在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

妄想映画列伝「ランボー6/怒りのウイグル」~アフガニスタン・タリバンVSイギリス→ソ連→アメリカ→中国?

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ウズベキスタンの女性

 

https://www.thecairoreview.com/wp-content/uploads/2014/11/Naderi600.jpg

アフガニスタンの女性

 

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アフガニスタンの男性

 

https://www.rfa.org/english/news/uyghur/transfer-10022018171100.html/uyghur-detainees-hotan-april-2017-crop.jpg/@@images/601933be-4d93-4313-9f7a-e798b10334be.jpeg

東トルキスタン/新疆ウイグルの男性

 

月に代わっておしおきよ!~レーニン(20世紀)&ウズベキスタンVSムハンマド(7世紀)&アフガニスタン~セーラームーン - 在日琉球人の王政復古日記

 

アフガニスタン紛争/アフガニスタン戦争」という言葉は、それだけでは、どの戦争を指しているのか?不明である。

「世界大戦」だけだと、「第一次」なのか?「第二次」なのか?ハッキリしないのと同じである。

アフガニスタンは、ここ200年くらい、紛争・戦争・内戦ばっかりやって来た。

 

19世紀、イギリスVSロシアのユーラシア戦略は「グレート・ゲーム」と呼ばれた。

北極海から、スカンジナビア半島バルト海、東欧、黒海中央アジア、印度、清国、満州沿海州朝鮮半島日本海オホーツク海に至るまで、どちらがユーラシア大陸を制覇するか?の大戦略である。地政学の基本みたいな題材だ。

 

日本の幕末維新も、日英同盟も、日露戦争も、「グレート・ゲーム」の一部分、1コマに過ぎない。

明治日本とまったく同時期に、まったく同じ戦略に、アフガニスタンも巻き込まれる。

 

日本が、イギリスの清国権益の対露防波堤だったように、

アフガニスタンも、イギリスのインド権益の対露防波堤だった。

アフガニスタンは、李氏朝鮮とよく似た立場だったのである。

 

19世紀から20世紀初頭にかけて、イギリスは3回もアフガニスタンに出兵している。そして毎回かなり痛い目に会っている。

シャーロック・ホームズの相棒ワトソン博士も、アフガニスタンで負傷している。

 

19世紀末、ドイツの台頭で、英露「グレート・ゲーム」の構図がガラリと変わる。

イギリスVSドイツが最重要となり、共通の敵ドイツの脅威を前に、イギリスはロシアと手を組む。「グレート・ゲーム」は終わる。

 

よく地政学をどうのこうのと言いたがる、意識高い系軍事マニアがいるけれど、地政学は、外部条件が変われば、いとも簡単に、状況が変わる。昨日の敵は今日の友だ。

第一次世界大戦は何とかしのいだが、覇権国の能力を失ったイギリスがユーラシアから退場し、代役のアメリカが登場する。

グレート・ゲーム」の副産物・日本の暴走は、アメリカが始末した。

 

ロシアも帝国自体が崩壊し、ソ連が誕生する。帝国とソ連でやってることはほぼ同じだったが、社会主義という新しい武器で、ユーラシアどころか、全面核戦争の可能性まであった世界を巻き込んだ米ソ冷戦に突入する。

 

その米ソ冷戦を終わらせたのが、ソ連を敗北させたのが、イデオロギー面ではポーランドの「連帯」運動、軍事面ではアフガニスタンだった。

 

1980年代をまるまる使って、ソ連も、イギリスのように、アフガニスタンに出兵している。そして、ダラダラ出血を続けて、ギブアップする。

この戦いには、ランボーの参戦している。

 


www.youtube.com

ランボー3/怒りのアフガン Rambo III」(1988年)

 

イギリスもソ連アフガニスタンに勝てなかった。ソ連に至ってはそれが原因の一つで崩壊している。

そして、ソ連を倒したランボーが、助けて育てたタリバンが「911テロ」にリンクする。

ソ連崩壊で世界一人勝ちと思い込んだアメリカもアフガニスタンに出兵することになる。21世紀の20年間を浪費して、結果はイギリスやソ連と同じ敗北で終わろうとしている。

