在日琉球人の王政復古日記

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JOCは責任を取れるのか?~山下泰裕会長「事故死」VS警視庁・都営地下鉄・生命保険「自殺」

山下泰裕会長、死亡の経理部長「ご遺族は自殺ではない、事故死であると」 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ

2021年6月10日
日本オリンピック委員会JOC)の山下泰裕会長(64)は10日、都内で取材に応じ、経理部長の男性が7日に電車にはなられて死亡した件について「ご遺族に対してお悔やみを申し上げます。月曜日(7日)に会社(JOC)に来る時間に来られてない。職員が家に連絡して(家族は)予定通りに家を出られている。その時点で一番親しかった職員がご自宅にいって、今日まで対応してきました。ご遺族の心情を、優先して対応してきました」と説明した。
その上で「ご遺族は、警察が自殺を認定したことを納得していない。自殺ではない、事故死であるはずだと思われている。どうしてご遺族がそう思うかも聞いています」とした。
経理部長の男性が悩みを抱えていたか、と質問されると「家でも変わらなかったと。先週、一緒に朝食をとった人も変わらなかった、といっていた。ご夫婦の仲もいいし、娘さんともいい。土、日にどんな過ごし方をしたかも聞いている。(遺族は)いろんな状況の話をされて(駅の)ホームまでいかれて。いろんな理由で(自殺ではなく)事故死であると」とした。その上で「ご遺族はすでに十分に傷つかれている。(報道陣も)その部分を配慮してほしい。切に願います」と口にした。

 

ご遺族のお気持ちは解かる。

自殺なんて信じられない、信じたくない、というお気持ちは十分に理解する。

 

「直前まで、そんな様子は全然無かった」というのは、自殺にはよくある。

疲労している状態で、地下鉄が入って来るのを見て、ふと、足が前に動く。

人間の心理状態なんて、脆いものだ。

 

だから、ご遺族が事故死を主張するのはいい。

しかし、JOCが事故死を主張するのは、しかも会長が出てきて、事故死と決めるのは、おかしくないか?

 

JOC部長、電車にはねられ死亡 飛び込み自殺か: 日本経済新聞

2021年6月7日
7日午前9時20分ごろ、都営地下鉄浅草線中延駅(東京・品川)で、日本オリンピック委員会JOC)の経理部長、森谷靖さん(52)が西馬込泉岳寺行きの普通電車にはねられ、搬送先の病院で死亡が確認された。
捜査関係者によると、ホーム上にいた警備員や電車の運転士が森谷さんがホームから飛び込む様子を目撃したことなどから、自殺とみて捜査している。森谷さんの持ち物に遺書はなかったという。

 

警察が「自殺の疑いがある」と発表している。

警察の発表は「あ、間違ってました。てへへ」じゃ通用しない。

現場検証と、ビデオ映像と、ホームの駅員、乗客、そして運転手の証言も、得たうえで、長年の経験から「自殺の可能性」を発表しているのである。

 

JOCは、中延駅の現場検証したわけでもない。ビデオ映像も見てないだろう。

現場にはいなかったご遺族の意見を聞いただけではないか。

なんで、捜査のプロ・警察よりも、鉄道のプロ・都営地下鉄よりも、JOCの方が正しいという保証があるのか?

 

政府に関わる組織であるJOCの山下泰裕会長が、「警視庁は間違っている」と公式の立場で明言しているのである。

もっと意地悪い言い方をすれば、JOC山下泰裕会長は、都営地下鉄の運転手を「ウソ付き」だと批判してるのも同然ではないか?

「自殺」ではなく「事故死」となれば、都営地下鉄の責任をはるかに重くなる。下手したら、業務上過失致死である。

さらに、生命保険に入っていれば、保険会社の支払いだって変わる。

 

というか、そもそも、自殺だったら、何が問題なのか?

自殺だったら、JOCの責任になるからか?

JOCの責任しないためなら、警視庁と都営地下鉄の責任にして、現場の警官と運転手の責任にして、保険会社に損害を与えてもいいのか?

 

山下泰裕会長にこんな発言をさせたJOCは、これで責任が回避できたと思っているのだろうか? 

警視庁、都営地下鉄、保険会社を巻き込み、はるかに大きな騒動にしてるだけではないか? 

菅政権と自民党からの圧力で、警視庁が「捜査が間違ってました。事故死です。すいません」と頭を下げるのだろうか?

JOCは、どうやって責任を取る/取れるつもりか?理解不能である。