【聖教新聞】映画「人間革命」「続・人間革命」4Kデジタルリマスター版 スカパーにて無料放送決定!!
最初に明記するが、宗教映画、政治映画、古い日本映画として観る価値がある前に、何よりエンタメ娯楽映画として面白い。もし観られるのなら、是非是非お勧めしたい。
人間革命<4Kデジタルリマスター版> ※2Kダウンコンバートにて放送|日本映画・邦画を見るなら日本映画専門チャンネル
2020年11月14日(土) 19:00
2020年11月28日(土) 21:00
2020年12月12日(土) 18:00
続・人間革命<4Kデジタルリマスター版> ※2Kダウンコンバートにて放送|日本映画・邦画を見るなら日本映画専門チャンネル
2020年12月12日(土) 21:00
2020年12月27日(日) 深夜00:00
さらに申し上げれば、私は創価学会員ではないし、アンチ創価でもない。日蓮正宗でも顕正会でもない。日蓮も池田大作も興味深い人物だと思うが、法華経は全く信じられない(笑)。そういう謗法者の戯言で失礼。
まず、役者が「濃い」。表情だけですべてを物語る。
朝日が昇る独房で笑ってる(笑)。
大東亜戦争真っ最中、戸田2代目が神祇不拝で不敬罪・治安維持法違反となり逮捕された獄中で、無量義経の一節を悟った瞬間。
完全にアッチの世界へ逝ってしまっている(笑)。これが宗教の醍醐味だ。素晴らしい目だ(笑)。もう1枚。
もしも神札を受領し逮捕されてなければ、戸田城聖は名前だけ日蓮正宗信者の単なるビジネスマンで終わっていただろう。逮捕されたからこそ、独房で七転八倒の末、法華経を「理解」することができたのだ。
戦後日本最大の宗教団体は治安維持法によって獄中で誕生したわけだ。
大映「日蓮と蒙古大襲来」(1958年)の長谷川一夫も松竹「日蓮」(1979年)の萬屋錦之介も良かったが、この仲代日蓮も捨てがたい。やっぱ、怒ってこそ日蓮である。こっちも目が怖い(笑)。
そして準主役の登場だ。
あおい輝彦・・・山本伸一(モデル:池田大作創価学会3代目)役
あ、まちがった(汗)。こっちこっち。
「続・人間革命」も「犬神家の一族」も、同じ1976年公開、同じ東宝、同じあおい輝彦なんで、ウッカリ間違えてしまった。テヘッ(^^)。
丹波哲郎は、創価学会2代目を演じた「人間革命」と同じ1973年に、
東映「仁義なき戦い 代理戦争」では山口組3代目、
すげーぜ(笑)>タンバ!
さらに東映「ポルノ時代劇 忘八武士道」も1973年だ。
これとこれが、同じ1973年、同じ丹波哲郎だ。いいのか(笑)?
ちなみに上のポスターのおっぱいプルンプルンは、ウルトラセブンのアンヌ隊員である。昭和のワガママボディだ(^^)。
さらにモロボシダンも「人間革命」「続・人間革命」両方に出ている。
昭和特撮ファンも必見である。
この映画2本が公開された1970年代、創価学会は各方面でゴタゴタが連発していた。
1969年、創価学会が言論出版妨害事件。
1970年、創価学会が日本共産党宮本顕治委員長盗聴事件。
1972年、創価学会が宗門日蓮正宗大石寺正本堂建立。
1973年、東宝映画「人間革命」。
1974年、「創共協定」=創価学会が日本共産党と相互不干渉。日蓮正宗反創価派・妙信講が創価学会と乱闘騒動。日蓮正宗が妙信講に信徒除名・解散処分。
1975年、創価学会インタナショナルSGI。
1976年、東宝映画「続・人間革命」。
1977年、「昭和52年路線」「第一次宗門戦争」=池田大作「出家も在家も同格」「人間革命は日蓮遺文に匹敵」と発言。宗門日蓮正宗が反発。
1978年、創価学会が宗門日蓮正宗に謝罪。
1979年、池田大作が創価学会会長職辞任、名誉会長就任。日蓮正宗法華講総講頭辞任、名誉総講頭任命。宗門日蓮正宗法主細井日達遷化(死去)。阿部日顕第67世法主登座。
戦後から1950年代60年代と、創価学会はイケイケドンドンの右肩上がりだったが、社会的にも政治的にも巨大化し過ぎて、上位団体である宗門日蓮正宗、ライバルである日本共産党、そして日本社会との摩擦が表面化してきた。
その時代に作られたこの映画は日本社会への創価学会の自己紹介でもある。
映画は創価学会側からの正史であり、史実通りではないキレイゴトだが、それでも創価学会のことがある程度見えてくる。
創価学会は新興宗教であるが、同時代の他の新興宗教団体とは異なる4つの特徴があると思ってる。
A.単独団体ではなく、伝統宗教団体傘下の在家組織である(だった)。
B.創始者は生き神様でも預言者でも霊能者でも出家でもない在家の俗人である。
C.団体トップが世襲ではない。血縁関係はない。
D.全国規模の政党を持っている。
