在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

美醜VS人間~美容整形手術VS化粧VSあざとい


Dead Or Alive - You Spin Me Round (Like a Record) (Official Video)

 

人間は美を認識する。これほど恐ろしい残酷な事実もない。

人間は美を認識する、ということは、人間は醜も認識するということだ。

人間は美醜を認識する。美醜が判る、ということは、美醜を分ける、ということであり、美と醜に価値の違いがあるのだから、人間が美を称賛する、という事実は、人間が醜を差別する、という事実の裏返しだ。

人間のあらゆる文化は、美を無条件で良きモノとして称賛する。つまりは、人間のあらゆる文化は、醜を無条件で悪しきモノとして差別する。

人間は差別という残酷から逃れることができない。

 

方言訛りと差別~昭和 #加藤茶 #ビートたけし #タモリ VS平成 #サンドウィッチマン VS令和 #ファーストサマーウイカ - 在日琉球人の王政復古日記

の続き。

 

前回は「お笑いと差別」を考えた。今回は「美醜と差別」を考える。

 

当ブログでは昔から「差別」を取り上げてきた。

人種差別、民族差別など、直接、政治に関わりそうな話もあるが、あんまり政治に関わらないと思われてる話もある。

 

デブ、ハゲ、チビ、笑いは差別である。 #渡辺直美 #佐々木宏 #オリンピック #犬のお父さん #アイヌ #白木みのる - 在日琉球人の王政復古日記

 

デブ、ハゲ、チビ、まさに、ブスと同じく「容姿ネタ」だ。

実は容姿ネタこそ政治に密接に関わる。「政治そのもの」と言っていい。

容姿ネタとは、多数派VS少数派、強者VS弱者の戦いだからだ。

 

「笑い」は常に「弱者」の敵であり、民主主義は「笑い」の敵だ~動物や障害者を嬲り殺して楽しんできた人間の歴史。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

さて、皆さんご一読いただければ明瞭なように、私の頭脳はかなり劣悪である。この欠点は私の人生設計を無茶苦茶にしてくれた。

さらに、実は容姿も醜い。しかしこっちはあんまり苦ではない。女性にモテることは縄文時代の頃から諦めている。諦めてしまえば気楽なもんだ。

 

私は、高須院長の日頃の言動は如何なものか?とは思うが、彼の稼業である美容整形手術全般を否定するものではない。


たとえば、先天的障害または後天的事故などで目立つ傷や痣や変形がある場合、それを苦にする人が美容整形手術を選ぶことは、それで彼女または彼の人生が前向きになるのなら良いことだと思う。

たまにある「人はありのままが美しい。障害も傷も痣もあなたの個性」なんていうキレイゴトを私は全く信じない。

人間は、見られてる本人も、見ている他人も、そんなに強くはない。

 

また、私から見て、おかしくもなんともない普通の容貌の女性が顔などにメスを入れるのも、それで彼女が精神の安定や幸福感を得られるのならば自由である。

 

ただし美容整形手術の危険は、その「回数」だと思っている。

 

手術が1回で済む人には何の問題もない。「あらゆる意味で」手術は成功だったのである。

しかし、手術を繰り返す人が必ず出て来る。こっちは危ない。

 

世界一のミュージシャンだった彼は、顔に何回メスを入れたか判らない。

 

http://mitchellslawncorp.com/wp-content/uploads/parser/Michael-Jackson-Plastic-Surgery-Before-After-1.jpg

 

本人はどう思ってたか知らないが、左の若い頃の黒人らしい顔だって、私から見れば全くの男前で全然醜くはない。少なくとも真ん中の時代に止めておけば問題なかった。

しかし「ここも気に入らない」「もう少し」「もうちょっと」「やり直しだ」と、手術が止められなくなる。最後は蝋人形のような右側になる。

 

一番上のミュージックビデオのイギリス人男性、化粧もしてるが、神に愛されたとしか言いようがない、非の打ち所のない美貌の持ち主なのに、私には発見できない「自分の醜さ」が許せなかったらしい。

 

http://www.udiscovermusic.com/wp-content/uploads/2016/10/Pete-Burns.jpg

 

この容貌で不満なら、何がどうなったら満足だったのか?

醜男の私には、彼の心がサッパリ判らない。

 

彼は美容整形手術を繰り返した末、最終的にこうなった。 

 

https://elsewhere.scdn3.secure.raxcdn.com/images/v95000/articles/Pete-Burns-2.jpg

 

ピート・バーンズさん死去 「デッド・オア・アライブ」のボーカル | ハフポスト

2016年10月24日
ユーロビートのロックバンド「デッド・オア・アライブ」のリーダーでボーカルを務めていたピート・バーンズさんが死去した。57歳だった。
マネージャーのスティーブ・コイ、元妻のリン・コーレット、そしてパートナーのマイケル・シンプソン が彼のTwitterで、ピートが10月23日に急性心不全で亡くなったことを伝えた。

 

マイケル・ジャクソンピート・バーンズの短命は、おそらく、美容整形手術と無関係ではあるまい。

 

彼らが抱えていた問題は、容貌の美醜ではなく、精神の不安定だったのである。

本当の美容整形手術は「外見の改善」ではない。「内面の改善」である。

美容整形手術の本質は「精神治療」である。外科ではなく、精神科の領域なのだ。

 

笑いは彼我の差異に宿る。美醜も彼我の差異に宿る。

違いがあるから笑いがある。違いがあるから美醜がある。

 

