<フクロウ>福を運ぶか「ふく」…山口・防府の人気者 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
2016年8月9日(火)
山口県防府市の宇佐八幡宮に1羽のフクロウが住みつき、可愛い姿で参拝者を出迎えている。体長約30センチで性別不明。「ふく」と呼ばれ、地元の人気者だ。
石村守宮司(69)が5月、境内でうずくまっているひなを見つけて保護。約1カ月後、回復して森に飛び立ったが毎朝飛来するようになり、拝殿の中やさい銭箱の上で休む。
首をくるくる回したり、おみくじをくわえたりして、愛嬌(あいきょう)たっぷり。昔から「不苦労」などの当て字を充てられ縁起がよいとされ、参拝者に「福」を運んでくれるはず。
時期が時期だけに、場所が場所だけに、なにやら胸騒ぎを覚えるニュースだ。
フクロウは、上記のように、語呂合わせで縁起の良い吉鳥ともされるが、伝承では雛が母鳥を食い殺す親不孝の象徴ともされ、「梟雄」「梟首」など不吉な名称にも使われる。
吉凶併せ持つ鳥なのだ。
防府市宇佐八幡宮は、豊前の八幡総本宮・宇佐神宮から勧請された神社である。
平成の御代、何かと話題になる女性天皇であった孝謙天皇は、摂関政治や院政の始まる前の奈良時代だけあって、後代の天皇と異なり、かなりの専制君主であった。
いったん譲位しながら、異例にも重祚して称徳天皇となる。つまり2回も天皇位についたわけだ。その過程でライバルになる皇族を次々排除したため、今度は自分の跡を継ぐ皇位継承者が見つからない事態になる。
そこに、偶然にも(笑)、豊前国宇佐八幡宮から「道鏡法王が皇位に継げば天下泰平」という神託がもたらされる。
道鏡は坊主ながら政治に関与する称徳天皇政権下の第一人者。そのあまりの寵愛に、夜な夜ないろんな部分をいろんな風に駆使して、女帝に法悦を与えているのではないか?という、嬉し恥ずかし、じゃねえや、恐れ多い噂まで飛んだ。
しかし道鏡は弓削氏であり当然皇族ではない。つまり、人臣をもって皇位継ぐべし、という前代未聞の信託なのである。
事の重大さに、神託の再確認に赴いた和気清麻呂は、道鏡譲位を神託は虚偽であると、一発大逆転の上奏する。
道鏡LOVEの称徳天皇は烈火のごとく勅勘をもって、凶報をもたらした和気清麻呂を左遷するが、やはり人臣譲位はいくらなんでも無理がありすぎたのか、称徳天皇崩御後、天下の道鏡も失脚することになる。
もしも、あのまま神託が通用していたら、いわゆる女系天皇どころか、別姓天皇、弓削王朝の誕生である。そうなっていたら、21世紀、生前退位も、女性も、女系も、そもそもそういう問題自体が存在しない。
つまり、宇佐神宮は、下手したら、奈良時代の大昔に、皇統をたった48代で斬絶させていたかもしれない、アブナイ神社(笑)なのだ。
時は師走、処は八幡~一幕狂言富岡八幡宮(刃傷松の廊下+赤穂浪士吉良邸討ち入り)~平成仮名手本忠臣蔵。 - 在日琉球人の王政復古日記
もちろん、本当にそういう神託があったのか?、女帝や道鏡が皇位継承をマジで考えていたのか?、はかなりアヤシイ。スキャンダル情報による、女帝および道鏡追い落としの陰謀だった可能性のほうが高いだろう。
しかし、生前退位の御上意に人心が混乱する、このタイミングで、総本宮ではないとはいえ、「あの」宇佐八幡宮に、世に福を呼び、かつ、親を不幸にするという、相反する言い伝えを持つフクロウが住み着くとは、果たして、吉兆か、凶兆か、和気清麻呂ならぬ琉球人には、神意測りかねず、誠に恐れ多い話である。
(まとめ)琉球人から見た天皇制。 - 在日琉球人の王政復古日記