ワトソン博士も勝てなかったが、ランボーも勝てなかった。 

 

アフガンの州都、タリバーンが掌握 米軍撤退で初の陥落:朝日新聞デジタル

2021年8月7日
 駐留米軍の撤退にともなって治安が悪くなっているアフガニスタンで、反政府勢力タリバーンが6日午後、南西部ニムルーズ州の州都ザランジのほぼ全域を掌握した。米軍撤退が本格化した5月以降、全国34州のうちで州都が陥落したのは初めて。他の州都でも猛攻が続いている。米軍の後ろ盾を失いつつあるアフガン政府軍は、かつてない軍事的敗北を喫している。
 6日に陥落したニムルーズ州は、イランなどと国境を接する交通の要衝。地元メディアによると、タリバーンは5日夜から同州の州都に侵入。戦闘を恐れた州知事らが州外に脱出し、目立った戦闘のないままタリバーンに占拠されたという。
 タリバーンの報道担当者は6日夜、ツイッターに「州知事公舎や警察本部など全ての施設から敵を追い出した」と投稿した。
 北部ジョズジャン州の州都も同日、同州を拠点とする有力者で元副大統領のドスタム氏の邸宅がタリバーンに一時占拠されるなど、陥落の瀬戸際に陥った。ドスタム氏率いる軍閥の抵抗によって辛うじて陥落を免れた。
 南部ヘルマンド州やカンダハル州の州都でも市街地でタリバーンと政府軍の戦闘が続いており、両州はいつ陥落してもおかしくない状況だ。
 地上戦で押されているアフガン政府軍は、空爆で反撃を試みているが、民家に隠れているタリバーンを一掃することは難しい。(バンコク=乗京真知) 

 

覇権国ではなくなったイギリスが戻ってくることはまずない。

プーチンのロシアも二度と手は出さない。

アメリカも懲りた。

アフガニスタンタリバンの天下か?

といえば、世界最後の挑戦者が残っていた。

 

タリバンに「テロ勢力と一線画せ」 新疆の不安定化警戒―中国外相:時事ドットコム

2021年07月15日
 【北京時事】中国外務省は15日、王毅外相とアフガニスタンのアトマル外相がタジキスタンの首都ドゥシャンベで14日に会談したと発表した。王氏はアフガン反政府勢力タリバンに関し「テロ勢力と断固一線を画すべきだ」と訴え、タリバンが関係を持つ新疆ウイグル自治区の独立派、東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)などによる同自治区の不安定化に警戒感を示した。
 中国はアフガン政府、タリバンの双方と関係がある。王氏は両者の和平協議仲介などで「アフガン問題の政治解決に貢献したい」と述べた。
 王氏は13日、ドゥシャンベで臨んだ記者会見でも「タリバンは責任ある態度でアフガン政治の主流に戻るべきだ」と述べ、タリバンの政権復帰を念頭にテロ組織との決別を求めた。  

 

アフガニスタンのお隣りは新疆ウイグルなのだ。

 

中国の「一帯一路」は、21世紀の「グレート・ゲーム」である。

中国の「一帯一路」は、アメリカの「インド太平洋戦略」だけでなく、イスラムとも衝突する。

中国13億人だが、イスラム16億人である。敵に回して「一帯一路」はない。

 

アメリカとの戦いで疲弊したタリバンも権力を固めるまでは、中国とケンカするつもりはないだろう。

 

