在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

日中50年戦争~パンダと沖縄県は同期の桜(1972年カンカン&ランラン~2017年シャンシャン)~GDP(3倍→4割)、電卓→スパコン。

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1972年 東京・上野動物園 カンカン&ランラン

 

シャンシャンの一般公開始まる 来園者「何度も見たい」:朝日新聞デジタル

2017年12月19日
 東京・上野動物園で6月に生まれたジャイアントパンダの雌の赤ちゃん、シャンシャン香香)の一般公開が19日、始まった。母子の負担を考慮し、1月末までは抽選方式で、観覧できるのは1日約400組(1組5人まで)になる。

 

1972年。~~~~~ 2017年。長いようで短い。短いようで長い。

 

★1972/01/22 イギリス、アイルランド、欧州共同体加盟条約調印。

★1972/01/30 BLOODY SUNDAY(血の日曜日事件)。北アイルランド、イギリス軍がカトリック系住民を銃撃。13名死亡。

 


Bloody Sunday: Derry (Northen Ireland) Jenuary 30, 1972

 

市民デモに向かって、軍隊が実弾発砲。

アフリカの独裁国家がやりそうなことを、西ヨーロッパの先進国がやらかした。 

ブリテンプロテスタントアイルランドカトリックの憎悪は800年の歴史だ。年季が入っている。

後日、イギリス司法は、自国民を殺したイギリス軍に無罪判決。

2017年、イギリスはせっかく加入したEUから離脱しようと、BREXITブレクジット交渉の真っ最中。

そのせいで、血みどろの殺し合いを産んだ北アイルランドアイルランドの国境問題がまたまた再浮上している。

 

英国政治~実録・仁義なき戦い北アイルランド死闘編~ナショナリスト、リパブリカンVSユニオニスト、ロイヤリスト。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

天皇陛下と日本領釜山総督・安重根閣下がニッコリ握手(笑)~エリザベス女王VSシン・フェイン党IRAマクギネス - 在日琉球人の王政復古日記

 

再び、「日曜日」がやって来るのか? U2はまた歌うことになるのか?

 

★1972/02/21 アメリカ・ニクソン大統領、史上初の訪中。ニクソンショック

 

2017年の東アジアは、ある意味、1972年に始まった。

 

アメリカは、21世紀に向けてのグランドデザインとして、まず最初に倒すべきライバルをソ連と決めた。2番手・支那への対策は後回しとした。

資本主義打倒!世界革命を唱えていたはずの毛沢東も、近親憎悪のソ連に対抗するために、敵の敵・ニクソン大統領と握手する。

マクロに見れば、この時点でソ連の敗北は決まった。ロシアはこうなる前に、アメリカに頭を下げるか、毛沢東と手打ちをすべきだった。

 

ニクソン毛沢東の握手で、

阿片戦争から始まった大陸支那の低迷期は終わり、

資本主義《反》革命の鄧小平が生まれ、

現在の習近平さんへ至るイケイケ中華帝国の大復興が始まる。

 

19世紀清国→20世紀大日本帝国→21世紀中華人民共和国~支那文明圏覇権帝国の変遷。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

無礼非礼失礼中国VSエリザベス女王~阿片戦争(林則徐VS麻薬カルテル)~大東亜戦争(東條英機VS鬼畜米英) - 在日琉球人の王政復古日記

 

2017年、北海道陸上自衛隊第7師団はヒマになったが、東シナ海海上保安庁は大忙しだ。

 

★1972/02/19 連合赤軍あさま山荘事件。02/28全員逮捕。

 

日本の革命戦士が、同志を殺し、籠城した、まさにその同じ瞬間、海の向こうでは、共産主義者帝国主義者がニコニコ握手した。

今で例えるなら、イスラエルの首相とイランの宗教指導者の握手だ(笑)。

 

山荘で ニクソン訪中の テレビ観き 時代に遅れ 銃を撃ちたり 

(元・連合赤軍/現・死刑囚 坂口弘

 

連合赤軍は、警察に負ける前に、毛沢東に負けたのだ。

愚か者は、末端の兵士は、常に、置いてけぼり、使い捨て、である。

 

連合赤軍の戦死者も死刑囚も、1971年発売のカップヌードルマクドナルドも一度も食っていない。

 

2021年連合赤軍坂口弘死刑囚は、1971年誕生カップヌードルの味も、1971年上陸マクドナルドの味も、知らない。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

リンチせし者ら自ら総括す檸檬の滓を搾るがごとく(死刑囚坂口弘)~平成未成年リンチ殺人=昭和連合赤軍。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

新左翼映画「女囚さそり701号怨み節」東映1973年田村正和VS左翼批判映画「眠狂四郎無頼剣」大映1966年市川雷蔵 - 在日琉球人の王政復古日記

 

連合赤軍が死んだ年に、パンダがやって来た。

連合赤軍っぽい日本から、パンダっぽい日本へ。

日本は生まれ変わった(笑)。

 

★1972/05/30 イスラエル・テルアビブ空港で日本赤軍乱射事件。24人死亡、100人負傷。
★1972/08/11 アメリカ軍、ベトナムから撤退。
★1972/09/05 ミュンヘンオリンピックで、パレスチナ・ゲリラがイスラエル人選手らを殺害。

