在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

法VS人間~「被告は人間のクズ→減刑反対!もっと厳罰を!」VS「冤罪、逆転無罪→警察検察は責任を取れ!」

<ミナミ通り魔>2審は無期に減刑 大阪高裁「計画性低い」 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/9(木)
 大阪・ミナミの繁華街で2012年、通行人の男女2人を無差別に刺殺したとして、殺人などの罪に問われた無職の礒飛(いそひ)京三被告(41)の控訴審で、大阪高裁は9日、求刑通り死刑とした裁判員裁判の1審・大阪地裁判決を破棄し、無期懲役の判決を言い渡した。中川博之裁判長は礒飛被告の完全な刑事責任能力を認めたものの、「計画性が低い点などを踏まえ、死刑の選択がやむを得ないとは言えない」と判断した。 

  

和歌山の小5刺殺事件 被告は一転否認、法廷でも挙動不審なしぐさ (産経新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/6(月)
 中村被告からは事件後、謝罪の言葉は一切、寄せられていないという。これまでの中村被告の振る舞いにも「減刑してもらうために、心神耗弱だと見せかけているのでは。中村被告は『役者』としか思えない」と不信感が高まるばかりだった。 

 

判決を不服...「刺傷」男が控訴 (ホウドウキョク) - Yahoo!ニュース

2017/3/3(金)
音楽活動をしていた女子大生をナイフで刺し、殺人未遂などの罪に問われて、懲役14年6カ月の判決を受けたファンの男が、判決を不服として、東京高裁に控訴した。

 

未熟運転少年を少年院送致 大阪家裁が3度目の審判で決定…遺族「残酷な結果」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/10(金)
 兵庫県尼崎市で2015年8月、自転車の高齢男性が死亡したひき逃げ事件で、自動車運転処罰法危険運転致死罪(未熟運転)などに問われ、大阪地裁の裁判員裁判で再び家裁移送の決定を受けた少年(18)の3度目の少年審判が10日、大阪家裁であった。永井裕之裁判長は少年を第1種少年院(初等・中等)送致とする保護処分を決定した。
 この事件を巡っては、保護処分による更生を促す地裁と刑罰を求める家裁の判断が分かれ、発生から約1年半が経過しても少年の処分が決まらない異例の経過をたどった。
(略)
 肥後さんの長男剛さん(51)は決定後、大阪市内で取材に応じ、「2度の決定を覆すというあまりに残酷な判断。被害者側が何一つ報われない結論だ」と無念さをにじませた。

 

人の世に犯罪の絶えることはなく、毎日どこかで人が裁かれている。

 

被害者の苦しみや無念は地の底より深く、その痛みを癒す罰は、犯人の死刑ですらヌル過ぎると思わせる事例も少なくない。

 

しかし、現状、人1人殺した程度では死刑にはならない。

ましてや、たとえ後遺症が残る重傷でも、傷害に死刑はない。

そして、未成年の罪と罰は成人よりも軽く、心神喪失心神耗弱はさらに減刑される。

 

調べたわけではないが、アマチュア裁判員が示した刑罰より、プロフェッショナルの裁判官が修正した刑罰は、ほとんどの場合、軽くなる。

 

神戸女児殺害 減刑5例目「裁判員死刑」覆る…”市民感覚とのズレ”浮き彫りに (産経新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/10(金)
 神戸市長田区の小1女児殺害事件で、大阪高裁は10日、1審裁判員裁判の死刑判決を覆し、被告に無期懲役を言い渡した。高裁が裁判員裁判の死刑を破棄するのは、前日の心斎橋通り魔事件に続き、5例目となる。「国民の常識を刑事裁判に反映させる」というのが裁判員裁判の主眼だったが、「究極の刑罰」の選択にあたって、市民感覚と職業裁判官の考え方が大きく違うことが浮き彫りになった。

 

神戸女児殺害 君野被告、極刑回避も微動だにせず 女児の母「裁判員裁判の意味ない」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/10(金)
 一方、殺害された女児の母親は「判決は到底受け入れられない。娘はばらばらにされて、最後はごみのように捨てられた。判決は、そのような事情には全く触れていない」とコメント。「1審の裁判員裁判では、この事件の本質をしっかりと理解して判断をしてもらった。そのような判断を、裁判官だけの、前例だけを理由とする判断で覆すのであれば、裁判員裁判の意味がない」と批判した。

 

世論も、裁判官は犯罪者に優しすぎる、という意見が多い。

 

気持ちは分からんではない。しかし、じゃあ、こっちはどうなる?

