反天連が渋谷区でデモ 「民主国家に天皇制いらない」シュプレヒコールに右派駆けつけ罵声(1/2ページ) - 産経ニュース
2017.11.26
新左翼グループ「反天皇制運動連絡会」(反天連)が26日、東京都渋谷区でデモを行った。同区の千駄ケ谷区民会館で「終わりにしよう天皇制11・26大集会」と銘打って大がかりな集会を開催。反天連を中心とする「終わりにしよう天皇制11・26集会実行委員会」はその後、千駄ケ谷区民会館から渋谷駅のハチ公前まで百数十人でデモ行進した。
右派団体も大勢かけつけ、デモ行進のルートで「反天連は日本から出て行け」などと罵声を浴びせた。(略)
東京都大田区から友達と原宿に来たという中学3年生(15)は「言いたいことがあれば、辻立ちして演説すればいいのに、車の通行を止めてまでデモやって、天皇制やめろなんてばかみたい」と憤慨していた。
新左翼系の反天皇制運動の主義主張および活動を全国紙面で詳細に取り上げてくれるのは、今や産経新聞だけになった。
反天連の皆さんは、ロハで広報宣伝してくれる産経新聞のボランティア精神に感謝しないといけない。
それはイイんだが(イイのか?)、この記事、ちょっとおかしくないか?
私は琉球人であることをカミングアウトしているので、イロイロ誤解を受けやすい。
私もまた、反天連みたいな反天皇制主義者だと誤解する向きもある。
いい機会だから誤解を解きたい。
私は、ナショナリスト(民族主義者)であり、ロイヤリスト(王党派)だ。
私のブログをスミからスミまで読んでもらいたい。「天皇」「皇室」で検索してもらっても構わない。タダの一度たりとも、ヤマトの天皇制を誹謗中傷したことはない。
ヤマトの天皇制は、隣国の王統として、一定の敬意を持っている。
ただ、ヤマトの皆さんと私の間には、「敬意は表するが、ヤマトの天皇は、琉球人たる私の王様ではない」という些細な相違があるだけだ。
私は、ナショナリスト(琉球民族主義者)であり、ロイヤリスト(琉球王朝復古派)だ。
どっちの主張も、初めからちゃんとブログのタイトルに明記している。
「在日琉球人の王政復古日記 NATION OF LEQUIO」
何のウソ偽りもない。
★《琉球律令》琉球土人党2014年版★ - 在日琉球人の王政復古日記
近所の田中家のお父さんは、家族思いで働き者の良いお父さんだ。
それは認めるが、私の名字は「田中」ではないし、田中家のお父さんは私の父ではない。
こんなわかりやすい、単純な話はない。
そもそも「ナショナリズム」と「ロイヤリズム」は、全然別の思想である。
両者が一致するのは、その地域の特殊事情による、たまたまの「偶然」であって、古今東西、両者が激しく対立することも普通にある。
というか、両者は、歴史の長さも全然違う。
ロイヤリズムは、それこそ古代・中世からある。
しかし、ナショナリズムは、つい最近200年前、フランス革命で誕生した。
彼ら革命派が「フランス人、フランス国民、フランス人民、フランス民族」をワクを決めた。
「ネイション」とは、エスニシティでもないし、宗派でもない、と決めたのも彼らである。近代フランス語も彼ら革命派が設計した。
エスニシティがアフリカ系黒人だろうが、宗教がユダヤ教だろうがイスラムだろうが、フランス共和国に忠誠を誓えば、フランス人民なのである。
対して、反革命派はロイヤリスト(ブルボン王政派)である。
ブルボン国王のプライベートな財産である領地には、イタリア語をしゃべる人間も、ドイツ語をしゃべる人間も、アフリカ大陸の現地語をしゃべる人間もいる。ブルボン国王の臣下であることを受け入れれば、フランス人民でなくとも構わない。
北アイルランドでは、
親英国・イギリス統一派が、ユニオニスト、ロイヤリストと呼ばれ、
反英国・アイルランド統合派が、ナショナリスト、リパブリカンと呼ばれる。
ナショナリストとロイヤリストは不倶戴天の敵同士で殺し合ったのだ。
英国政治~実録・仁義なき戦い北アイルランド死闘編~ナショナリスト、リパブリカンVSユニオニスト、ロイヤリスト。 - 在日琉球人の王政復古日記
それが、イギリスもアイルランドもEUに統合されたため、「イギリス~北アイルランド~アイルランド」の国境が、少なくとも経済的には無意味化して、争う火種を小さくなって小康状態になった。
EUは、イギリスやアイルランドやフランスやドイツの個々のナショナリズムを、「ヨーロッパ・ナショナリズム」に、(小池百合子的に言えば(笑))アウフヘーベンする政治運動であり、その側面では「巨大化したショナリズム」とも言えるが、
