#京アニ観念論～放火殺人事件の本質は「アニメ」にはない。 #京都アニメーション #山本寛 #ヤマカン

京アニ事件、青葉容疑者来週起訴へ刑事責任問える判断：朝日新聞デジタル

2020年12月11日
　京都市伏見区で昨年7月、京都アニメーション第1スタジオが放火され、36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、京都地検は11日、殺人などの疑いで逮捕されていた無職の青葉真司容疑者（42）=さいたま市見沼区=について、事件当時の精神状態を調べる鑑定留置を終えた。地検は鑑定の結果、刑事責任を問えるとみて、勾留期限の16日までに起訴する方向で上級庁と協議する。

私はアニメファンではない。

嫌いじゃないが、見なかったわけじゃないが、特別熱心に観るわけでもない。

世間ではアニメはたくさんの人が好きで人気のジャンルである。

よって、その人気ジャンルで凄惨な事件が発生すると、まるで、そのアニメ会社に、アニメ業界に、アニメそのものに、何らかの事件誘発要因が内包されていたのではないか？、と誤解(だと思うよ)してしまう人が出てきやすい。

典型例はこの人だろう。

放火大量殺人事件発生当時、私見を発表してニュース(騒動？)になった。

私はそもそも京都アニメーションも知らなかったくらいなので、この山本寛氏も全く知らない。

おそらくこれだろう。リンクを張っておく。

僕と京都アニメと、「夢と狂気の12年」と「ぼくたちの失敗」 | 山本寛オフィシャルブログ Powered by Ameba

「被害者側」か「加害者側」か | 山本寛オフィシャルブログ Powered by Ameba

一読、青葉真司容疑者も深刻に「こじらせてる」人間だが、このアニメ作家もやや「こじらせてる」お方のようだ。いろいろ大変なご様子。

非アニメファンからの感想を言えば、「狂気との結託」「共犯関係」なんてことは、アニメに特有な話ではない。

というか、「狂気との結託」「共犯関係」と何だかおどろおどろしい表現だけど、普通に言い換えれば、お客さんのニーズに応えるサービス提供つまり「ファンサービス」「客商売」というだけの話だ。

別にアニメだけでなく、アイドルも同じだし、鉄道ファンも、プロ野球ファンも、キャバクラやデリヘルなど風俗の客あしらいも、何の違いもない。

アイドルも鉄道も、「狂気との結託」「共犯関係」つまり「ファンサービス」「客商売」である。

風俗も、「狂気との結託」「共犯関係」つまり「ファンサービス」「客商売」である。

山本寛氏はアニメ業界の人だからアニメだけは、特殊だ、特別だ、と思ってるだけで、鉄道ファンには鉄道だけが特別だし、アイドルファンもある特定のアイドルグループだけが特別だろう。

じゃあ京アニみたいな犯罪が他ジャンルでも起こるのか？普通に起きている。

「欅坂」発煙筒の男「殺そうと思った」アイドルの名前あげ供述握手会一時騒然…ナイフ所持容疑で逮捕（1/2ページ） - 産経ニュース

アイドルに求婚し出入り禁止の男、ストーカー容疑で逮捕：朝日新聞デジタル

逮捕されてもうれしそうに電車の話をする「撮り鉄」２少年が撮影したレア写真：イザ！

というか、つい先日、典型的な事件から４０年を迎えた。

ジョン・レノンさん死去40年「あの日そこにいた」BBC記者が振り返る - BBCニュース

こういう犯罪のひな型は２０２０年前にあった。

ナザレのイエスという男に熱狂したイスカリオテのユダは、崇拝していたはずのイエスをローマに売り渡す。
キリスト教の公式見解では、ユダは最初から守銭奴の悪党だった、と断罪するが、そうじゃなかっただろう。

ユダはマジでガチでイエスを救い主と認めた。熱愛した。
ただし、ユダが待っていたのは魂の救い主ではなく、ローマ帝国占領下にあったユダヤを独立させる政治的な救い主、革命家カストロやゲバラのような存在を待っていたのかもしれない。
しかし、何時までたっても魂の話しかしないイエスに、ついにユダは「騙された」と憤激し、復讐のためにローマに売り渡す。

どうして、イエスは、オレが望む革命を始めないんだ！裏切りだ！

どうして、推しメンは、オレが望む返信をしてくれないんだ！裏切りだ！

どうして、京アニは、オレが望むアニメを作らないんだ！裏切りだ！

または、あまりにイエスを愛しすぎて、自分こそが真のイエスだ！と思い込んだのかもしれない。
イエスを愛するオレこそが真のイエスだ。でもあそこにイエスがいる限り、オレがイエスになることはできない。オレの方がイエスなんだ！　邪魔なイエスは消えて無くなれ！　

レノンはレノンじゃない。レノンを愛するオレ自身こそ本当のレノンだ。ニセモノのレノンは消えて無くなれ！

京アニは京アニじゃない。京アニを愛するオレ自身こそ本当の京アニだ。ニセモノの京アニは消えて無くなれ！

正しいオレ以外はみんな死ね！・・・新約聖書の大トリ・ヨハネ黙示録を読めば、そう書いてある。この地上の２０億人が読んで（いるはず）信じている（はず）のである。

または、イエスの救いを「完成」させようとしたのかもしれない。
イエスが真の救い主になるためには、人類の原罪を背負い吊るされ昇天せねばならない。このオレこそが、わが手を血で汚してでも、イエスの救いを成就させるのだ！　

教会が異端と否定するグノーシス思想は、そういう解釈の聖書偽典もある。

生身のレノンを殺せば、レノンは永遠の存在に昇華するんだ！

ナザレのイエスとイスカリオテのユダの間にも「狂気との結託」「共犯関係」は存在した。布教だって「ファンサービス」だし、教祖と信者だって「客商売」である。

というか、宗教とは「狂気との結託」「共犯関係」以外ありえないじゃないか。