「大東亜戦争は聖戦だった!」んじゃなかったのか?
アメリカ共和党へ、まず、真っ先に怒るべきは、日本の右翼だろう。
いったい、ナニをサボっているのか?
CNN.co.jp : 難民を宗教で選別、共和党候補の提案にオバマ大統領が怒り - (1/2)
2015.11.17
ワシントン(CNN) 来年の米大統領選に名乗りを上げている共和党の候補者から、シリア難民の受け入れはキリスト教徒に限るべきだといった発言が相次いでいることに対し、オバマ大統領が16日、憤りをあらわにした。
オバマ大統領はトルコで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の記者会見の場で、共和党候補者の発言に言及。こうした候補者はISISに対する強硬姿勢を見せようとしているにすぎず、イスラム教のシリア難民に対する恐怖心をかき立てていると非難した。
名指しこそ避けたものの、特に保守強硬派テッド・クルーズ上院議員の姿勢をやり玉に挙げ、「(難民は)キリスト教徒だけ受け入れてイスラム教徒は拒むべきだと言う連中もいれば、内戦から逃れてきた人の宗教を問うべきだと主張する政治指導者もいる。そうした連中の中には、政治的迫害から保護される恩恵を受けた家系の出身者もいるのに、恥ずべきことだ。それはアメリカ的ではない」と語気を強めた。
クルーズ氏の父はキューバからの移民で、キューバ独裁政権下でひどい暴行を受けたと語っていた。クルーズ氏はまた、シリアのキリスト教徒は被害者であり、テロの危険は生じさせないと述べる一方、イスラム教徒の難民受け入れは「狂気の沙汰」だと発言していた。
自分も、自分の祖先も、同じように「考え方」で差別された立場だったのに、自分が安全圏に入った途端、遅れてやって来た「昔の自分」を差別する健忘症は、なにもキューバ移民だけではない。
祖父の代が19世紀の経済難民だったくせに、21世紀の経済難民を追い出そうとする、イタリアの貧乏人の末裔も同じである。
テキサス親父も、東京都民も、シリア難民と同じ故郷を捨てた「偽装難民」の末裔。 #はすみとしこ #蓮見都志子 - 在日琉球人の王政復古日記
第二次世界大戦前、アメリカでは日系移民が露骨に差別されていた。
「排日土地法」で、人種を理由に、土地を取得できなくなり、
「排日移民法」で、人種を理由に、新しい日系移民は制限され、
戦争が始まれば、人種を理由に、自由を奪われ、平等を奪われ、財産を奪われ、生活を奪われ、砂漠の真ん中の日系人強制収容所に放り込まれた。
同じ枢軸国出身でも、ドイツ系移民や、イタリア系移民は、日系のような過酷な迫害は受けていない。
当時のアメリカは明らかに白人系と黄色人種を人種で差別したのである。
「そういう有色人種差別をやらかすアメリカに正義なんかない!」
「白人に支配されたアジアを解放するために戦った日本にこそ正義はある!」
それが、大日本帝国の言い分ではなかったか?
戦前の、白人ウエルカム!、ジャップは叩き出せ!、と、
21世紀の、キリスト教徒ウエルカム!、ムスリムお断り!、と、
いったいナニが違うのか?
人種差別はダメだけれど、宗教差別はOKか?
「大東亜戦争はアジアの植民地を解放する戦争だった。」
「大東亜戦争は欧米白人による黄色人種への差別との戦いだった。」
日ごろからそう主張する、産経新聞っぽい人々にとって、他人事ではない、まさしく「われわれの問題」ではないか。
はたして、戦前のアメリカが日系人にやった行為は、正義なのか?間違いか?
その是非は、当然、戦後の日本における在日朝鮮人に対する態度と、整合性が取れないと、ダブルスタンダードである。