Alexandria Ocasio-Cortez hits back with Congress dance video
Making Machine-Gun Bacon with Ted Cruz
アルファベット３文字で呼ばれるアメリカ人がいる。
ＦＤＲ(フランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領)、
ＪＦＫ(ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ大統領)、
ＭＬＫ(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師)、
ＲＢＧ(ルース・ベイダー・ギンズバーグ連邦最高裁判事)、
なぜか、リベラル派ばっかりだ。
そのワクに新たに入ってきたのが、令和アメリカの新星ＡＯＣである。
アレクサンドリア・オカシオ・コルテス(AOC) Alexandria Ocasio-Cortez
民主党、連邦下院議員、ニューヨーク州。女性、プエルトリコ系。
サンダース支持、プログレッシブ、アメリカ民主社会主義者(DSA)。
なんで、ベーコンなのか？
ベーコンはアメリカ人のソールフード、日本人にとっての味噌汁か。油と塩が多いから、お世辞にもヘルシーとはいえない。だからこそ、アメリカ的、反リベラル的である。そして豚肉だから反イスラム・反ユダヤでありキリスト教的でもある。そのベーコンと銃の組み合わせこそ、共和党的だ。
テッド・クルーズ Ted Cruz
反トランプ→トランプ派。キリスト教福音派、ティーパーティー運動。
何から何まで正反対な２人だが、ヒスパニックという共通点を持つ。
２人の違いは、同じヒスパニックでも、
で大きく人生が別れたわけだ。
民主党支持が多いヒスパニックの中でもキューバ系は極端に共和党支持である。なぜならカストロ嫌いの反共だからだ。
さらに、クルーズは親の代でカトリックからプロテスタント(福音派)に改宗している。宗教的にもアメリカ化・反共化を徹底したわけだ。 共和党以外の選択肢はない。
ＡＯＣは、ブロンクスであり、アメリカ民主社会主義者(ＤＳＡ)であり、民主党の中でもさらに左派である。
クルーズは、テキサスであり、キリスト教福音派であり、反オバマケアのティーパーティー運動でのし上がった、共和党の中でもさらに保守派だ。
２人は政治的に完全に敵対している。
でも、こんな２人が共闘したこともある。
米超党派議員がNBAに公開書簡、中国での活動停止求める 写真15枚 国際ニュース：AFPBB News
2019年10月10日
【10月10日 AFP】米プロバスケットボール（NBA）、ヒューストン・ロケッツ（Houston Rockets）のゼネラルマネジャー（GM）が香港の民主化デモを支持するツイッター（Twitter）投稿をしたことに中国政府が激怒し、NBAの試合放映中止やスポンサー撤退などに発展している問題で、米国の超党派議員らが9日、米プロバスケットボール協会（NBA）のアダム・シルバー（Adam Silver）コミッショナー（57）に公開書簡を送り、中国側が対抗措置を撤回するまで中国におけるNBAの全活動を停止するよう求めた。
公開書簡を送ったのは、共和党のテッド・クルーズ（Ted Cruz）氏（テキサス州）のほか、民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス（Alexandria Ocasio-Cortez）氏（ニューヨーク州）も含まれるなど、NBAのチームを有する州から選出された政治的にも多様な議員8人だ。
議員らは、書簡を通じて「あなたには、中国政府が標的とする多くの人たちよりも明確な考えを公言する力がある。勇気と高潔さを持ってその力を行使すべきだ」とシルバー氏に要求。「米国の企業に対して、利益より基本的な民主主義の権利を優先するよう求めるのは理不尽なことではない」と訴えた。(c)AFP/Jim SLATER
ＡＯＣは人権派として、クルーズは反共として、共にアンチ中国共産党なわけだ。
共産主義者への抗議のお次は、資本主義者への抗議である。
大統領就任式のワシントン議事堂で「人民の反乱」が起こったが、
