在日琉球人の王政復古日記

NATION OF LEQUIO

#SEALDs 対 産経iRONNA ~排他性のない政治なんてもんは原理的にありえない。

慶應大生の山本みずき氏がSEALDsに指摘「排他性に危うさ感じる」 - ライブドアニュース

 この意見には私もまったく同感で、シールズに対する違和感の源泉がここにあります。自分たちの主張こそが民意であると疑わず、異論や反論から耳をふさぐという排他性に危うさを感じるのです。

(略)

私は産経新聞グループの『iRONNA』というオピニオンサイトで特別編集長を務めており、記事にするためシールズに対談を申し込みましたが、多忙を理由に断られました。

(略)

 iRONNAは保守系のメディアで、シールズに否定的な読者も多くいます。自分たちの主張が正しいと思うなら、その主張の正当性を保守派に伝える絶好のチャンスだったはずで、実に残念です。

 

産経新聞」の「iRONNA」の人が、「SAPIO」に書いたコラムを、「NEWSポストセブン」が掲載して、それをホリエモンと関係のある「livedoorニュース」で取り上げる。

 

そんな政治色濃厚な立場から、SEALDsに「排他性に危うさ感じる」って言われても、さあ(笑)。

 

書いた内容を読んでもわかるように、彼女は、初めからSEALDsに批判的だ。

中立な立場の相手との対談は、宣伝になるが、

初めから敵対的な立場の相手との対談は、喧嘩であり、

そのサイトの読者層を考えても、宣伝ではなく、反宣伝になる、

てなことは、右でも、左でも、同じだろう。

 

たとえば、在特会ケント・ギルバートあたりが、朝日新聞や毎日新聞東京新聞や、岩波「世界」や週刊金曜日や、ハフィントンポストやリテラからの対談申し込みを、無条件で、受けるかどうか?

もし断ったら、それを根拠に、在特会に「排他性に危うさ感じる」と書いても、それが公正な論調だろうか?

 

イスラム国ISISや北朝鮮やイランが、アメリカFOXニュースの取材を拒否したとして、それで「排他性に危うさ感じる」と言われても(笑)。

日本会議靖国神社が、韓国のハンギョレ新聞の取材に非協力的だったら、それで「排他性に危うさ感じる」とハンギョレが書いても正当性があるのか?

 

そもそも「排他性に危うさ感じる」という指摘が、いまさらながら、政治として噴飯モノである。政治的主張は、右も、左も、聖も、俗も、排他性があって当たり前ではないか。

 

「われわれが正しいと思う。彼らは間違ってる。みんなもわれわれに賛同してくれ」

 

これが政治的主張である。排他性まる出しである。

 

「われわれの方が間違ってる可能性がある、彼らが正しいかもしれない。しかし、みんなもわれわれに賛同してくれ」

 

なんていう主張は、自民党でも、共産党でも、やらないだろう。

在特会もやらないし、当然、SEALDsもやらない。

 

仮に、SEALDsが対談で一生懸命主張したとしても、いまさら、産経新聞iRONNAやSAPIOの読者が「なるほど、SEALDsの意見の方が産経より正しいんだな」と宗旨替えする可能性がある、とホンキで思うのか?

 

仮に、山本みずき女史が対談で一生懸命主張したとしても、いまさら、赤旗週刊金曜日読者が「なるほど、山本みずきさんの意見の方が共産党より正しいんだな」と宗旨替えする可能性がある、とホンキで思うのか?

 

たとえ山本みずき女史ご自身がどれだけ誠実な人であろうが、自分が正しいと思ってる政治的主張を持っている限り、それに反対の人々にとって、十分「排他性」がある。

 

産経のiRONNAから、SEALDsの「排他性」を批判してる時点で、それ自体が全く同じ「排他性」なのだ。

 

それが、人間にはどうにもならない、政治というモノの「魔性」である。

  

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