橋下徹前大阪市長「米は日本に外圧を」「尖閣に血流す覚悟なし」 米で〝気炎〟森友騒動にもクギ(1/2ページ) - 産経WEST
2017.3.28
日本維新の会の法律政策顧問を務める橋下徹前大阪市長は27日、日米同盟について「日本も米国のために血を流すような国にならないことには信頼関係は強固にならない」と述べ、国民の意識改革のために「米国に強力な外圧を掛けてもらいたい」と訴えた。ワシントンの講演で語った。
橋下氏「米は強力な外圧を」 同盟強化へ意識改革訴え :日本経済新聞
2017/3/28
日本維新の会の法律政策顧問を務める橋下徹前大阪市長は27日、首都ワシントンで講演し、日米同盟強化に向けて日本国民の意識を変えるため「米国に強力な外圧をかけてもらいたい」と述べた。トランプ大統領に「『在日米軍の撤退』を言えば日本人は大慌てだ」と呼びかけ、そうした外圧がなければ防衛費拡大や日本の軍事的貢献の拡大は難しいと説明した。
米戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で橋下氏は「いまの日本の自衛力、軍事力は非常におそまつだ」と指摘した。その原因は憲法9条による平和教育だとして、外圧による意識改革が必要だとの見方を示した。
CSISといえば、ネオコン(アメリカの軍事力による世界管理)派の牙城。
だから、トランプ大統領のアメリカ・ファースト=アメリカ孤立主義=アイソレーショニズムとは敵対するシンクタンクである。
橋下さんは「アメリカの外圧」による自衛隊、日米安保の強化を狙ってる。
よって、反戦平和・リベラル・左翼からは、非難の声が上がっている。
中には、「アメリカに外圧を頼むなんて、それでも日本人か?売国奴め!」と、(まあ、わざと、だろうが)まるで、ナショナリストみたいな(笑)批判まである。
しかし、この珍現象は、この問題の本質を鋭く突いているのである。
だってさ、「アメリカの外圧」に期待する橋下さんを批判する、反戦平和・リベラル・左翼が大事に思う日本国憲法だって、メイド・イン・ジャパンではなく、「アメリカの外圧」の産んだメイド・イン・USAではないか。
「アメリカの外圧で作られた9条を、アメリカの外圧で破棄したい橋下さん」
VS
「アメリカの外圧で作られた9条を、アメリカの外圧から守りたい反戦平和・リベラル・左翼」
なんだ?この戦いは(笑)?
「アメリカの外圧」を否定するのならば、まず、マッカーサーが作った日本国憲法を否定すべきだろう。
当然、東京裁判も否定すべきだし、A級戦犯は昭和殉難者として名誉回復すべきだ。
GHQの財閥解体、農地改革、女性参政権などなど戦後民主化改革も否定すべき、ということになる。
「アメリカの外圧」が間違いなら、ハルノートもポツダム宣言も間違いだ。
大日本帝国のアジア侵略は正義だったのである(笑)。
逆に。
ネットでは、反戦平和・リベラル・左翼に敵対し、橋下さんの「アメリカの外圧」作戦を肯定的に評価する、政治的に保守派・右派を自認しているであろう人たちもいる。
しかし、こういう人々も、外圧に頼ってる時点で、ナショナリスト失格だし(笑)、反戦平和・リベラル・左翼に負けず劣らず、ダブルスタンダードであり、支離滅裂だ。
「アメリカの外圧」が正しいのならば、「アメリカの外圧」が作った憲法9条も正しい。
「アメリカの外圧」である東京裁判も正しい。A級戦犯は戦争犯罪人だ。印度のパール判事は馬鹿だったのだ。
「アメリカの外圧」であるポツダム宣言もハルノートも正しい。つまり大日本帝国は間違いだったのである。
そして「アメリカの外圧」であるペリーの黒船も正しい。尊皇攘夷をわめきちらしていた吉田松陰は基地外である。
橋下さんの「アメリカの外圧」作戦を好意的に取り上げる産経新聞は、「アメリカの外圧」である東京裁判、A級戦犯=戦争犯罪人の理屈も、好意的に解釈して認めなければ、理屈が首尾一貫しない。
当然、産経新聞は、インドのパール判事も、長州の吉田松陰も、特攻隊も、アメリカに逆らう単なる馬鹿だったと認めるべきだろう。
「アメリカの外圧で作られた9条を、アメリカの外圧で破棄したい産経新聞」
VS
「アメリカの外圧である東京裁判やハルノートを認めたくない産経新聞」
どっちの勝利が産経新聞の勝利になるのだろう(笑)?
