今まで黙っていたが、実は私は男だ。フェミニストでもない。
だから、どっちになるのか?私には判らないが、女性のフェミストから見て、
上記の2人、
半ケツむき出し状態の欧米のビキニ。
どっちが、フェミニズム思想から見て、より許されない悪なのだろうか?
女性の肉体を抑圧・隠蔽するほうが悪なのか?
女性の肉体を性的にアピールするほうが悪なのか?
どっちのほうが、有史以来綿々と続く「男根(ちんぽ)権力システム」による、女性への「洗脳」の結果なのだろうか?
どっちもか?
【リオ五輪】ヒジャブとビキニでビーチバレー 文化衝突の姿かそれとも - BBCニュース
英紙ロンドン・タイムズは「文化の衝突」と呼んだ。英紙デイリー・メールは、「すっぽり隠す派」と「隠さない派」の間の「大きな文化的分断」と書いた。そして英紙サンにとって、文化の隔たりは「大きい」だけに留まらない「巨大」なものだった。
リオ五輪で7日、女子ビーチバレーでエジプトとドイツが対戦した際、エジプト選手は肌を覆い、ドイツ選手はビキニ姿だった。その対照的な姿の写真に、インターネットは大きく反応。一部の人は違いに注目したが、共通点に注目した人たちもいた。
「ヒジャブ対ビキニはさておき、そもそもどちらもオリンピックで女子ビーチバレーに出場しているのだから、これがいったいどれほどの『文化の衝突』だというのか」と、コラムニストのベン・マッチェルさんはツイートした。
CNNのビル・ウィア記者は、「オリンピックのロールシャッハ・テスト」と呼び、「文化の衝突が見える? それとも色々なものを結びつけるスポーツの力?」と問いかけた。オックスフォード英語辞典によると、「文化の衝突」とは「(2つの)異なる文化が関わり合うことで生まれる対立や不協和音」を意味する。
コパカバーナの砂浜に、そうした対立や不協和音は何もなかった。ただし、ソーシャルメディアでの反応は「カルチャー・ショック」と呼んでも良いものだった。つまり、「慣れない文化や生活様式、風習にいきなり直面した際に感じる違和感」のことだ。
2012年五輪の前まで、女子ビーチバレーの選手はビキニ(おしりの部分は高さ最長7センチ)かワンピースの水着の着用が義務づけられていた。セクシーな競技に見せようとする意図があからさまなルールだという意見もあった。
これについて豪スポーツ・コミッションは国際バレーボール連盟(FIVB)に、「技術的な理由も競技上の理由もプレーを良くする意味もなく、ただ選手の体に注目を集めることだけを目的としたユニフォーム」について抗議している。
確かに、イスラム諸国の女性選手が着用するビーチバレーのブルキニ風コスチュームは、スポーツの合理性から逸脱している。
しかし、ビキニだって、スポーツの合理性ではなく、あからかに性の商品化であり、性欲満タンのオスどもを集客するためのエサである。商売としては正しいが、フェミニズムとしては間違ってる。
ブルキニ禁止で物議、警官が衣服の一部を強制的に脱がす 仏(2/2) - CNN.co.jp
南仏ニースでビーチにいたイスラム教徒の女性が警官から衣服の一部を強制的に脱がされた際の写真がインターネットで公開され、議論を呼んでいる。
ニースを含むフランスの15の都市では、テロ対策の一環として全身を覆う「ブルキニ」というイスラム教徒女性向けの水着の着用が禁止されている。
今回の出来事はプロムナード・デ・ザングレで起きたが、この場所は7月に発生したトラックを使ったテロの現場だ。
写真では、青いスカーフで頭を覆い、そろいの長袖チュニックを着てビーチに寝そべる女性を、銃や警棒で武装した警官らが取り囲んでいる。チュニックを脱いだ女性のそばに警官がかがみこみ、メモか罰金書類のようなものを書いている写真もある。
ブルキニを着るのが女性の自由か? ビキニを着るのが女性の自由か?
てな話をする前に、そもそも大前提として、
顔と両手以外を隠すブルキニって、
ヒジャブ、ニカブ、ブルカなど現在イスラム女性の典型的な服装って、
本当にイスラム社会の「昔からの伝統」なのだろうか?、
イスラム女性の「自発的欲望」なのだろうか?
イランがわかりやすい。
どっちが、前世紀のイランで、どっちが、今世紀のイランか?
下が、近年の、21世紀の、イランの女子学生である。
上は、1960~70年代、50年前のイランの女子学生だ。
逆ではない。
1960~70年代のイランの女子学生たちはこういう服装だったのである。
ブルキニを着る自由を訴える2016年のイスラム女性たちの、お婆さんたちの世代は、スカーフもかぶらず、髪の毛丸出しで、ヨーロッパかぶれのミニスカートにハイヒールで、お尻をプリプリさせながら、イスラムの街を歩いていたのである。
お婆さんたちの青春の思い出と、孫娘たちの青春は、逆転しているのだ。
お婆さんのほうが洗脳の結果なのか? 孫娘たちのほうが洗脳の結果なのか?
