「情緒不安定の乱心」と「粘着質の逆恨み」でしかない加害者が讃えられ、
「通り魔被害」と「集団虐殺」を受けた被害者が誹謗中傷される、
歴史上、個人的に最も嫌いな、最低最悪な【冤罪】事件。
元禄も、平成も、斬られた被害者に哀悼の意を表したい。
間違っても、刃物を振り回した加害者を称賛するような理不尽は許せない。
<富岡八幡宮殺傷>神社本庁離脱に危機感 自暴自棄で襲撃か (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
2017/12/8(金)
東京都江東区の富岡八幡宮で7日夜に起きた殺傷事件で、死亡した宮司の富岡長子さん(58)の弟で自殺した住所職業不詳の茂永容疑者(56)が、八幡宮が神社本庁から離脱することに危機感を持っていたことが関係者への取材で分かった。9月に離脱して富岡さんが宮司に就いたため、茂永容疑者が宮司に復帰する道を閉ざされたと感じて自暴自棄になり、襲撃を計画した可能性がある。警視庁捜査1課は殺人容疑で経緯を調べている。
富岡八幡宮の関係者によると、茂永容疑者は父親に代わって宮司になったが2001年5月ごろ、金銭問題などを理由に職を追われた。父親が再び宮司に就き、10年ごろから富岡さんが宮司の代務者として跡を継いだ。しかし全国の神社を統括する宗教法人「神社本庁」が宮司就任を承認しなかったため、八幡宮は今年9月に同庁を離脱。富岡さんは正式に宮司に就任した。
茂永容疑者は、神社が離脱の手続きを進めていた7月ごろ、50代の氏子の男性に「離脱すれば神社がおかしくなる」などと言い、危機感を持っている様子だったという。男性は「富岡さんが宮司に就任したことで、復帰の道が閉ざされたと考えるようになったのではないか」と話した。
一方、茂永容疑者と一緒に死亡していた女は、妻の真里子容疑者(49)と判明した。
捜査1課によると、2人は7日午後8時25分ごろ、帰宅する富岡さんを待ち伏せ、日本刀で襲いかかった。富岡さんは首などを刺され死亡し、富岡さんの運転手の男性(33)は重傷を負った。茂永容疑者は直後に真里子容疑者の腹などを刺して殺害。自身も胸や腹を刺して死亡した。
時は師走。処は八幡。
実際の赤穂浪士討ち入りは師走。吉良邸の場所は今の墨田区本所。
本所と深川なら隣近所である。
動機は、情緒不安定(乱心&逆恨み)。
方法は、一方的な襲撃。
凶器は、日本刀。
富岡茂永容疑者=塩冶判官(浅野内匠頭)+大星由良助(大石内蔵助)
現実の「赤穂事件」とお芝居の「仮名手本忠臣蔵」を合体させて、
最初の「刃傷松の廊下」と最後の「吉良邸討ち入り」を合体させた、
ダイジェストのような、一幕狂言のような、殺人事件。
奇妙な暗合である。
赤穂事件も、仮名手本忠臣蔵も、
ワイロだの、イジメだの、塩田開発だの、顔世御前への横恋慕だの、上杉家だの、幕府の政策だの、イロイロな陰謀論が百花繚乱だったが、
事件の本質は、浅野内匠頭の個人的な情緒不安定なのである。
富岡八幡宮刃傷事件にも、神社本庁だの、怪文書だの、セクハラだの、女性差別だの、陰謀論を誘引しやすい要素がテンコ盛りである。
神社本庁と傘下神社の人事トラブルや経済対立は話としては面白いが、
事件の本質は、富岡茂永容疑者の個人的な情緒不安定なのである。
どうせ平成のネットも「神社本庁の謀略」みたいな話で盛り上がることになるだろう。
元禄の赤穂事件もまったく同じだった。その陰謀論の集大成が歌舞伎狂言「仮名手本忠臣蔵」として結実する。
それからはサカサマに、お芝居でしかない「仮名手本忠臣蔵」を根拠にして、赤穂事件の真実(とやら)を推理するようになってしまう。文字通りの本末転倒である。
世間は、陰謀論の面白さには勝てないのだ。
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八幡様といえば、こういう話もあった。
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