★1972/12/21 東西両ドイツ、相互国家承認。

 

1972年、アメリカは、毛沢東と手打ちして、泥沼のベトナムから脱出した。
しかし、今度は盟友だったはずの支那ベトナムとの間で対立が始まる。すでに習近平的なイケイケ対外戦略は始まっていた。

 

日本の革命は敗北に終わっても、世界各地で殺し合いは続く。

日本で連合赤軍が壊滅した同じ年、中東で日本赤軍が大暴れしていた。

 

(ドイツではなく)西ドイツでは、オリンピックの最中に、ユダヤ人とパレスチナ人の殺し合い。

その西ドイツと東ドイツが相互承認したのも、同じ1972年。

そして、2018年、韓国と北朝鮮の休戦協定が終戦協定になるかもしれない。

 

これも、ソ連が、政治的にも経済的にも軍事的にも、東ヨーロッパの面倒を見切れなくなってきた証拠であり、ソ連滅亡のカウントダウンは始まっていた。

 


映画 「ミュンヘン」 (05 米/日本公開0602) 予告編 <2m40s>

 

アメリカは東南アジアのベトナムの泥沼からは脱出に成功した。

しかし、中東の底なし沼からは、脱出できない、どころか、わざわざ、自分たちで放火している。頭から突っ込んでいく。

 

米、エルサレムをイスラエル首都と認定 トランプ氏が歴史的決定 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

2017年12月7日
ドナルド・トランプDonald Trump米大統領は6日、ホワイトハウス(White House)で声明を発表し、エルサレムイスラエルの首都に認定する方針を表明した。米国が数十年にわたり保持してきた方針を転換する歴史的決定で、中東の情勢悪化を招く恐れがある。

 

なぜ、アメリカは、ベトナムは捨てたのに、イスラエルは捨てないか?

ハノイも、サイゴンも、ベトナムの地名は「聖書」には載ってないからだ。

ユダヤ人とパレスチナ人の殺し合いはまだまだ続く。

  

★1972/03/01 ローマクラブ「成長の限界」。

 

人口増加、環境汚染、資源枯渇によって、市場経済も人間社会も100年以内に限界を迎える。

 

こうなることは、最初から判っていた。

予言は常にされている。予測はだいたい当たってる。

人間は知っている。ただ何もしないだけだ。

 

2017年、無視すれば、その予測が無効になる、とでも思ってるかのように、あえて科学的予測に逆らって、対策はおろか、無策ですらなく、わざわざ正反対に、環境を悪化させる方向へ舵を切るトランプさんが世界のリーダーである。

 

日本の少子高齢化だって、とうの昔から予測されていたのである。

そして対策は打てない。

 

★1972/05/15 アラバマ州ウォレス知事が大統領選挙運動中に銃撃され下半身不随の重症。

 

ポピュリズムはなにも、トランプさんから始まったのではない。

アメリカ南部には昔から根強く存在した。ただ、外側からはニューヨークとロスアンゼルスアメリカしか見えないだけの話である。

アラバマのジョージ・ウォレスといえば、白人至上主義、人種差別を叫ぶ、いかにも南部らしい政治家。

トランプさんは、一種の「先祖返り」なのだ。

 

そして、何でもかんでも銃で解決するのも、昔ながらの伝統である。

 

★1972/07/21 少年ライフル魔事件の犯人の死刑が執行される。

 

その、どんどん少なくなっていく日本の子供も、全員が善良なわけではない。

未成年でも人を殺すし、未成年も死刑判決は受けるし、死刑は執行される。

 

犯行当時未成年の死刑20年ぶり執行 市川一家4人殺害 - サッと見ニュース - 産経フォト

2017.12.19
 法務省は19日、1992年に千葉県で一家4人を殺害し、強盗殺人罪などに問われた関光彦死刑囚(44)=東京拘置所=と、94年に群馬県で3人を殺害し、殺人などの罪に問われた松井喜代司死刑囚(69)=同=の刑を同日午前に執行したと発表した。上川陽子法相が命令した。関死刑囚は犯行当時19歳の少年で、関係者によると元少年の死刑執行は、97年の永山則夫元死刑囚=当時(48)=以来。2人とも再審請求中だった。

 

2017年も、1972年も、何も変わらない。

 

★1972/12/25 北朝鮮金日成国家主席選出。
★1972/12/27 韓国、朴正熙大統領再任。第4共和制。

 

2017年、金さんの孫は核ミサイルと打ちまくり、朴閣下の長女は獄につながれた。

 

★1972/08/01 スーパーマーケットのダイエーが、売り上げで、百貨店の三越を抜いて、小売業界第1位。

 

商品先渡し、代金後払い、掛け売り、ツケ払いの伝統商売から、

現金払いのスーパーマーケットへ。

1957年から始まった神戸の薬局が、江戸時代の1673年から始まって天下の三井財閥を築いた東京の高級百貨店に勝った年。

その後、日本経済に合わせてイケイケドンドンだったダイエーも、バブル崩壊で破滅。2015年イオングループ傘下に。
日本のお金持ちを相手にしていた三越も、2011年に伊勢丹と合併。