 

<元アナ逆転無罪>逮捕から4年半「失ったものは返らない」 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

2017/3/10(金)
 逆転無罪判決を受けて記者会見した元アナウンサーの煙石博さん(70)は「失ったものは返ってこず、悔しい思いでいっぱいだ」と話す一方、「公正な判断にほっとした」とも述べ、支援者らと握手を交わした。

 

殺人と窃盗の違いか? 

しかし殺人だって冤罪はある。

 

犯行自供「私がやりました」と犯行否認「私はやってない」の違いか? 

それじゃ、反省して正直に白状した犯罪者より、真犯人なのにまったく反省せずに罪から逃れようとするクズの方が、最終的に美味しい思いをするのか?

 

人殺しは原則死刑だ!、悪ガキもオトナ並みに刑務所にぶち込め!、基地外を減刑するな!、と主張する野次馬の皆さんは、元アナウンサーが窃盗の疑いで「逮捕されたニュース」を読んだ時、その時、どう判断したのだろうか? 

泥棒の罪に問われた元アナウンサーと、

泥棒を捕まえた警察や、泥棒に罰を与えようとした検察と、

どっちを支持したか?

冤罪の可能性を考慮していたか?

 

世間の善良な庶民は、あくまで無罪を主張する元アナウンサーに「盗んでおいて、反省してない。とんでもない野郎だ」と義憤にかられた事実はないと言えるのか?

 

そして、世間の善良な庶民は、逆転無罪で冤罪と確定した途端、逮捕時点での自分の感想・感情・判断をすっかり消去して、「オレも証拠不十分だと思っていた」「検察はヒドイ」「警察を処罰しろ」と言い出すのである。

 

世間の善良な庶民が、世間の善良な庶民なのは、彼や彼女が、たまたま運良く、犯罪被害に会わず、たまたま運良く、痴情怨恨で犯罪を犯さず、たまたま運良く、不注意で事故を起こさず、たまたま運良く、やってもいない犯罪で逮捕されたり脅迫めいた取り調べを受けたりせずに、平穏に生きてこれた、偶然の結果に過ぎない。

 

善人なおもて往生を遂ぐ、いわんや悪人をや
歎異抄 

 

2:16 「なぜ、彼は取税人や罪人などと食事を共にするのか」
2:17 「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」
マルコ福音書 

 

大工ヨセフVS処女懐胎マリアVS神の子イエス~大沢樹生VS喜多嶋舞~パリ同時多発テロ~目には目を、歯には歯を。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

大沢樹生VS喜多嶋舞~パリ同時多発テロ~老子「報怨以徳」VS孔子「以直報怨」VS半沢直樹「倍返しだ」 - 在日琉球人の王政復古日記 

論語・憲問第十四-36
或曰。以徳報怨。何如。子曰。何以報徳。以直報怨。以徳報徳。
誰かが言った「不誠実な相手に、こっちは誠実を持って応える、という素晴らしい言葉がある。どう思われる?」
孔子は反論した「じゃあ、誠実な相手に、何をもって礼を尽くすのか? 不誠実な悪党と誠実な善人に同じ対応ではおかしいだろう。不誠実には【直】で対応し、誠実に対してこそ誠実でお返しすべきだ」

(略)  

孔子
「以報怨」《怨み》に報ゆるに《徳》を以ってす、を否定したが
「以報怨」《怨み》に報ゆるに《怨み》を以ってす、「目には目を、歯には歯を」、同等の復讐をせよ、と主張したわけではない。
報怨」《怨み》に報ゆるに《直》を以ってす、と主張した。
どう訳すか難しいところだが、「直」は、素直に、心のままに、ということか。
それは、許せぬ相手への怒りかもしれないし、復讐かもしれない。
または、自分が理想の自分であるために、あえて相手を許すことかもしれない。

 

「正解」は私にも判らないが、

「正解はコレだ!」と簡単に言う人間は全く信用できない事だけは判る。