在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

もし「徴兵制」が苦役でないのならば、逆に「徴兵制」は存在していない。

アイドルは政治である前に商売なわけで、商売になる、儲かるならば、基本的に何をやろうがOKだが、正直、今の日本で、こっちの「路線」って、商売として「美味しい」のだろうか? 

逆に「ニッポン大好き!」「安倍ちゃんガンバ!」のほうがマーケットは大きいように思うのだが。

これが世に聞く炎上商法ってヤツか(笑)?

 

制服向上委員会が自民批判の歌、後援取り消し 大和市 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 

 神奈川県大和市は、後援した市民団体のイベントでアイドルグループが自民党を批判する歌詞を歌ったことから、このイベントへの市の後援名義を事後的に取り消すと決めた。25日に団体側に方針を伝えるという。

 イベントは「憲法九条やまとの会」が13日、「若者と国家―自分で考える集団的自衛権」と題して市内で開き、約300人が参加。元防衛官僚の柳沢協二さんが講演した後、脱原発を掲げる女性アイドルグループ「制服向上委員会」が歌とトークを披露した。

 市によると、「自民党を倒しましょう」「諸悪の根源、自民党」と歌われたため、「特定の政党、宗教、政治団体の活動に関係するものでない」とする後援のルールに反すると判断した。3月に後援を決めていたが、これを問題視する陳情が市議会に提出されたため、市の担当者が会場に出向いていたという。

 主催した九条の会は「後援の取り消しは納得できない。プロ歌手の歌詞まで制限できない」としている。制服向上委員会が所属するアイドルジャパンレコードの高橋広行社長は「主催者から『いつも通りにやって下さい』と言われ、普段通りのステージを披露した。憲法を守ろうという集まりで批判的な発言があるのは当たり前。ひとつの表現をとらえて後援を取り消すのは大人げなく、神経質だ」と話した。 

 

これが十分商売になるのならば、日本もまだまだ広い、という気になる。

ひょっとして、芸能事務所の社長が、全共闘の生き残りだったりして(笑)。

 

「若者と国家―自分で考える集団的自衛権」ということだが、特に徴兵制を考えることは、国家や戦争を考える上で避けては通れない。

 

昨今、安保法制反対の立場から、反対野党の民主党反戦護憲派が「違憲の安保法制や集団的自衛権を認めて、日本国憲法を無制限に解釈改憲していけば、徴兵制だってありうる」という批判がある。

 

<安保関連法案>徴兵制「違憲判断の変更ない」の未来は? (毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 政府が安全保障環境の変化を理由に憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認したのと同じ論法をとれば、徴兵制も可能になるのかどうかについて、19日の衆院平和安全法制特別委員会で論点となった。

 「徴兵制についても、安全保障環境や時代が変わったら『一部限定的徴兵制』とか編み出すのではないか」。民主党辻元清美氏は集団的自衛権の「限定容認」になぞらえ、こう質問した。

 

まあ、ここまで解釈改憲してしまえば、どんな条文があろうが、事実上何でもできてしまいそうだ(笑)。

 

それにしても、前科一犯(笑)辻元清美ちゃん大活躍である。

社民党から出た最初はただのイロモノ議員だったのに、今や内閣入りも果たした、日本で二番目の政党の国会での主役ではないか。

 

その清美ちゃんに対して、石破さんが反論だ。 

 

「徴兵制は今日的な軍隊ではあり得ない」石破氏、民主に反撃 論戦安保法制 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

 石破氏は平成14年に国会で、徴兵制について「意に反した奴隷的な苦役だとは思わない」と述べている。特別委では民主の寺田学衆院議員らが「徴兵制を認める余地があるとの発言か」と石破氏に質問した。

 これに対し、石破氏は「政府見解に私も従うのは当然だ」と明言。現代戦では兵員に高度な技能が必要なため「今日的な軍隊では徴兵制を採る意味はない。これから先、徴兵制があり得るか。必要性がない以上、そういうことはない」と解説した。

 さらに石破氏は「平和国家」といわれるスイスが国民投票徴兵制の廃止を否決したことを指摘。自身が過去にドイツの与野党政治家から「ナチスをつくらないため徴兵制を維持する。軍隊は市民社会の中になければならない」と聞かされたエピソードも紹介した。

 

徴兵制違憲だという意見(ややこしい)は多い。

たしかに日本国憲法第18条は「奴隷的拘束」や「苦役」を禁じてる。

そして「徴兵制」は、18条が禁じる「奴隷的拘束」や「苦役」に該当する、とするのが通常の憲法解釈である。

が、2015年では、「通常の憲法解釈」というものは、現実の政策ではあんまり重視されない(笑)。

 

「そもそも国を愛するのならば、兵役は名誉であって苦役ではない!」という主張だってある。

しかし国を愛するのならば、納税だって権利であって義務ではないはずである。

 

となれば、そもそも、免税、減税、還付、なんていう制度はおかしいではないか。「愛する国にたくさんの税金を支払いたくてたまらない」国民の権利の侵害だ。

国民が納税大好きならば、2倍も3倍も払ってくれるわけで、財政赤字なんてありえない。

同じく、もし兵役が本当に名誉だと認識されてるのならば、志願兵だけで1億人が殺到して、自衛隊の兵舎はパンクしている。

 

もし徴兵制が苦役ではないのならば、逆に、徴兵制の必要がないのだ。

 

できれば支払いたくない税金を支払わせるためにいろいろな拘束があるように、

できればやりたくない兵役に付かせるために徴兵制というシステムがあるのだ。

 

それに人間にとっての苦役とは個人差がある。人間は千差万別の生物だ。

だから「税金をたくさん納めたい!」という人間だって、ゼロとは言い切れない。

 

国連ユネスコ職員や黒柳哲子やアグネス・チャンは「世界中の子供たちにとって、学校に通えることは幸せだ!」というけれど、人嫌い、学校嫌いの引き篭もりにとっては苦痛でしかない。

 

AKB48の神セブン(だっけ?)とセックスできるとしたら、大半の男性は大喜びかもしれないが、ホモセクシャルな男性にとっては「ナメクジにキスするのは勘弁してください」という気持ちかもしれない。この世界には、美女にも全然ちんちんが勃起しない男もたくさんいるのだ。

 

人間は誰でも美食やゼイタクが好きだろう。しかし人類史には、釈迦という例外的変態がいたことが記されている。

 

人間は生物だから、個体の間に多くの共通性がある。

個体Aの快楽や苦役は、個体Bにも共通すると考えて、大きく間違いはないが、

個体Aと個体Bの快楽や苦役が100%一致することも、ダーウィン進化論的にありえないのである。

 

AKB48が好きな人もいて、制服向上委員会が好きな人もいる。

AKB48が好きな人に、同じようなアイドルじゃないか、制服向上委員会ファンに鞍替えしろ、と要求することは、無理だし無茶だし、文字通り「苦役」なのだ。

 

そうじゃなかったら、人間という生物に自由なんて必要ない。

もしできるなら、政治家にはそういう認識を持っていてもらいたい。