在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

《東日本大震災2011/03/31》エコノミークラス症候群のない「車中泊」~ #トレーラーハウス の可能性。

熊本およびその周辺の皆さん、なにとぞご自愛ください。

5年前の「あの時」、某SNSで書いた日記を少々。

 

大地に根を張るな
2011年03月31日

 

震災復興もあるが、東日本の電力正常化は早くても2、3年はかかる。 

なにより原発処理は「10年戦争」である。
となれば、東北人も関東人も、余裕のある人は「関が原の向こう側」を視野に入れたほうがいい。ということでこの家族は優れたる選択である。

 

「甘えていい」新生活に温もり
津波で家を失い、家族4人軽自動車で一路西へ--。東日本大震災で被災した千葉県旭市駒込の大工、安藤年男さん(51)の一家4人が、広島県三原市久井町市営住宅に入居した。 

 

しかし、こういってはなんだが、それでも安心はできない。
広島だって、西日本のどこだって、将来地震は起こるだろう。
日本列島、何所へ行っても地震からは逃れられない。
日本列島、何所に家を立てても地震はやってくる。


となれば、いっそ、発想を転換し「家を建てない」という選択肢を考えよう。
これは「家を借りる」という「借家のススメ」ではない。
自分の家だろうが借家だろうが、地震で潰れるときは潰れる。
私の主張は「家を建築しない」という発想だ。
となると「家」を建築しないで、何所に住むんだ?という反論があろう。
いやいや「家」には住むのだ。
「家」には住むが、「家」は建築しない。
つまり「建築しない家に住む」である。

 

そもそも、なぜ家は地震で潰れるか? 大地にピッタリ張り付いているからだ。大地に根差しているから、地震で潰れる。
今回、津波の被害は別にして、たとえ家が地震で潰れても、自動車は地震にも無事だった人が多いだろう。
基本的に自動車は地震で揺れはしても潰れない。なぜなら、自動車は大地に張り付いていない。大地から浮いているからだ。

 

「建築しない家」・・・大地に柱を打ち込まない、大地から浮いた家。
つまりトレーラーハウスのことである。家の基礎が柱ではなく車輪の家。
車で引っ張って移動できるトレーラーハウス。

 

これなら、津波の害は免れないが、地震ならばまず潰れない。
液状化で苦しむ場所も、大地に柱を打ち込んでいるから液状化で家が沈む。
トレーラーハウスならば、液状化しても家は沈まない。
そして、福島原発のような広域避難しなければならない場合も、土地は捨てても、家は捨てなくて済む。家ごと他の場所へ避難可能だ。
そして事態が収まれば、そのまま故郷へ戻ってこれる。

 

もちろんトレーラーハウスは、普通の家と異なり、狭いとか不便とかあるだろう。
しかし、まず、地震でも財産を失わない安心は魅力的である。
日本には今まで需要がないから、あんまり優れたトレーラーハウスがないだけで、市場さえできれば、もっと安価で、通常の家と変わらない住環境のトレーラーハウスは可能だろう。
おそらく一戸建ての家を建てるよりはるかに安く住環境が手に入る。
しかも土地から分離可能なので、住み替えも売り買いも簡単だ。ますますコストは下がる。

 

国土が狭く、天災の多い日本列島こそ、もっともトレーラーハウスが相応しい土地柄ではなかろうか?
日本人こそ大地に根を張るな。如何だろうか?

 

※一部、今や無用の固有名詞、誤字脱字、リンク切れURLなど、若干修正しておりますが、基本的に当時のママです。

 

人口減少中とはいえ、1億2千万人が全員、トレーラーハウス(つまり、平屋一戸建て)に住むと、逆に土地が足りなくなるだろうし、今から読むと、現実性のない提案だった(汗)。

 

しかし、どれだけ耐震設定をやっても、地べたに柱を打ち込む限り、地震の被害を受けないことはほぼ不可能だ。

そして、5年前の大震災でも、今回の熊本大震災でも、地面に固定されていない自動車は地震の影響からほぼ無事なのである。

 

今回、いつまでも余震が終わらない熊本では、多くの被災者がいまだに「車中泊」を続けている。

エコノミー症候群などの危険は、「車だから」発生するのではない。

通常の乗用車が、もともと睡眠を取るための仕様になっておらず、「狭いから」発生する。

初めから、睡眠を取るためのベッドを備えているトレーラーハウスなら、環境は住宅と同じだ。しかも、上記に書いたように、住宅と異なり、余震が発生しても被害はほとんどない。

 

余震が断続する、今回のような震災には、トレーラーハウスはかなり役に立つと思うのだが、どうだろう?

 

天と地に呪われ、そして愛された日本列島。 - 在日琉球人の王政復古日記