同じタイミングで、ウォール街でも「人民の反乱」が起こった。
議事堂の反乱では敵対した２人が、ウォール街の反乱で同調した。
米ロビンフッドに批判殺到、ゲームストップなどの取引制限巡り | ロイター
2021年1月29日
［２８日 ロイター］ - 米個人投資家の最近の取引過熱の舞台となったネット取引サービスの１つ、ロビンフッドがゲームストップやＡＭＣエンターテインメント、アメリカン航空などの銘柄の取引を制限したことが、一般顧客や芸能人、政治家の間で波紋を呼んでいる。
ロビンフッドは市場のボラティリティーや情報の周知徹底の必要性を理由に挙げ、このところ急激に値上がりしていたこれら銘柄の取引を停止するとブログで発表、特定の証券の取引に必要な証拠金も引き上げた。
ただ、同社はその後の投稿で、２９日から対象銘柄の購入を限定的に認める方針を示した。
取引を制限された各銘柄は２８日の取引で急落。ゲームストップは４４％安で引けた。ただ、ロビンフッドからの最新発表を受けて時間外取引では急反発している。
ツイッターには個人投資家によるロビンフッドへの批判が殺到。ユーザーの一人は「利用者に自由な取引を提供するとの約束を果たすよりも自社が炎上するのを選ぶなんて狂っている」と投稿した。
インタラクティブ・ブローカーズなど他のネット証券も取引制限を実施したが、ロビンフッドが批判の集中砲火を浴びている。
２人の顧客は取引制限を巡り損害賠償を求めてロビンフッド・ファイナンシャルを提訴した。
民主、共和両党の議員もロビンフッドを批判。
民主党のオカシオコルテス下院議員はツイッターで取引制限について、「ヘッジファンドが自由に取引できる一方で、個人投資家の株式購入を妨げる」措置であり、「容認できない」と批判。自身が委員を務める下院金融サービス委員会での公聴会開催に支持を表明した。
共和党のクルーズ上院議員も、オカシオコルテス議員に「完全に同意する」とツイート。電気自動車大手テスラの創業者、イーロン・マスク氏も「全くその通り」と書き込んだ。
芸能人からも批判の声が出ている。ラッパーのジャ・ルールはロビンフッドの行為は「犯罪だ」とツイートした。
調査会社フィンテック・トゥデイのイアン・カー最高経営責任者（ＣＥＯ）は「これはロビンフッドにいつ起きてもおかしくない問題だった」と指摘した。
新型コロナウイルス感染拡大を受けてオンライン取引の利用が広がり、ロビンフッドの事業は絶好調となっていた。アプリ利用者は１３００万人を超えている。一方で、規制当局は同社が個人投資家の高リスク取引を助長している可能性があるとして監視を強めている。ロビンフッドではまた、過去１年にシステム障害が何度も発生している。
世の中が大統領選挙で大騒ぎだった時、ウォール街では、突如、素人投資家が落ち目のゲームストップ株に殺到、空売りを仕掛けていたヘッジファンドは大損害を被った。
すると、株取引アプリ・ロビンフッドが素人投資家たちの取引を停止する。
ヘッジファンドを助けるために、素人投資家を邪魔したのではないか？という疑惑が発生した。
ワシントン議事堂の騒動がトランプ支持の共和党Ｑアノンの反乱だとすれば、
ウォール街の騒動は２０１１年「ウォール街占拠(Occupy Wall Street)」運動の再来である。こっちは右翼ではなく、格差社会や強欲資本主義に怒るANTIFAに近い思想背景がある。素人投資家たちも民主党支持者が多いだろう。
このロビンフッド騒動で、左派ＡＯＣ、保守派クルーズだけでなく、大富豪イーロン・マスクまで同意したことで、民主党と共和党、左翼と右翼、貧困と富豪、バイデン大統領が就任式で訴えた「国民の結束」が早くも実現した、と笑い話にもなった。
しかし、ＡＯＣもクルーズも表面上同じに見えるが、意味合いが違う。
ＡＯＣは強欲ヘッジファンド批判、クルーズはビジネスの自由・機会の平等、である。解決策、最終目的は正反対だ。
クルーズは「素人投資家にもヘッドファンドと同じビジネスチャンスを与えよ」という要求になるが、
ＡＯＣは「ヘッジファンドのやりたい放題もロビンフッドがやったように規制せよ」というウォール街取り締まりの要求なのだ。
議事堂暴動の恐怖が残るＡＯＣは、トランプ支持のクルーズの「いっちょ噛み」が許せなかったらしい(笑)。
