在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

#BREXIT #EU離脱 映画列伝(その1)「ギャング・オブ・ニューヨーク」(2002年)~ジャガイモ飢饉→アメリカ移民。

英、交渉決裂なら海軍投入 EU漁船の違法操業対策:時事ドットコム

2020年12月12日
 【ロンドン時事】英政府は、欧州連合(EU)漁船による英海域での違法操業を取り締まるため、海軍の哨戒艦4隻を来年1月から投入する方針を決めた。難航しているEUとの貿易交渉が決裂し、懸案の漁業問題が年末までに解決しなかった場合の措置。英各メディアが12日伝えた。
 報道によると、哨戒艦は機関銃を装備し、英仏海峡でEU漁船が英国の排他的経済水域EEZ)に入ってこないか監視する。英政府はEU漁船の臨検や拿捕(だほ)、船員の拘束を可能にする法令の整備も急ぐ。
 英国は1月末にEUを離脱したが、EU漁船は年末まで英海域で自由に操業できる。この仕組みは年末で終了するため、英EUが後継の取り決めを協議してきた。 

  

もともと戦後日本の政治学、経済学はアメリカ帰りが多い。

大陸ヨーロッパ経由のマルクス主義者(笑)もいたが、思想分野はともかく、実学分野じゃ壊滅状態。

だから、政治学も経済学もアメリカ贔屓が多い。となればヨーロッパへのまなざしもアメリカ経由なんで、EU離脱でもイギリス贔屓が多い。仏独大陸ヨーロッパには冷たい。

しかしイギリスのEU離脱派が言う国家主権だのなんだの、戦争もしない移民だらけの今のヨーロッパでどれだけ意味があるのかわからない。皆さんのアジアとは状況が全く異なるのである。

イギリスとEU、どっちが強気で交渉できるか?といえば、今回の漁業もそうだったように、最後はイギリスが譲歩するしかない。

 

そもそも海軍を出す!なんてハッタリかますのは、GSOMIA終了を言い出し韓国と同じで、弱い立場なのである。

日本のネトウヨさんは、イギリスが漁場を守るために海軍投入、と言い出せば、尖閣竹島を思い出すのか?、「日本もイギリスに見習え!」とか言い出す。

じゃあ、もしフランス漁船がイギリス領海に入ったら、イギリス海軍は具体的に何ができるのか? 沈める以外(笑)、ほとんど何もできない。

もし沈めたら、どうなるか? マクロン大統領のオプションは限られる。ジョンソン首相のオプションはさらに限られる。物流が止まり物価が上がる。ロンドンの株価は下がる。

海軍なんて下手な脅しにしかならない。まるで韓国である(笑)。

そう、EU離脱国民投票以来、イギリスの対EU交渉は、韓国の対日外交とよく似ている。

 

20世紀1965年、韓国は日本と日韓基本条約、日韓請求権協定を締結した。

21世紀、韓国は「国民の反日感情ポピュリズム」を制御できず、慰安婦問題が浮上する。司法もポピュリズムに乗っかり徴用工裁判で日本企業賠償判決を出す。

自分たちで勝手に判決を出してから、自国だけで解決できない難題、日韓請求権協定とぶつかって、迷走する。

反日感情を煽って政権を取った文在寅大統領は、日本との交渉ですでに決まった慰安婦合意を後からひっくり返す。GSOMIA破棄と言い出す。

 

20世紀1973年、イギリスはEUに加盟した。

21世紀、イギリスは「国民のその場の気分=ポピュリズム」を過小評価して、EU離脱を国民投票にかけて予想外の大失敗をやらかす。

自分たちで勝手に離脱が決めてから、自国だけで解決できない難題、特に北アイルランド問題が浮上して、迷走する。

EU離脱を煽って政権を取ったジョンソン首相は、EUとの離脱交渉ですでに交渉済みの離脱協定を後からひっくり返そうする。漁場に海軍投入と言い出す。

 

英、「国際法違反」認める EU離脱協定ほごの法案:時事ドットコム

2020年09月09日
 【ロンドン時事】ジョンソン英政権は8日、昨年10月に欧州連合(EU)と合意し、今年1月末に発効した国際条約「離脱協定」の主要部分をほごにしようとする法案について、国際法違反に当たる内容が含まれていると正式に認めた。協定の順守を求めるEUの反発は必至で、大詰めを迎えた英EUの自由貿易協定(FTA)交渉の行方にも影響しそうだ。
 ルイス北アイルランド相が8日に下院で、政府を代表し、法案は「国際法に違反する」と確認した上で、「極めて限定的な形」での違反だと弁明した。法案は9日に公表される予定。政府法務局事務次官は8日、国際法に違反するような法案を提出する政権に抗議、辞職した。
 「法の支配」に基づく国際秩序を唱える英国が進んで国際法違反を正当化するのは異例の事態。メイ前首相は、英国がこれから国際条約を締結しようとしても「条約に従うと(相手国に)信用してもらえるだろうか」と述べ、政権を批判した。 

 

ネトウヨさんは、日本=立憲君主制の島国=イギリス、という粗雑極まる発想で、日本=イギリス、だと思い込んでるが、

EU離脱に関しては、

国際ルール軽視ポピュリズム=イギリス=韓国。

国際ルール順守交渉=EU=日本、である。

 

ネトウヨさんの世界認識・歴史認識がほとんど信用できないのは、都合のイイ部分だけツマミ喰いである平均的韓国人の世界認識・歴史認識と大して変わらないからだ。

ネトウヨさんも、反日韓国人も、ナショナリズム中毒患者という症状で同じ病棟に入院している。

 

 

