とは根本的に異なっているとも述べ、同党の指名争いで優勢な戦いを続ける実業家ドナルド・トランプ氏を突き放した。
同紙はケーシック知事について、これまでの共和党指名候補争いで露呈されている極端な主張と経験不足に飽き飽きしている同党支持者にとっては唯一選べる候補であると主張。ただ、避妊の権利の限定や同性愛結婚への不支持などを表明していることから穏健派ではないとも指摘した。
その上で、約20年の下院議員時代に見せた党派内での闘いや超党派的な交渉経験などに言及し、妥協に応じ、生活を向上させる政府の能力を信じている人物であると評価した。

 

ヒラリーを誉めすぎの感はあるが(笑)、まあリベラル新聞だからね。

ケーシックは、日本では無名だが、実は、今回の中で、個人的に一番好きな候補なのだ。

前々回の共和党マケインや、出馬はしなかったが共和党パウエル元参謀総長と同じく、共和党にたまにいる「話の判るガンコ親父」系の人である。

 

ニューヨークタイムスは、ケーシックを「避妊の権利の限定や同性愛結婚への不支持などを表明していることから穏健派ではない」と書いているが、コレにはやや疑問がある。できれば、後日、紹介したい。

 

上記の支持率を見ればわかるように、

全国や、中部のアイオワでは、ぜんぜんダメなケーシックが、東部のニューハンプシャーでは、ルビオも、そしてクルーズさえ抜いて、共和党2位なのだ。

これは、東海岸にはキリスト教福音派が少ないこともある。それが証拠にニューハンプシャーでは、ケーシックだけでなく、ブッシュ弟やクリスティのような職業政治家の支持率が高い。その中でもケーシックが2位なのは、彼が民主党を応援するようなリベラル派でも一応ガマンできるマモトな政治家だということだ。

 

毎日新聞は「有力紙とされる同紙の支持表明は」「両氏に追い風となる可能性がある」と書いてるが、民主党はその通りだが、共和党は違う。

ニューヨークのリベラルが誉めるということは、共和党政治家にとって、「追い風」ではなく、「逆風」になる可能性も高いのだ。

日本でいえば、たとえば、朝日新聞は岸田外相河野太郎あたりを誉めたら、ネトウヨがどう感じるのか?を想像すればわかるだろう(笑)。

 

残念ながら、全国的にはケーシックにはまず可能性はない。

そのケーシックをNYTが支持したのは、彼が一番マトモな政治家であることも事実だが、事実上の「共和党ダメ、ヒラリー一本推し!」宣言でもある(笑)。

 

ワシントン派、ラジカルリベラル、宗教保守、リバタリアン、ポピュリスト~アメリカ大統領選挙候補「五大派閥」。 - 在日琉球人の王政復古日記