1960~70年代、ホメイニさんの「イラン・イスラム革命」の前、パーレビ王朝のイランは西欧化が進んでいたのだ。
そのトレンドは同時代の戦後日本と変わらなかった。
しかしイスラム革命後のイランは、西欧化を破棄して、「先祖返り」を始めた。
これも日本とよく似ている。
幕末「尊王攘夷」をやめて、明治「文明開化」から「大正デモクラシー」だったのに、昭和になって「鬼畜米英」に逆戻りしてしまう。
1980年代のイラン・イスラム革命は、資本主義とも社会主義とも異なる、宗教的な話なので、日本では軽視されがち、というか、右翼からも、左翼からも、良いも悪いも評価が難しいので、あんまり語られない革命なのだが、イランだけでなく、イスラム社会にとっては大きな分水嶺だった。
非常に大雑把に言って、ロシア革命にも似ていたのだ。
20世紀初頭、ロシアのロマノフ王朝は近代化を押し進めてが、特権階級の強権が横行し腐敗していた。
これではいかんと自由主義市民革命が起きた。
当初、本当なら、資本家階級のブルジョア自由主義的な政権ができるはずだった。
しかし、革命のどさくさに紛れて、レーニンたち過激派の共産主義政権が国家を乗っ取ってしまう。
成立した共産主義革命政権によって、ロシア社会は、自由どころか、ロマノフ王朝時代よりも酷い文化統制社会になってしまった。
20世紀後半、イランのパーレビ王朝は近代化を押し進めてが、特権階級の強権が横行し腐敗していた。
これではいかんと自由主義市民革命が起きた。
当初、本当なら、西欧的な世俗的な自由主義政権ができるはずだった。
しかし、革命のどさくさに紛れて、ホメイニたち過激派のイスラム原理主義政権が国家を乗っ取ってしまう。
成立した共産主義革命政権によって、イラン社会は、自由どころか、パーレビ王朝時代よりも酷い文化統制社会になってしまった。
やる気マンマンの革命時代に比べれば、堕落した王朝時代というのは、自由勝手気ままな時代でもある。
パーレビ王朝時代は、ホメイニ時代ではありえない、こういうグラビア雑誌もOKだったのである。
平成日本のコンビニの雑誌コーナーと変わらない(笑)。
しかし、これは、「女性の自由」なのか? 「性の商品化」なのか?
雑誌の中の話とはいえ、20世紀のイラン女性はこういうファッションに憧れた。
そして、旧態依然の腐敗した王朝から新しい時代へ、イランの女性たちは、もっと自由になるはずだったのに、革命のホメイニさんは「女どもは髪の毛を男の目に晒すな」と女性たちにヒジャブ着用を強制するようになる。
「こんなはずじゃなかった!」「もっと自由を!」「革命に裏切られた!」「ヒジャブなんてイヤ!」「私のヘアスタイルは、ホメイニ爺さんのモノではない!」
The day 100,000 Iranian women protested the head scarf
1979年、欧米ファッションに慣れ親しんだ、当時のイラン女性たちは革命政権に抗議のデモ行進を行った。
そして、21世紀、彼女たちの孫娘たちが、何を着ても自由なヨーロッパで、ヒジャブをつけさせろ!、ブルキニで泳がせろ!、と抗議しているわけだ。
女性にとって、どっちが「洗脳」になるのか? フェミニズムの回答は如何に?
・・・と書きながら、実は、今までの話には、ウソがある(笑)。
積極的にウソを語ったわけではない。しかし「語らなかった真実」はある。
上記のイラン女性たちの今昔物語は、1960~70年代のイスラム圏全域で通用する話ではない。
イランというのはイスラム圏では比較的欧米化が進んだ先進国だったのだ。
もっと遅れていた国はいくらもあった。特に今も昔もヒドイ典型例がサウジアラビアだ。
そして、パーレビ時代のイランの全土が、こうだったわけでもない。
こんな自由な雰囲気は、テヘランなどの都市部、しかも中産階級より上の、社会的にも経済的にも恵まれた都市住民女性だけの話だ。
当時だって、テヘランから遠いイランの田舎は、今と変わらなかっただろう。そういう「田舎の怨念」こそが、ホメイニ革命の原動力だったのである。
それでも「ブルキニを着るのも女性の自由だ」というときの「自由」とは、どこまでがその女性本人の「自由意志」なのか?、なかなか難しいのだ。
人間は、歴史の影響を受ける。歴史への反発も含めて、歴史の影響である。
女性の、いや人間の自由意志とは、歴史から自由ではないのである。
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