だからイギリス海軍なんてどうせハッタリだとバレてるから、EU側も問題にしなかった。

もちろんイギリス海軍がガチでフランス漁船を沈めれば、私もがぜん興味を持つけれど(馬鹿)。じゃなければ、漁業がどうしたこうした自体にほとんど興味がない。サカナだけならさかなクンにお任せする。

 

そしてFTAなんて結んでもしょせんはカネの話に過ぎない。

私はヒューマニストなんで、サカナよりカネよりヒトだ。

個人的にEU離脱で興味があるのは「北アイルランド」だけと言っていい。

 

北アイルランドは、イギリスVSアイルランドの歴史は、琉球人である私にとって、単なる遠い異国の他人事ではないからだ。

 

日本で言えば平家物語の時代から始まるイギリスVSアイルランドの800年戦争。その終盤戦に起こったのが "The Troubles" =北アイルランド問題。

英語の "trouble" は普通名詞で「厄介事」という意味だが、定冠詞が付けば「(英語をしゃべるイギリスもアイルランドもみんなが困ってる)あの厄介事」、地名が無くとも「北アイルランド問題」を意味する。

日本で戦前・戦後といえば、源平でも関ヶ原でも戊辰でもなく大東亜戦争を意味するのと同じだ。

それくらいイギリスとアイルランドにとって解決困難な歴史の後始末である。

 

英国政治~実録・仁義なき戦い北アイルランド死闘編~ナショナリスト、リパブリカンVSユニオニスト、ロイヤリスト。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

イングランドアングロサクソン民族、スコットランドアイルランドケルト民族。

イングランドウィンザー朝を頂点とするイングランド国教会スコットランドは長老派、どっちもキリスト教プロテスタントアイルランドカトリック

われわれアジア人からは同じ白人で見分けがつかないが、イングランドアイルランドは民族と宗派が異なる。

そして、歴史的に人口も経済も軍事もイングランドが圧倒的に優位でアイルランドは劣勢だった。現在でもイギリス6600万人、アイルランド共和国480万人。10倍以上差がある。アイルランドの人口は福岡県より少ない。

 

「オレンジのプロテスタント」VS「緑のカトリック」~雅子皇太子妃殿下オランダ国王夫妻お出迎え。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

カトリックVS聖公会(アングリカン、エピスコパル、英国国教会)~ガイ・フォークス、Vフォー・ヴェンデッタ、アノニマス。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

イングランドアイルランドを属国化植民化し、主にアイルランド北部=アルスター地方に、イングランド人ではなく、スコットランド人が移民する。

プロテスタントイングランド人・スコットランド人が1級市民、カトリックアイルランド人は2級市民、政治的経済的宗教的社会的に徹底して差別した。抵抗と鎮圧が何度も起こってアイルランド人が死んでいった。それも800年である。

 

その差別のクライマックスが1845年ジャガイモ飢饉。

主食ジャガイモが伝染病で全滅。アイルランド人が餓死していくのに、年貢の小麦はイングランドに輸出される。アイルランド人の餓死者は100万人。大不況のアイルランドからは大量の移民難民がアメリカおよびイギリス・ブリテン島に流出する。

イングランド人口は19世紀1360万人から20世紀5500万人まで増加した。

同時期アイルランド人口は800万人から450万人まで半減して、いまだ回復していない。

 

BREXITにつながる北アイルランド問題の最初の最初を描く映画。

ギャング・オブ・ニューヨーク」(2002年)

 


Gangs of New York (2002) Official Trailer - Daniel Day-Lewis, Leonardo DiCaprio Movie HD

 

時代はジャガイモ飢饉。舞台はニューヨークだが、主人公はアイルランド移民。

飢え死に寸前で新大陸に逃げて来たアイルランド人を待っていたのは、すでに親の代からの移民で「アメリカ生まれ」を自慢し、カトリックを差別するプロテスタント移民2世3世のギャングだった。

アイルランド人も都市の底辺で生きるためヤクザとなっていった。イタリア人がやって来てマフィアを組む前は、アイルランド人ヤクザの時代だった。

アイルランド人は、ヤクザであると同時に、WASPの下で都市の警官や消防士の職を独占する。今でもアメリカ大都市の警察や消防にはアイルランド文化が根付いている。

 

#山口組 ~銭形平次&火消しのめ組=NYPDニューヨーク市警&FDNY消防庁~「ギャング・オブ・ニューヨーク」。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

アイルランド移民たちに不正選挙させる金持ちがタマニー・ホール。今の民主党の源流の一つだ。当時から民主党は都市の貧乏人・新規移民を地盤としていた。

 

オバマ大統領初代首席補佐官→シカゴ市長~菅官房長官+小池都知事+蓮舫+田中角栄≒ラーム・エマニュエル。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

貧乏なのはカトリックアイルランド人だけじゃない。

アイルランド北部からもプロテスタントスコットランドアイルランド人=スコッチ・アイリッシュ=アルスター・スコッツがアメリカに移民してくる。

都市に残ったカトリックと違い、 アルスター・スコッツはアパラチアなどの山奥に住み着き「ヒルビリー」と呼ばれる。彼らの民謡が後にカントリー&ウエスタン、プレスリーの歌となる。今でもトランプ共和党を支持する貧乏臭い田舎白人の源流だ。

 

アメリカ大統領選挙トランプ~HILLBILLY/ヒルビリー「じゃじゃ馬億万長者」~スコッチアイリッシュ~名誉革命。 - 在日琉球人の王政復古日記

 

19世紀アイルランドの殺し合いは、21世紀トランプ時代の共和党民主党にも関わっている。

 

#BREXIT #EU離脱 映画列伝(その2)「マイケル・コリンズ」(1996年)~ロンドン市長イスラム教徒。 - 在日琉球人の王政復古日記

に続く。