美容整形手術を考えてるお嬢さんは、自分の美的感覚を信じない方が良い。 

自分の顔を世界一見ているのは自分自身だろうが、その価値を世界一判っているのは自分自身とは限らない。

顔の美醜を判断するのは他人であるべきだ。自分自身で判断したい気持ちは分かるが、自分はたった1人しかいない。他人はたくさんいる。多数決の妥当性は否定できない。

自分自身が自分自身を一番判っていないことは確かにある。「客観的」とはそういう意味である。

特に美容整形手術は自分より他人を信じた方が良い。「今のまんまで別にいじる必要なんかないじゃないか」という他人の意見はかなり正しい。

女性芸能人で、複数回、顔が変わった人がいるが、だいたいは整形前か、せいぜい最初の1回目の顔が良かったりする。

 

コロナの治験でも知られるようになったが、医学には「プラシーボ効果」というものがある。

全く効用のない偽薬を「特効薬です」と騙して飲ませると、本当に症状が改善する、痛みも消える、ことがある。

投薬や注射だけでなく、外科手術でも、切開して、何もせず、そのまま縫い合わせただけで、症状が改善する例があるそうだ。

人間の思い込みは科学を超える。

 

変形性膝関節症の関節鏡下手術、症状の改善は「プラセボ効果」:MedWave Back Number

2002.07.17
変形性膝関節症の関節鏡下手術、症状の改善は「プラセボ効果
 変形性膝関節症(OA)に対する関節鏡下手術の有用性は、どうやらプラセボ効果に過ぎないようだ。「偽手術」を対照とした比較試験で、2年後の症状改善度が、実際に手術を受けた人と変わらないことが明らかになった。関節鏡下手術は、薬物療法でも痛みの取れないOA患者の“救世主”としてわが国でも普及しつつあるが、対象患者の選定を含めた実効性を問い直す必要が出てきたと言えそうだ。研究結果は、New England Journal of Medicine(NEJM)誌7月11日号に掲載された。

 

この世で最も優れた美容整形手術は、麻酔をかけて、メスは一切入れず、しばらくして目が覚めた患者さんに「手術成功です。ほら、こんなに変わりましたよ!」「あら、キレイになりましたね!」とみんなでよってたかって騙す(笑)。そして手術代だけはふんだくる(笑)。

これなら患者さんは、財布にダメージがあっても、肉体にダメージはない。

そういう手を動かさずに口だけ動かす「詐欺」こそが最も優れた「美容整形手術」だろう。

 

「美容整形手術」と共通する「化粧」と「あざとい」も興味深い。

  


福山雅治 魂リク 『化粧』(歌詞付) 2011.11.03

 

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美しく/可愛く見せたいから、美容整形手術。

美しく/可愛く見せたいから、化粧。

美しく/可愛く見せたいから、あざとい。

美容整形手術、化粧、あざとい、この3つは何が異なるのか?同じか?

 

美容整形手術、化粧、あざとい、に対しては、ジェンダーによって反応に差があるように思われる。

 

美容整形手術に対して否定的というか軽蔑的冷笑的態度を取るのは、男の方が多く、女性は少ない。

美容整形手術を否定してしまうと、化粧は何が違うんだ?というツッコミが入るから、化粧が日常の女性としては否定が難しいのだろう。

化粧をしない男は、平気で美容整形手術を冷笑する。呑気なものだ。

 

しかし、あざとい(昔なら、ぶりっ子か)となると、男女の反応が逆転する。

あざといに対して、男は許容的だが、反対に、女性からは軽蔑的冷笑的というか嫌悪的反応が出るようだ。

 

なぜ女性は「あざとい」を嫌うのか?

「なんで男はあざとい擬態にコロッと騙されるの?」
「なんであんなあざとい擬態が男ウケするの?」

みたいな疑問というか反感を持つのだろうか?
そもそも「あざとい」というのは、女性による「男ウケを狙った擬態」なわけだ。つまり女性の皆さんの疑問を翻訳すると、

「なんで男は《男ウケを狙った擬態》にコロッと騙されるの?」
「なんであんな《男ウケを狙った擬態》が男ウケするの?」

となる。
そりゃ、「男ウケを狙った擬態」なんだから、男に受けるに決まってるではないか。

 

「あざといは、自己を隠蔽して、偽りの擬態を演じて、男を騙す行為だから卑怯だ!」という論理は判らんでもないが、それなら、あなたたち女性の「化粧」はどうなるのか?
化粧も「自己を隠蔽して、偽りの擬態を演じて、男を騙す行為」にはならんのか?
あざといが倫理的に悪ならば、化粧も倫理的に悪ではないか?

 

野暮天な私の想像だが、おそらく、化粧は「自己の外見の隠蔽・改竄」だが、あざといは「自己の内面の隠蔽・改竄」であり、外見の隠蔽・改竄は許されるが、内面の隠蔽・改竄は人格の否定に当たるから許されない、ということだろう。

 

女性の化粧は、男性いや他者のためにやってるのではなく、自分自身(=鏡を通した一番身近な他者)のためにやってるのだろう。
もし、この世界から男が消滅しても、この世界に鏡がある限り、自分の顔を見る自分がいる限り、女性は化粧を止めないのだろう。

 

しかし、あざといは、この世界から男が消滅したら、女性は誰もやらなくなる。
化粧は自分のためのモノだが、あざといはただただ対男専用の武器、そこが違うということか?

 

芸能にも美容にも興味が薄いボンクラ醜男の私が、 こんな守備範囲外の話をするのは、古今東西、人間にとって、美醜は大きな問いであり続けてきたからだ。これからも当分は変わらない。

 

美醜とはいったい何なのか?

 

美醜VS人間~政治は美醜という残酷を語れない。しかし美醜は政治を左右する~ #三浦瑠麗 #伊藤詩織 - 在日琉球人の王政復古日記

に続く。