「憲法9条」と「日米安保」は、アメリカの戦略では、何ら矛盾しない。
「アメリカの外圧」はアメリカのエゴイズムである。
アメリカは東アジアを管理したい。
だからアメリカの言うことを聞かない東アジアの暴れん坊は封じ込めたい。
20世紀前半の「東アジアの暴れん坊」は日本だ。だから憲法9条で「暴れん坊日本」を封じ込めた。
20世紀後半の「東アジアの暴れん坊」はソ連だ。だから日米安保で「暴れん坊ソ連」を封じ込めた。
21世紀前半の「東アジアの暴れん坊」は支那だ。だから日米安保で「暴れん坊支那」を封じ込めたい。
ハルノートとポツダム宣言と東京裁判と憲法9条のおかげで、領土拡張に狂った「20世紀版・中華人民共和国」である大日本帝国は封じ込めた。
しかし、今度は、領土拡張に狂った「21世紀版・大日本帝国」である中華人民共和国が暴走を始めた。
だから、 「21世紀版・大日本帝国」に対抗するために、戦後日本もそろそろ憲法9条をあきらめてくれ、、、
親米戦前派VS親米戦後派VS反米戦前派VS反米戦後派~憲法改正、安全保障は「4つ巴」の戦い。 - 在日琉球人の王政復古日記
橋下さんが頼む「アメリカの外圧」とは「21世紀のハルノート」なのである。
「日本は、支那への侵略を止めろ」から、「日本は、支那からの侵略に対抗しろ」へ、正反対に見えるが、「アメリカに逆らう侵略国家は、侵略行為をあきらめろ」という意味では、同じことなのだ。
満蒙は日本の生命線≒南シナ海は中国の領海~リットン調査団≒仲裁裁判所~大日本帝国≒中華人民共和国。 - 在日琉球人の王政復古日記
19世紀清国→20世紀大日本帝国→21世紀中華人民共和国~支那文明圏覇権帝国の変遷。 - 在日琉球人の王政復古日記
そもそも「アメリカの外圧」って、日本にとって、正義なのか?悪なのか?
結局、日本は、ペリーの黒船を、最後の最後まで、拒否した方が正しかったのか?そもそも拒否し続けることが可能だったのか? いつまで鎖国できたのか?
「支那大陸から手を引け。西太平洋の制海権もアメリカに任せろ」というハルノートやポツダム宣言は、本当に最悪だったのか?
「アメリカの外圧」を無視して、いつ終わるか全く不明な泥沼の支那事変を続けて、大日本帝国はいつまで維持できたのか?
「アメリカの外圧」で、満州や朝鮮半島を失い、軍事力も軽減した日本は、そこから戦後高度経済成長するのである。
「アメリカの外圧」に土下座した時代と、「アメリカの外圧」に逆らった時代、どっちの時代が日本人にとって、幸せだったのか?
この「アメリカの外圧」を、原則として、日本の利益と認める。そういう政治思想を「ネオリベ」と呼ぶ。
ネオリベは、なにも、経済の話だけではない。
アメリカ(昔はイギリス、つまりはアングロサクソン)の世界管理、言い換えれば「グローバリズム」に従う、その方が日本も繫栄できる、という決断をネオリベと呼ぶのだ。
対して、ネオリベ=アメリカに抵抗する道は2つある。
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一つは、ナショナリズム。
黒船に抵抗した吉田松陰、ハルノートに抵抗した大日本帝国、ジハードを叫ぶイスラム原理主義、現在の大陸支那、プーチンのロシア、イラン、そして北朝鮮。
もう一つは、アメリカ=グローバリズムのリアリズムではなく、ユートピア的なインターナショナリズム。つまりは憲法9条のロマンチシズムである。
しかし、世界平和というインターナショナリズムは、しょせんユートピアであり、その実質は、一国平和主義、江戸時代の鎖国、攘夷思想、つまりはナショナリズムなのだ。
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