【「中国非礼」発言】英女王、腹に据えかね意図的に漏らしたか…広がる波紋 中国一行、儀礼超える法外警備を要求(1/2ページ) - 産経ニュース
2016.5.13
【ロンドン=岡部伸】政治や外交について公的発言を控えるとされるエリザベス女王が英国を公式訪問した中国の習近平国家主席一行について、「非礼だった」との発言が波紋を広げている。代表取材のカメラクルーが撮影している園遊会で不注意に本音を漏らしたとは考えにくく、近年で度重なる中国の非礼に腹に据えかね、意図的に漏らしたのではないかとの観測が出ている。
園遊会での女王の「率直」発言を招いた背景について、11日付英タイムズ紙は、「訪英した中国の一行は、同行した多数の警備スタッフに護衛用銃器の携帯と訪英中の反習近平政権デモ取り締まりを求めたが、英警備当局はいずれも拒否した」と伝えた。
中国の一行は外交儀礼をはるかに超える多数の警備スタッフを訪問先々に派遣した。しかし、英国では国家元首の公式訪問では、米国大統領を除き随行スタッフに武器の携帯を許可していない。また外国の反体制派によるデモも取り締まっていない。
要求を受け入れなければ、「訪問を打ち切る」と“脅迫”された警備当局は儀礼を超える中国側の法外な要求に困り果てた。女王は「中国側は(調整した)英国の駐中国大使にも非礼だったわね」「とんでもないですね」と発言したとされる。
中国は、2014年の李克強首相訪英の際にも女王との面会を要求。「応じないなら訪問を取りやめる」と脅し、空港で「李首相のレッドカーペットが3メートル短い」と注文をつけるなど傲慢な姿勢を続けてきた。
「昨日の友は今日の敵」ということわざ?がある。
「国家に真の友人はいない(キッシンジャー)」とか
「我が国以外は全て仮想敵国である(チャーチル)」とか
いう名言もある。
これらの言葉の本質は「この世には普遍的正義なんかない。どこの国も手前勝手なエゴイズム」ということだ。
しかし、植民地帝国の英国にも、偉そうに言えるほどの、正義なんかない。
当然、日本にも正義なんかない。
つーか、いいのか?
このニュースにおいて、日本人は支那を馬鹿にしていいのか?、というより、日本人はイギリスの味方をしていいのか?
いや、もちろん気持ちは判る(笑)。
昨今の支那の脅威・不快感を前にして、横暴支那に一太刀浴びせたエリザベス女王を賞賛する、日本人の気持ちは判るが、
しかし「日本の正義」は、「大東亜戦争の正義」は、どこへ行った?
今から70年前、大東亜戦争があった。
当時、エリザベス女王のご先祖ヴィクトリア女王を戴く英国は、清国=支那との貿易赤字に苦しんだ。
英国には清国から買いたいモノ(お茶、絹、陶磁器)がたくさんあった。
しかし当時世界最大の富豪国・清国は、英国から買いたいモノは大してない。
そこで英国は(ここも暴力で植民地にした)インド産の阿片を清国に売りつける。
貿易バランスが激変して、英国は大儲け、清国は大赤字だ。しかも清国には中毒患者が激増する。
清国=支那はマトモな貿易国であり、英国は極悪非道の麻薬カルテルである。
清国の林則徐が阿片を取り締まる。麻薬カルテルの英国は軍隊を送る。
麻薬を拒否した清国が負け、麻薬業者の英国が勝つ。
英国は香港と賠償金をゲットする。清国は麻薬中毒の半植民地になる。
歴史の出来事に現在のモラルを押し付けるな、とは言うが、当時でも「麻薬売りつけておいて、ナンクセつけて戦争だなんて、こんなの英国に正義は無いわな」と後ろめたい気持ちの英国人はたくさんいた。ただし金儲けを前に目をつぶったのだ。
外国ではこんなヤクザな理屈が通用するのか?、あの大清帝国すら打ち負かす軍事力があるのか?、ということでビックリしたのが、隣国の日本だ。
当時の幕府首脳や在野の知識人がアヘン戦争を知って外国の脅威を深刻に受け止め、そこから明治維新への歴史に入る。
大東亞共同宣言 昭和18年(1943年)11月6日
抑々世界各國ガ各其ノ所ヲ得相倚リ相扶ケテ萬邦共榮ノ樂ヲ偕ニスルハ世界平和確立ノ根本要義ナリ