黒住教、金光教、大本、生長の家、天理教、霊友会、立正佼成会、顕正会などなど、他団体は、上位団体を持たなかったり、創始者が生き神様や霊能者だったり、トップを一族で世襲したりしている。
しかし創価学会はそこが異なる。その特有の事情が映画にも表れている。
戸田城聖が日蓮正宗に入信したのは恩師と慕った牧口常三郎の勧めである。
ここでこの映画の一番の問題点が浮上する。そもそも牧口がなぜ日蓮正宗を選んだのか?映画にはその理由が全く描かれていない。説明もない。
法華経がイイと思ったのなら、身延の日蓮宗でもいいし、当時なら国柱会もある。牧口が見延を選んでいれば戸田も身延だし、牧口が国柱会なら戸田も国柱会だった。
牧口が法華経ではなく阿弥陀に帰依していれば、戸田も南無阿弥陀仏だったろう。
もし牧口が聖書を選んでいれば戸田もクリスチャン、資本論だったらマルクス主義者になっていたかもしれない。
そうなれば戸田の弟子・池田の運命も大きく変わっていたわけだ。
なぜ牧口は日蓮正宗だったのか?おそらく法華経に興味を持った牧口が日蓮正宗の僧侶に折伏されたのだろう。
しかし牧口を折伏し法華経と日蓮教学を教えたはずの僧侶は出てこない。映画全体において上位団体である宗門日蓮正宗の出番は非常に少ない。僧侶たちは、セリフもほとんど無いし、役名もなく、有名俳優もキャストしてない。
その辺の経緯は、映画公開当時の創価学会としては日蓮正宗をあんまり詳しく描きたくなかったと思われる。すでに創価学会と宗門日蓮正宗の間がギクシャクし始めていた時期だからだ。
戸田は初め法華経も日蓮も知らない。そこから牧口のために創価「教育」学会を作り、それから何年も経過してから逮捕されて獄中でたった一人で初めて法華経に目覚める。日蓮正宗の僧侶も恩師の牧口もいない場所で悟る。つまり日蓮正宗は戸田の悟りに関係ないのである。
戸田にとってはまず牧口の人間的魅力が第一で、法華経はその後、日蓮正宗はさらに後の話だ。
これは一般の創価学会員も同じだろう。まず近所の人間関係が第一で、そこから創価学会を知り、池田大作の人間的魅力に惹かれ、法華経を知り、最後に日蓮正宗なのだ。
だから宗門戦争で創価学会と日蓮正宗が分断した時、創価学会を捨てて日蓮正宗を選んだ人はごくわずかで、大半は創価学会の人間関係を選択して日蓮正宗の正統性を捨てたのである。
創価学会は初代牧口常三郎となっているが影が薄い。映画の中では組織も教義も何から何まで2代目戸田城聖が作っている。
原作者・池田大作にとって戸田こそが唯一の師であり、すでに他界していた牧口には会ったこともないからだろう。
「続・人間革命」の最期、戸田が経済的に追い詰められた時、幻視の中で彼を叱咤激励するのは、恩師・牧口ではなく、宗門日蓮正宗の僧侶でもなく、日蓮なのだ。
「日蓮-宗門-牧口-戸田」ではなく「日蓮-戸田」と直結している。当然「日蓮-戸田-池田」ということになる。
戸田は妻子持ちなのだが、映画に登場はするものの、これもまた影が薄い。妻子とも創価学会の組織には全く登場しない。初代牧口家および2代目戸田家の人々は創価学会に何の発言権も持っていない。
戸田個人VS牧口家、池田個人VS戸田家、といったお家騒動は起こらないのだ。
戸田は広宣流布しないで商売ばっかりやっている。池田も漫画雑誌を売り込む出版社の営業マンであり、宗教映画というよりは終戦直後の日本で奮闘するビジネスマン映画である。ミラクルも超常現象も起きない。
戸田も池田も、生き神様でも霊能者でもなく、超能力も何も持たない俗人なのである。
戦前から戦後にかけて戸田の前に立ちふさがる検事・青木義朗が「創価学会は組織力が弱い。圧力があると総崩れだ」と批判するが、これも、共産党・宗門・マスコミと外部から攻撃されまくっていた映画公開当時の学会員への「組織を守れ」という叱咤激励なわけだ。
というわけで、創価学会という宗教団体の特徴がよく現れ、1970年代の彼らの立ち位置や自己認識がよく解かり、その後の宗門戦争、細川政権、自民連立も予感させる、面白い映画であった。チャンスがあればご覧になって損はない。
新春×悪夢→〇初夢(前篇)~昭和49年創共協定~ #池田大作 名誉会長の決断が政治を変えた~ #創価学会 #立憲民主党 - 在日琉球人の王政復古日記
新春×悪夢→〇初夢(後編)~令和X年創立野合政権~ #池田大作 名誉会長の寿命が令和を決める~ #立憲民主党 #創価学会 - 在日琉球人の王政復古日記
創価学会そのもの、池田大作そのものも別途考察しないといけないだろう。公明党を通じで日本政治に影響を与えているからだ。
さらに日蓮正宗というかなり特殊な宗派、
勢力を二分するライバル・阿弥陀信仰、
さらに大乗仏教そのもの、
さらにさらに本家本元の釈迦、
そして釈迦のライバル・古代印度の「六師外道」も興味深い。
いつか書いてみたい。