中国国境に達したタリバン、内政干渉は回避か - WSJ

2021年7月9日
 今夏の攻勢でアフガニスタンの3分の1の地域を支配下に収めた反政府武装勢力タリバンは今週、同国北東部のバダフシャーン州を一気に制圧し、山岳地帯にある中国・新疆ウイグル自治区との境界線に達した。
 過激派組織アルカイダの影響下にあった新疆のウイグル武装グループとタリバンの歴史的関係を考えると、タリバンが国境地帯に進出した事実は、以前なら中国政府を警戒させていただろう。しかしタリバンは現在、自分たちのアフガン支配を何とか中国に黙認してもらいたいとの意図から、節を屈して中国の懸念を和らげようとしている。
 北京の清華大学・国家戦略研究所で研究部長を務めるチエン・フェン(Qian Feng)氏は、「タリバンは中国に友好の意思を示そうとしている。特に米軍のアフガン撤退後、中国が以前より重要な役割を果たすことを彼らは期待している」と語った。
(略) 

 

中国、タリバン支援の観測も…アフガン安定関与狙う - 産経ニュース

2021/7/8
シンガポール=森浩、北京=三塚聖平】中国が米軍撤収完了後のアフガニスタン安定化に向け、関与を深める姿勢を見せている。アフガンが「テロリストの温床」と化せば、隣接する新疆(しんきょう)ウイグル自治区の安定に影響を与えかねないことなどが、その理由だ。米軍撤収による混乱拡大を最小限に抑えるため、イスラム原理主義勢力タリバンを支援するとの観測も上がっている。
「中国は地域の国や国際社会とともに、アフガン内部の交渉や平和再建を推進するために積極的に努力したい」。中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は8日の記者会見でアフガン情勢についてこう語り、安定化に向けて関与する意向を強調した。
(略) 

 

中国としてもイスラムと同盟を結びたいが、中国がウイグルでやってることは、イスラムにとって友好的ではない。

タリバンアフガニスタンを制覇すれば、ウイグルに影響が及ぶのは止められない。

「一帯一路」のために、タリバンを懐柔して、それがウイグルの「911テロ」に繋がる、、、中国はランボーと同じ失敗をする可能性がある。

 

中国をストップできるのは、アメリカではなく、イスラムかも知れない。

イスラムだけではない。

資本主義をも呑み込んだ中国共産党を脅かせるのは、格差社会に苦しむ大都市部住民へのキリスト教布教も隠れた武器である。

 

統一協会じゃなくエホバの証人?~中国共産党の弾圧に賛同するネトウヨ~「フリー・チベット」「東トルキスタン」の化けの皮。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

歴代支那王朝の滅亡は、北方遊牧民族流入か、秘密結社の宗教反乱である。

2世紀後漢末の黄巾の乱、14世紀元末の紅巾の乱、19世紀清末の太平天国の乱、そして、20世紀の中国共産党も秘密結社の宗教反乱だ。

20世紀末の法輪功も、その可能性があった。

 

長期戦略として、アメリカは、

・あれだけ潰したかったタリバンを対「一帯一路」戦力として再援助する。

・大都市部に命知らずのキリスト教福音派を送り込む。

この2つが、効果的だと思う。

 

老いたランボーが、再び、アフガニスタンタリバンを助け、ウイグルで怒りを爆発する映画ができる日が来るだろうか?

 

《ガーリームービー列伝》イスラム少女戦記イラン編「オフサイド・ガールズ」(2006年) - 在日琉球人の王政復古日記

 

《ガーリームービー列伝》イスラム少女戦記サウジアラビア編「少女は自転車にのって」(2012年)VSアメリカ編「ローラーガールズ・ダイアリー」(2009年) - 在日琉球人の王政復古日記

 

《ガーリームービー列伝》イスラム少女戦記アフガニスタン編「アフガン零年」(2003年)その1~緑色の瞳は何を映したか? - 在日琉球人の王政復古日記

 

《ガーリームービー列伝》イスラム少女戦記アフガニスタン編「アフガン零年」(2003年)その2~マルクス共産主義にすら美点がある。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

《ガーリームービー列伝》イスラム少女戦記アフガニスタン編「アフガン零年」(2003年)その3~フェミニズム、ジェンダーフリーはオンナに勝てるか? - 在日琉球人の王政復古日記

 

#ブルキニ #ヒジャブ #ニカブ #ブルカ VS #ビキニ VS #フェミニズム ~イスラム女性50年戦争。 - 在日琉球人の王政復古日記