然ルニ米英ハ自國ノ繁榮ノ爲ニハ他國家他民族ヲ抑壓シ特ニ大東亞ニ對シテハ飽クナキ侵略搾取ヲ行ヒ大東亞隷屬化ノ野望ヲ逞ウシ遂ニハ大東亞ノ安定ヲ根柢ヨリ覆サントセリ大東亞戰爭ノ原因茲ニ存ス
大東亞各國ハ相提携シテ大東亞戰爭ヲ完遂シ大東亞ヲ米英ノ桎梏ヨリ解放シテ其ノ自存自衞ヲ全ウシ左ノ綱領ニ基キ大東亞ヲ建設シ以テ世界平和ノ確立ニ寄與センコトヲ期ス
一、大東亞各國ハ協同シテ大東亞ノ安定ヲ確保シ道義ニ基ク共存共榮ノ秩序ヲ建設ス
一、大東亞各國ハ相互ニ自主獨立ヲ尊重シ互助敦睦ノ實ヲ擧ゲ大東亞ノ親和ヲ確立ス
一、大東亞各國ハ相互ニ其ノ傳統ヲ尊重シ各民族ノ創造性ヲ伸暢シ大東亞ノ文化ヲ昂揚ス
一、大東亞各國ハ互惠ノ下緊密ニ提携シ其ノ經濟發展ヲ圖リ大東亞ノ繁榮ヲ增進ス
一、大東亞各國ハ萬邦トノ交誼ヲ篤ウシ人種的差別ヲ撤廢シ普ク文化ヲ交流シ進ンデ資源ヲ開放シ以テ世界ノ進運ニ貢獻ス
『しかし鬼畜米英(アメリカとイギリス)は、自国繁栄のためのみに、他国・他民族を抑圧し、特に東アジアに対して飽くなき侵略と搾取を行い、東アジア隷属化(植民地化)の野望をむき出しにして、ついに東アジアの安定を根底から覆そうと策略した。これが大東亜戦争の根本原因である。
東アジア諸国は協力して大東亜戦争を遂行し、東アジアを鬼畜米英の支配から解放し、その自存自衛を全うするために、綱領にもとに、東アジア再興をもって世界平和確立に寄与することを祈念する』
日本の東條英機はかく宣言した。
靖国に祀られる資格があるのか?ないのか?
東條英機のいう「大東亞」には、中国国民党や中国共産党は含まれないにしても、支那大陸4億人の民衆は含まれている。
大東亞共同宣言は、支那民衆をさんざん食い物にした英国は悪党だ、虐げられた支那民衆に正義がある、という「アジア革命」宣言でもある。
70年前の大東亜戦争は、日本と鬼畜米英との戦いだった。
日本は「正義は我に、大東亞にあり。米国英国は悪なり」と断定して戦った。
その勝敗はともかく、正邪はどちらにあったのか?
鬼畜米英に正義があった=日本は間違っていた、のか?
日本と大東亞に正義があった=鬼畜米英が悪かった、のか?
もちろん、日本も、英国並みに、暴力を背景にした好き放題を、満州や支那でやりまくったし、阿片商売もやったから(笑)、そんなにキレイゴトも言えないが、
#通州事件 VS自己責任論~イスラム国ISIS、打ち首・磔・獄門・晒し首、阿片ビジネス。 - 在日琉球人の王政復古日記
少なくとも「理念」としては、欧米列強に対抗してアジアの独立と正義を守ろうとした、大東亜戦争の東條英機は、100年後のアジアに黄泉返った、阿片戦争の林則徐なのだ。
「大東亜戦争は阿片戦争の復讐戦だ」という理屈を持ち出さないと、日本に正義なんかない。
ここで、日本は結局「どっちの側」だったのか?という分かれ道がある。
日本は、アジアの側に立って、鬼畜米英を戦うアジア解放の盟主なのか?
日本は、欧米の側に立って、同じように、アジアを植民地化する帝国なのか?
吉田松陰の尊皇攘夷から、東條英機の大東亞共同宣言まで、が正しい日本か?
福澤諭吉の脱亜入欧から、東京裁判と日米安保まで、が正しい日本か?
産経新聞は、支那が嫌いで、エリザベス女王を好意的に書いているが、
エリザベス女王を正義だと思っているのか?
清国に阿片を売りつけて、戦争を仕掛けた英国が正義か?
阿片を取り締まった清国が悪なのか?
70年前、アジア解放を主張して、英国と戦った日本は悪だったのか?
英国を悪と断じ、支那4億の民衆の側に立った、東條英機は馬鹿だったのか?
どっちでもいいが、
少なくとも、こういうエゴイズムしかないダブルスタンダードに正義は宿らない。
産経新聞が、畏れ多くもエリザベス女王の英国に喧嘩を売った東條英機なんか、靖国神社から排除せよ、と主張するのならば、理屈は通るけど。
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