個々のナショナリズムは無視して、平和と経済のために、EUという「王様が不在の帝国」の統治下に入る、という意味では、神聖ローマ帝国、オーストリア・ハンガリー二重帝国に近い「ロイヤリズムの復活」でもある。
しかし、緻密に計算したとはとても思えない、イギリス人の感情的な選択ブレグジットが、「イギリス~北アイルランド~アイルランド」の国境問題を再燃させてしまった。
CNN.co.jp : 英、EU離脱交渉に暗雲 国境問題でアイルランドが警告
2017.11.27
ロンドン(CNN) 2019年3月に欧州連合(EU)から離脱すると表明している英国に対し、EU側で唯一、陸続きで接することになるアイルランドが警告を発している。両国の境界の扱いをめぐる問題が解決されなければ離脱交渉を遅らせることも辞さないとして、強硬姿勢を貫く構えだ。
(略)
一方、メイ政権の存続を支える北アイルランドの離脱推進派、民主統一党(DUP)の議員らは、国境の扱いなどをめぐって北アイルランドを離脱の例外とする措置には反対との立場を明らかにしている。
アイルランド・ナショナリストとブリテン・ユニオニストが、またまた対立である。
イギリスEU離脱は、EU帝国主義という巨大なナショナリズムに対する、イギリスというローカルなナショナリズムの反撃でもある。
しかし、イギリスというローカルなナショナリズムに対して、アイルランドというローカルなナショナリズムの反撃が待っている。
ナショナリズムはラッキョウの皮むきであり、最後は何も残らない。
なぜなら、ナショナリズムはイデオロギー=妄想だから、実態は無いのだ。
・・・って、何の話だっけ(馬鹿)?
あ、話を反天連に戻すと、最初の産経新聞の記事への疑念は、そういうややこしい話とは、実は何の関係もない(笑)。
東京都大田区から友達と原宿に来たという中学3年生(15)は「言いたいことがあれば、辻立ちして演説すればいいのに、車の通行を止めてまでデモやって、天皇制やめろなんてばかみたい」と憤慨していた。
産経新聞はそう書いているが、この中学生は、本当に、実在するのだろうか?
なんで、平成2ケタ生まれの15歳の、
しかも年明けには高校受験なのに、原宿に遊びに来るような、ボンクラ中坊が、
「辻立ち」
なんていう、すでに日常では使わない古臭い「死語」を知っていて、ちゃんと会話で使いこなせているのか?
平成の現在、「公道における、路上販売、宗教勧誘」つまり「辻立ち」という行為そのものが、もはや死滅して、ほとんど存在しないのだ。だから「辻立ち」という言葉も死語になった。
そんな時代に生まれた15歳が、どこから「辻立ち」なんていう言葉をおぼえて、さらに日常会話に使えるのか?
ひょっとして、平成の若い中高生の皆さんのLINEでは、古い言葉がリバイバルしていて、ストリートミュージシャンのライブパフォーマンスを「辻立ち」って呼んだりするようになったのか?
そうじゃなければ、中学生の家の宗旨が、たまたま身延の日蓮宗か創価学会で、「日蓮大聖人のご生涯」「鍋かぶり日親上人物語」みたいな絵本を読んで育ったという、かなり無理くりな想定をしない限り、まずありえないと思う。
それとも、その中学生には、新宿新大久保当たりの路上で客引きしてる外国人売春婦「立ちんぼ」(中世や江戸時代には「辻君」と呼ばれた)に知り合いや馴染みや贔屓がいるのか? もしそうなら、なかなか風雅な中学生である(笑)。
「辻立ち」は、一般世間ではすでに死語だが、今でも日常的に使ってる業界はある。政治業界、選挙業界、政治家、政党関係者、政治記者だ。
もしかして、その中学生は、田中角栄か小沢一郎の信奉者なのか?
そんな変わった趣味で、スマホゲーム好きの友達と会話が成立するのだろうか?
というか、そんな中学生なら休日は永田町に行くべきで、何が楽しくて、何が目的で、チャラチャラした原宿なんかに行ったのだろう?
ハッキリ言えば、原宿に遊びに行くような、今の15歳のボンクラ小僧は、
「辻立ち」どころか、「デモ」すら言葉として知らないと思う。彼らの世代なら「デモ」とは、ゲームのサンプルやイメージを意味するだろう。
もっと言えば、「天皇制」という漢字をちゃんと読めて、しかも意味を知ってるのが、そもそも、かなり怪しい(笑)。
「デモ」と「辻立ち」の違いを知っている、
まるで新聞の政治部または社会部の記者さん並みに政治用語を熟知している、
この中学生はいったいどこの誰なんだろう?
「東京都大田区から友達と原宿に来たという中学3年生(15)」は、そもそも本当に実在するのだろうか?
というか、社会部か政治部か知らないが、校閲の段階で「おいおい、中学生が辻立ちなんて言葉使うか?」と、産経新聞の誰かが気付かなかったのか?