 

そして2017年、百貨店もスーパーも、ネット通販に追い詰められる。

 

ZOZOTOWN「ツケ払い」=落語「掛取万歳」=大福帳VS三井越後屋「現金掛値無し」 - 在日琉球人の王政復古日記


★1972/08/03 カシオ計算機が世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」発売。

 

イロイロあった1972年で、一番重要なニュースだったのは、ひょっとしてこれかもしれない。

 


【懐かCMソング】答え一発!カシオミニ【カシオ計算機】

 

電卓からスパコンへ。これが日本の45年だ。

 

「スパコン」ベンチャー社長逮捕 助成金詐取容疑 :日本経済新聞

2017/12/5
 スーパーコンピューターの開発を手掛けるベンチャー企業「PEZY Computing」(ペジーコンピューティング、東京都千代田区)の幹部らが国立研究開発法人から助成金約4億3千万円をだまし取った疑いがあるとして、東京地検特捜部は5日、同社社長の斉藤元章容疑者(49)=同区=ら2人を詐欺容疑で逮捕した。
(略)
 同社などが開発した省電力のスパコン「暁光(ぎょうこう)」は、毎秒約1京9千兆回(京は兆の1万倍)の計算速度を記録し、11月に発表された世界のスパコンランキングの計算速度部門で4位、日本国内では1位になった。同じく共同開発したスパコン「菖蒲(しょうぶ) systemB」も、消費電力性能部門で世界1位となった。

 

スパコンVSあなたの税金~蓮舫たんの「2位じゃダメなんでしょうか?」は政治として極めて真っ当な質問である。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

1972年まで、

サラリーマンは電卓なしで「ソロバン」で計算していた。ソロバンはビジネスの技能資格として重視されていた。「ソロバン何級」と履歴書に書けたのである。

技術者は「計算尺!」がなければ仕事にならない。

書類を書くのに、ワープロはない。エクセルもない。パワーポイントもない。

 

★1972/09/29 日本・田中角栄首相訪中。日中国交正常化
★1972/10/28 上野動物園ジャイアントパンダのランラン、カンカンが来園。

 

ニクソン毛沢東に、いきなり頭越しに握手されてしまった日本政府はパニックで慌てふためき、やっと半年後に角栄さんが訪中。

明治、大正、昭和、日清戦争から支那事変まで、殺し合いの連続だった日本と支那の近代史が転換点を迎える。

その引き出物がカンカン&ランランである。

日本国民は愛らしいパンダに熱狂した。45年後に傲岸不遜の習近平さんがやって来るとはまだ気付いてなかった(笑)。

 

カシオミニCMソング「とかくこの世は計算さ。数と数とのからみ合い」

 

その通りだった。

 

GDP(国内総生産)。

1972年
日本 3163億9300万USドル
支那 1136億9千万USドル
日本は、支那約2.8倍。

2017年
日本 4兆8844億9千万USドル
支那 11兆9375億6千万USドル
日本は、支那約4割。

2017年の日本は、1972年の日本の約15倍。

2017年の支那は、1972年の支那約105倍。 

 

ケタが大きすぎて、カシオミニでは計算できないが、スパコンを使うほどでもない。エクセルで十本だ。

 

ニクソン毛沢東の握手、角栄毛沢東の握手の、これが決算書である。

 

文化大革命紅衛兵VS「肚兜」違法風俗店VS花魁&特攻服~中国女性今昔物語VS日中卒業式成人式対決。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

習近平を産んだのは、アメリカと日本なのだ。自業自得の自己責任とはこういうときに使う言葉か(笑)。

 

★1972/05/15 アメリカから日本へ沖縄返還沖縄県発足。

 

琉球が日本に再服属したのもこの年。

私の爺さん婆さん親戚たちも、日本と琉球の船旅(!)に、パスポートが必要なくなった年だ。

 

沖縄米軍基地の解決策は3つもある(アメリカ式、ロシア式、ドイツ式)~第5次琉球処分。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

第1次琉球処分:1609年(慶長14年)
  薩摩藩による、琉球侵略戦争琉球征伐」。

第2次琉球処分:1872年(明治5年)~79年(12年)
  明治政府による、いわゆる「琉球処分」。

第3次琉球処分:1945年(昭和20年)~52年(27年)
  アメリカ軍による、沖縄戦および軍政「琉球政府」。

第4次琉球処分1972年(昭和47年)
  日米両政府による、
いわゆる「沖縄返還」「本土復帰」。

 

偶然とはいえ、上野のパンダと「沖縄県」は、同い年。同期の桜なのである。

よくよく考えれば、パンダも、琉球も、よく似た境遇なのだ。

どっちも、日本と支那の間に生れた私生児

何やら因縁めいた暗合である(笑)。

 

いつになるかはわからないが、お次の「第5次琉球処分」の時代、上野のパンダの名前は何と命名されているのだろうか?

 

核ミサイルで上野公園は消えました、なんてことがないように祈るばかりである。