在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

安倍首相= #百田尚樹 #日本国紀 VSマティス国防長官=マルクス・アウレリウス・アントニヌス「自省録」。

安倍首相が休暇入り 読書は本紙連載「全体主義と闘った男」など - 産経ニュース

2018.12.29
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 首相は「購入したのはこの三冊」と続け、写真には、百田尚樹氏が神話の時代からの日本の歴史を描いた『日本国紀』(幻冬舎)、垣根涼介氏の直木賞候補作『信長の原理』(KADOKAWA)、産経新聞の湯浅博特別記者の連載を書籍化した『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版)が写っていた。
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日本国第98代内閣総理大臣 安倍晋三

愛読書

 百田尚樹「日本国紀」
 垣根涼介「信長の原理」
 湯浅博「全体主義と闘った男 河合栄治郎

 

 マティス防長官「同盟国に敬意を」 辞表を公開 (写真=ロイター) :日本経済新聞

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同様に戦略的利益が我々の利益と衝突することが増えた国に対しては、我々のアプローチを断固かつ明確なものとしておく必要があります。中国やロシアが自国の利益を追求するために経済・外交・安全保障に関する他国の決断を否定し、権威主義的な政治モデルと整合的な世界をつくりだしたいと望んでいるのは明らかです。だからこそ、我々は共同防衛に向けて、あらゆる手段を尽くさなければならないのです。
同盟国に敬意を払い、悪意に満ちた者や戦略的な競争相手に注意を払うべきだという私の考えは、こうした問題に取り組んだ私の40年以上(の経験)に基づき、培われたものです。我々の安全保障や繁栄、価値観に最も資する国際秩序を推進するためにできることは全てやるべきです。我々は同盟という結束によって強くなるのです。
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このレベルの文章を書いたのが、学者ではなく、田母神さんと同じ軍人である、という残酷な事実。

 

アメリカ合衆国第26代国防長官 ジェームズ・ノーマン・マティス

愛読書
 マルクス・アウレリウス・アントニヌス「自省録」

 

生涯を海兵隊に捧げ、妻を娶らず、子も残さず。

まさに、座右の書の如く、ストア派(ストイックの語源)である。

 

 

誤解の無いよう明言するが、

人間の価値は、決して、読書の内容で決まるものではない。

人間は環境に左右される。本人の努力だけではどうしようもないこともある。

ということだけは強調しておきたい。

 

知性の有る・無し、頭の良い・悪い、恥を知る・知らない、で人間を評価することは、ナチス優生学と同じで、完全な差別である。

 

例えば、人間は千差万別、いろんな性癖がある。

中には変態性欲に該当するものもある。なにも、変態性欲を持つな、と言ってるのではない。持ってもいい。それは自由である。

しかし、「自慢じゃないけど、ボクは女王様にハイヒールでお尻をグリグリ踏まれるだけで、ギンギンになるんですよ!」と、ドヤ顔で言われても、

聞かされてるこっちもリアクションに困る。

おっしゃる通り「自慢にはならない」からだ。

そういうプライベートは、知りたくない。カミングアウトせずに、隠れてやっていただければ十分である。

 

同じく、なにも、安倍首相に「日本国紀」を読むな、と言ってるのではない。

読んでもいい。読んでもいいが、新聞記事にしてはいけない。

そういう「日本の弱点」にあたる国家機密を、あからさまにオープンにすべきではないと言っているのだ。

「日本を率いるべき立場の人間が、あんな本を読んでいる」と、外国に知られたらどうするのか? 国民に知らせてどうするのか? 同盟国や国民に余計な失望や不安を与えるのは、一国の首相として無責任である。

 

もう一度書くが、

アメリカの国防長官、退役海兵隊大将の愛読書は、ローマ皇帝にしてストア派哲学者・マルクス・アウレリウス・アントニヌスの「自省録」なのである。

対する日本の総理大臣が、紫式部の「源氏物語」でもなく、道元の「正法眼蔵」でもなく、北畠親房の「神皇正統記」でもなく、百田尚樹さんの「日本国紀」で、本当に問題ないと思うのだろうか?

 

書いていて、正直、若干めまいも覚えるが、これ以上は書かない。

わざわざ、忙しい年末に、気分を落ち込ませることもない。

 

「日本の教養」と「アメリカの教養」。

「2018年の現実」は、そのまんま、受け止めるしかない。

 それが、真の意味での保守思想であり、リアリズムである。