オカシオ＝コルテス米下院議員、自身の性暴力被害に言及 「トラウマはつながる」 - BBCニュース
2021年2月3日
(略)
オカシオ＝コルテス氏は2018年の中間選挙でニューヨーク州の選挙区で当選して以来、民主党の注目議員の一人となっている。一方で、自らを民主社会主義者と話す同氏は、保守層の非難の標的にされ、ドナルド・トランプ前大統領からもたびたび批判されてきた。
共和党議員を糾弾
1日の配信でオカシオ＝コルテス議員は、テッド・クルーズ上院議員（テキサス州）ら共和党議員を、5人の死者が出た議事堂襲撃事件の責任から逃れていると批判。クルーズ議員をめぐっては先週、オカシオ＝コルテス議員に政策面で賛意を示した際、同議員が、「3週間前に私が殺されかけた原因を作ったんだから、ここには加わらないでほしい」と反発していた。
(略)
ＡＯＣは「トランプ派のくせに、こっちに近寄って来るな」とクルーズ仲間外れである(笑)。
そしてロビンフッド騒動の直後、クルーズは地元テキサスの大寒波でチョンボをやらかしてしまう。
米寒波でテキサス州停電の最中、地元クルーズ議員がメキシコ旅行 非難集中 - BBCニュース
2021年2月19日
米テキサス州で大勢が大寒波による停電被害に遭っている最中、同州選出のテッド・クルーズ上院議員（共和党）が家族とメキシコのリゾート地へ旅行したことが明らかになり、非難されている。本人は「良い父親」でいたかったと弁明している。
クルーズ議員が空港にいる写真が17日にツイッターで浮上し、寒波による電力需要急増が原因の大規模停電や断水が起きている最中に国外へ出たのかと批判の声が高まった。
(略)娘たちに頼まれて
こうした状況で、クルーズ上院議員はメキシコ・カンクンに向かったものの、批判が噴出した後、18日には帰国。娘たちのために計画した家族旅行で、「良い父親」でいたかったと声明を発表した。学校が休校なので、「友だちと旅行に行きたい」と娘たちに頼まれて、応じたのだという。さらに、「明らかにミスだった。後から振り返れば、行くべきではなかった」と記者団に述べた。
(略)
そもそも、クルーズは２０１６年大統領予備選ではトランプを批判してたのに、トランプ派が優勢になると態度を１８０度変えてトランプをヨイショし始めた。
このあからさまな寝返りで、民主党のアンチ・トランプ派からは一番嫌われている。
そこへこのチョンボが重なってさらに非難轟々である。
しかも「小さな政府」支持で連邦政府敵視のクルーズは、
２０１２年にはハリケーン・サンディ災害でニューヨーク州が連邦政府の援助を受けたことを、「ＮＹは自助努力しろ」と批判していたのに、
今回の大寒波では連邦政府に対して地元テキサス州への援助を要求していて、「おまいう」とまたまた批判されている。
対して、ニューヨークのＡＯＣが、テキサス救援活動を始める。
オカシオ・コルテス下院議員、寒波到来のテキサス州支援 4時間で1億円の寄付金調達 - mashup NY
2021-02-19
アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員（民主・ニューヨーク州）は18日、寒波による大規模な停電が発生しているテキサス州の支援金として、約4時間で100万ドル（1.05億円）を調達したと発表した。
コルテス氏は夕方5時半ごろ、テキサス州の5つの団体のために支援金を募ると発表。1200万人以上のフォロワーに寄付を呼びかけた。
その数時間後、32万5000ドルの寄付が集まったと報告。深夜までに100万ドルを目指すと訴えた。
午後10時前に、寄付金は100万ドルのゴールに達したと発表。寄付金は、食料支援やホームレスの救済、高齢者のケアに充てられると説明した。
(略)
地元選出の上院議員はカンクーンに逃げたが、ＮＹの下院議員がテキサスを応援しに来た、とまたまたクルーズが批判された。
やることなすこと何もかもサカサマ、ＮＹ左翼ＡＯＣとテキサス右翼クルーズのヒスパニック対決は、２０２２年中間選挙、２０２４年大統領選挙でも注目である。
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